Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド (CORBAサービス編) |
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第1章 CORBAアプリケーションの基礎知識 | > 1.2 CORBAサービスの運用形態 |
サーバの運用では、マルチサーバ運用(複数のサーバで運用する形態)を行うことができます。マルチサーバ運用を行う場合は、サーバオブジェクトの配置とネーミングサービスの配置を検討する必要があります。
マルチサーバ運用では、サーバオブジェクトを複数のサーバマシン上に分散して配置します。この運用は、負荷の高いオブジェクト同士を同一サーバマシン上に配置すると、負荷の集中によりサーバマシンの性能に影響を及ぼす可能性があります。したがって、設計時には複数のサーバマシンに均等に負荷が分散されるようにオブジェクトの配置を考慮する必要があります。
同じ機能を提供するオブジェクトを異なる名前のオブジェクトリファレンスで登録することにより、特定の機能の負荷を分散することが可能になります。“サーバアプリケーションの複数ホストへの配置”を参照してください。
また、同じサーバオブジェクト(インタフェースが同一で、同じ機能を提供するオブジェクト)を複数のサーバ上に配置することにより、ロードバランス機能やTraffic Director連携機能を使用することが可能になります。大規模の場合はTraffic Director連携機能を使用することを推奨します。ロードバランス機能については“高信頼性システム運用ガイド"の“ロードバランス機能を利用した場合の設計"を参照してください。また、Traffic Director連携機能については“高信頼性システム運用ガイド"の“Traffic Directorを利用した負荷分散”を参照してください。
ネーミングサービスを複数のサーバマシンに分散して配置します。この運用は、負荷分散や配置による物理的なトラフィックやレスポンスを考慮して、以下の3つの配置方式からシステム規模に合ったものを選択してください。
システム全体のオブジェクトを1つのネーミングサービスで管理します。この方式は、1つのネーミングサービスに負荷が集中するため、小規模システムに向いています。
システム全体のオブジェクトを複数のネーミングサービスで管理します。また、各ネーミングサービスでは、オブジェクトをグループ化して管理します。この方式は、特定のオブジェクトへのアクセスの負荷が1つのネーミングサービスに集中するため、中小規模システムに向いています。
システム全体のオブジェクトを管理するネーミングサービスが複数存在します。また、各ネーミングサービスでは、すべて同じオブジェクトを管理します。この方式は、システム全体を管理するネーミングサービスを複数持つことができるため、クライアント数の多い大規模システムに向いています。
この配置方式ではTraffic Director連携機能を使用することが可能になります。Traffic Director連携機能については“高信頼性システム運用ガイド"の“Traffic Directorを利用した負荷分散”を参照してください。
Traffic Director連携機能を使用せず、クライアントアプリケーションが使用するネーミングサービスを選択することも可能です。詳細については“ネーミングサービスのイニシャルリファレンスの獲得”を参照してください。
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