Interstage Application Server セキュリティシステム運用ガイド
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第4部 SSLによる暗号化通信> 第15章 J2EEでSSLを利用する方法

15.4 Interstage Webサービスにおける環境設定

 Interstage WebサービスでSSLを利用する方法について説明します。

■Webサービスで、Webサービスクライアントとの間でSSLを使用するための設定

 WebサーバでSSLの設定をしてください。
 詳細は、“Servletサービスにおける環境設定”の“WebブラウザとWebサーバ間でSSLを使用した暗号化通信を行う場合”を参照してください。

■Webサービスクライアントアプリケーションで、Webサービスとの間でSSLを使用するための設定

 Webサービスクライアントアプリケーションでは、Webサービスの呼出しにSSLを使用できます。
 WebサービスエンドポイントのURLが、“https://”で始まる場合にSSLが使用されます。
 SSLを使用するためには、事前に、Interstage証明書環境の構築を行うことで証明書管理とSSL定義を容易に行うことができます。Interstage証明書環境の構築・作成については、“Interstage証明書環境の構築と利用”を参照してください。

 以下に、WebサービスクライアントアプリケーションでSSLを使用するための設定方法を説明します。

◆環境変数の設定

 以下の環境変数を設定してください。

CLASSPATH

 アプリケーションをIJServer外で動作させる場合は、Webサービスクライアントアプリケーションが必要とするJARに加え、以下のJARをCLASSPATHに設定してください。

C:\Interstage\lib\isadmin_scs.jar
/opt/FJSVisscs/lib/isadmin_scs.jar

LD_LIBRARY_PATH

 アプリケーションをIJServer外で動作させる場合は、環境変数LD_LIBRARY_PATHに下記のパスを追加してください。

不要
/opt/FJSVisscs/lib

◆Interstage証明書環境のアクセス権の設定

 WebサービスクライアントアプリケーションがInterstage証明書環境へのアクセス権をもっている必要があります。詳細については、“Interstage証明書環境の構築と利用”の“環境の構築方法”を参照してください。

◆SSLの設定

 SSLの設定は、Webサービスクライアントアプリケーションのプロセス単位に行ってください。
 この設定をせずに、Webサービスの呼び出しで“https://”で始まるURLで呼び出した場合、javax.net.ssl.SSLSocketFactory.getDefault()で取得されるSSLSocketによって通信が行われます。URLConnection固有の設定やサポートされない実装の指定はサポートされません。設定方法の詳細については、JSSEのドキュメントを参照してください。なお、サポートされない実装は指定しないでください(非サポート)。

プロセス単位の設定

 Webサービス設定ファイルに、以下のプロパティを記述します。

キー
  com.fujitsu.interstage.isws.client.ssl.configname

  Interstage証明書環境で作成したSSL定義名

 Webサービス設定ファイルについて詳細は、“J2EE ユーザーズガイド”の“Webサービスの運用”の“Webサービス設定ファイル”を参照してください。

スタブ単位の設定

 スタブオブジェクトに、以下のプロパティを指定します。

キー
  com.fujitsu.interstage.isws.client.ssl.configname

  Interstage証明書環境で作成したSSL定義名

 スタブオブジェクトへの指定方法は、“J2EE ユーザーズガイド”の“Webサービスの開発”の“HTTP接続に関する設定”を参照してください。本指定はシステムプロパティによる指定に優先します。

指定するSSL定義について

 JSSEのプロバイダでサポートされない暗号化方法は、SSL定義で選択されていても無視されます。JSSEのプロバイダがサポートしている暗号化方法が含まれないSSL定義を指定した場合は、例外が発生し、接続が行われません。JSSEのプロバイダがサポートしている暗号化方法については、JDK/JREのドキュメントを参照してください。


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