ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 解説書 13.2 -Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(R) 2003-, -Solaris-, -HP-UX-, -Linux-, -AIX-
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第2章 AdvancedCopy Managerの機能> 2.1 アドバンスト・コピー機能

2.1.2 同期型高速コピー

■Equivalent Copy (EC)

AdvancedCopy ManagerのECは、コピー元ボリュームの同期コピーを作成するために、コピー元ボリュームとコピー先ボリュームを同期化させるプロセスを起動します。同期化の目的は、一時コピーの作成やバックアップのアーカイブを行うために、コピー元ボリュームとコピー先ボリュームを等価状態にして維持することです。

コピーは、同期プロセスを使用して構築されますが、コピー元ボリュームでは、業務を停止したり中断したりする必要がないので、業務の運用とアクセスは継続されます。

ECにより等価状態に達すると、コピー先ボリュームは、コピー元ボリュームのイメージとして維持されます。

コピー元ボリュームとコピー先ボリュームが等価状態になると、コピー先はコピー元から分離できます。その時点で、履歴または複製コピーのバックアップが作成されます。

ECは、以下の場合に効果的に使用できます。

[図: Equivalent Copy (EC)]

■Suspend/Resume機能 (EC)

ECによるSuspend(一時停止)/Resume(再開)機能は、ECの同期化を使用して初期コピーを作成した後、バックアップを作成するときに使用します。この時点で、コピー元ボリュームとコピー先ボリューム(同期ボリュームペア)が等価状態になります。

ECセッションは、Suspendオプションを使用することで一時停止できます。その際、ECセッションからコピー先ボリュームが切り離されます。切り離されたコピー先ボリュームは、履歴情報を持つバックアップ、またはアーカイブ装置に続けてコピーするコピー元ボリュームとして、使用することができます。ここで切り離されたコピーデータは、マウントして他のアプリケーションに利用することができます。

ECセッションが一時停止されている間のコピー元ボリュームの変更は、すべて記録され、ECが再開されると、コピー先ボリュームに変更が適用されます。

これにより、同一のコピー先ボリュームが、毎回バックアップごとにベースとして再利用できるので、バックアップにかかる時間が短縮されます。

Resumeオプションは、コピー元ボリュームとコピー先ボリュームの同一ペアを再同期させます。その際、コピー元ボリュームに対するトラッキング履歴は、再度、等価状態を保つために、コピー先ボリュームに適用されます。

SuspendとResumeは、必要な限り、何回でも同期ボリュームペアとして実行できます。

[図: Suspend/Resume機能 (EC)]

■Remote Equivalent Copy (REC)

RECは、以下の環境下でECを実現します。

RECには、同期方式と非同期方式の2種類の転送モードがあります。

同期方式では、コピー先データが常にコピー元データと合致することが保証されます。

非同期方式では、通常、以下の場合で使用します。

非同期方式には、2つの主要なサブモードがあり、データボリュームの処理やコピー元とコピー先との間の帯域によってデータ転送を大幅にコントロールできます。

非同期モードのデフォルト設定は、コピー元とコピー先の切り離し(バックアップまたは複製作成)を実行するために選択する必要があります。

RECは、以下の場合に効果的に使用できます。

[図: Remote Equivalent Copy (REC)]


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