4.4.3 SOAPエンベロープの処理

Interstage Application Server SOAPサービスユーザーズガイド

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4.4.3 SOAPエンベロープの処理

　SOAPEnvelopeオブジェクトは、SOAPエンベロープを表すオブジェクトです。1つのSOAPメッセージには、必ず1つのSOAPエンベロープが含まれます。
　SOAPEnvelopeオブジェクトは、SOAPPart.getEnvelopeメソッドで取得することができます。SOAPヘッダーやSOAPボディを直接操作する場合は、SOAPEnvelopeオブジェクトのAPIを使用します。SOAPエンベロープには0個または1個のSOAPヘッダーと1つSOAPボディが含まれています。

　import javax.xml.soap.*;
　　　.....
　　MessageFactory mf = MessageFactory.newInstance();
　　SOAPMessage msg = mf.createMessage();
　　SOAPPart part = msg.getSOAPPart();
　　SOAPEnvelope env = part.getEnvelope();

　// SOAPHeaderを使用しない場合の処理
　　SOAPHeader header = env.getHeader();
　　header.detachNode();

　// SOAPHeaderを設定する場合の処理
　//　SOAPHeader header = env.getHeader();
　//　SOAPHeaderElement helm = header.addHeaderElement(
　//　　　　　　　env.createName( "Header1", "ns1", "urn:Sample" ));
　//　helm.addNamespaceDeclaration("ns1", "urn:Sample");
　
　// SOAPBodyの設定処理
　　SOAPBody body = env.getBody();
　　SOAPBodyElement belm = body.addBodyElement(
　　　　　　　env.createName( "Body1", "ns1", "urn:Sample" ));
　　belm.addNamespaceDeclaration("ns1", "urn:Sample");
　　　.....

　SOAPヘッダーを使用しない場合はSOAPHeader.detachNodeメソッドを明示的に呼び出すか、または何もしません。何もしない場合は、空のヘッダー(<xxx:Header/>)が出力されます。

　SOAPHeader，SOAPHeaderElement，SOAPBody，SOAPBodyElementの各インタフェースは、SOAPElementインタフェースを継承していますので、そのままSOAPElementインタフェースがもつAPIを使用して子要素の設定・取得などの操作が行えます。

SOAPEnvelopeオブジェクトおよびその配下で、必要な名前空間宣言を行っていない場合、送信・返信時に、自動的に必要な名前空間宣言が送信・返信されるSOAPエンベロープのデータに追加されます。
SOAP電子署名付加、XML暗号による暗号化を行う場合は、SOAPEnvelopeオブジェクトおよびその配下で必ず必要な名前空間宣言を行ってください。

　SOAPエンベロープを処理するにはSOAPEnvelopeインタフェースのAPIを使用してSOAPHeaderやSOAPBodyのオブジェクトを直接操作することもできますが、XMLデータを使用してXMLオブジェクトをそのままSOAPエンベロープに設定することや、SOAPエンベロープの内容をXMLデータとして取り出すことができます。そのような場合はSOAPPartオブジェクトのsetContent/getContentメソッドを使用します。

　import javax.xml.soap.*;
　import javax.xml.transform.Source;
　import javax.xml.transform.sax.SAXSource;
　import javax.xml.transform.dom.DOMSource;
　import javax.xml.transform.stream.StreamSource;
　　　.....
　　MessageFactory mf = MessageFactory.newInstance();
　　SOAPMessage msg = mf.createMessage();
　　SOAPPart part = msg.getSOAPPart();

　// SAXSourceオブジェクトを作成
　　SAXSource source = .....;

　// DOMSourceオブジェクトを作成
　　DOMSource source = .....;

　// StreamSourceオブジェクトを作成
　　StreamSource source = .....;

　// SourceオブジェクトからSOAPMessageを作成
　　part.setContent(source);
　　　.....

　// SOAPMessageをSourceオブジェクトとして取得
　　Source source = part.getContent();
　　　.....

　SAXSource、DOMSource、StreamSourceはそれぞれSourceインタフェースを実装したクラスです。Sourceインタフェースを実装したオブジェクトはSOAPPart.setContentメソッドでSOAPエンベロープとして設定することができます。同様にSOAPエンベロープの内容をSOAPPartのgetContentメソッドでSourceオブジェクトとして取得することができます。具体的な使用方法はサンプルを参照してください。

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