Interstage Application Server チューニングガイド
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第3章 システムのチューニング> 3.1 運用時に必要なシステム資源> 3.1.4 イベントサービスのシステム環境の設定

3.1.4.1 システムパラメタ

 一般的なイベントサービスが使用する共用メモリ、セマフォのシステムパラメタのチューニングについて説明します。

システムパラメタの変更方法

[Red Hatの場合]
 /etc/sysctl.confを編集し、パラメタ値を変更します。変更後は"sysctl -p /etc/sysctl.conf"を実行するか、システムをリブートしてください。

[Turbolinuxの場合]
 /etc/sysconfig/kparamを編集し、パラメタ値を変更します。変更後は"/etc/rc.d/init.d/kparam restart"を実行するか、システムをリブートしてください。

 変更方法の詳細については、OSのドキュメントを参照してください。

共用メモリ

パラメタ(注1)

種類

必要数

備考(内容)

kernel.shmmax
/proc/sys/kernel/shmmax

設定値

1040バイト × イベントチャネル最大作成数(注2)
 
+ 600Kバイト

共用メモリの最大セグメントサイズ
(グローバルトランザクションを使用しない場合)

1040バイト × イベントチャネル最大作成数(注2)
 
+ 184バイト
 × 同時実行可能なグローバルトランザクション数(注3)
 + 600Kバイト

共用メモリの最大セグメントサイズ
(グローバルトランザクションを使用する場合)

17 * 1024 * 1024
 + 576 * トランザクションの多重度
 + 88 * (システム用データ格納域の数
  + イベントデータ用データ格納域の数)
 + ユニットで使用する共用メモリサイズ
  
* 1024 * 1024 バイト (ユニット単位に加算) (注4)

共用メモリの最大セグメントサイズ
(不揮発運用の場合)

kernel.shmmni
/proc/sys/kernel/shmmni

加算値

4

共用メモリの識別子数
(揮発運用の場合)

kernel.shmmni
/proc/sys/kernel/shmmni

加算値

100以上の値 (ユニット単位に加算)

共用メモリの識別子数
(不揮発運用の場合)

(注1)
上段はRed Hatの場合、下段はTurbolinuxの場合のパラメタになります。
(注2)
イベントチャネル最大作成数 =
 静的生成イベントチャネル最大作成数+動的生成イベントチャネル最大作成数
(注3)
同時実行可能なグローバルトランザクション数 =
 イベントサービスの構成情報管理コマンド(essetcnf)による-gtrnmaxオプションの設定値
(注4)
トランザクションの多重度 =
 ユニット作成コマンド(esmkunit)によるユニット定義tranmaxの設定値
システム用データ格納域の数 =
 ユニット作成コマンド(esmkunit)によるユニット定義sysqnumの設定値
イベントデータ用データ格納域の数 =
 ユニット作成コマンド(esmkunit)によるユニット定義userqnumの設定値
ユニットで使用する共用メモリサイズ =
 ユニット作成コマンド(esmkunit)によるユニット定義shmmaxの設定値
 (ユニットで使用する共用メモリサイズが42より小さい場合は、42)

セマフォ

 セマフォの設定値は、各パラメタの値を以下の形式で指定します。

[Red Hatの場合]
 kernel.sem = para1 para2 para3 para4

[Turbolinuxの場合]
 /proc/sys/kernel/sem = para1 para2 para3 para4

  kernel.sem = para1 para2 para3 para4

パラメタ

種類

必要数

備考(内容)

para1

加算値

なし

セマフォ識別子あたりの最大セマフォ数

para2

加算値

6 以上

システム全体のセマフォ数
(揮発運用の場合)

para2

加算値

ユニット数 × 28 + 13以上

システム全体のセマフォ数
(不揮発運用の場合)

para3

加算値

なし

セマフォコールあたりの最大演算子数

para4

加算値

なし

システム全体のセマフォ識別子数

メッセージキュー

パラメタ(注1)

種類

必要数(加算値)

備考(内容)

kernel.msgmax
/proc/sys/kernel/msgmax

設定値

2,048以上

メッセージの最大サイズ
(不揮発運用の場合)

kernel.msgmnb
/proc/sys/kernel/msgmnb

設定値

4,096以上

待ち行列上の最大バイト数
(不揮発運用の場合)

kernel.msgmni
/proc/sys/kernel/msgmni

加算値

ユニット数 × 3

メッセージキューIDの数
(不揮発運用の場合)

(注1)
上段はRed Hatの場合、下段はTurbolinuxの場合のパラメタになります。

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