Systemwalker Centric Manager 使用手引書 資源配付機能編 - UNIX/Windows(R)共通 -
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第1章 資源を配付するための動作環境を定義する> 1.7 業務構成情報と適用先の定義

1.7.2 資源適用先の定義

資源の適用先の定義方法について説明します。

■サーバの場合

サーバに対してユーザ資源を適用する場合は適用先IDを定義します。

適用先IDとは、ユーザ資源の適用先のディレクトリを指す識別子のことです。適用先IDには、UNIXのディレクトリまたはWindows(R)のディレクトリをフルパスで指定します。

資源配付はユーザ資源を適用する場合、適用先IDに指定されているディレクトリ配下に資源を適用します。そのため、適用先IDの定義が行われていなければ、その資源の適用は行われません。また、資源の登録時に適用先IDが指定されていない場合も資源の適用は行われません。サーバにユーザ資源を適用する場合は、ユーザ資源の登録時に必ず適用先IDを指定し、適用先システムでは必ず適用先IDを定義してください。適用先IDは、資源配付の定義機能を使用して定義します。

表:適用先IDの例”に適用先IDの構成例を示します。

[表:適用先IDの例]

システム

適用先ID

適用先ディレクトリ

UNIXサーバ

APP1

/usr/gyomu/app1

APP2

/usr/gyomu/app2

Windowsサーバ

APPC1

C:\app1

APPD2

D:\app2

適用先IDと資源グループの関係は、適用先IDと資源グループが1対1で対応する方法と、1対nで対応する方法があります。通常、資源グループごとに対応した適用先IDを指定します。適用先IDと資源グループの関係を、“図:適用先IDと資源グループの関係”に示します。

[図:適用先IDと資源グループの関係]

◆適用先IDの予約

資源配付が予約名として使っている以下の名前は指定しないでください。

適用先IDの予約名

用途

DRMSBAT

資源配付の制御に使用される。

DRMSSH

資源配付の制御に使用される。

DRMSDIC

ソフトウェア辞書用の適用先ID。

#RMS

資源配付の制御に使用される。

自動的に定義され、利用者はこれを使用しない。

DRMSPLCY

資源配付のポリシー配付に使用される。

 

■クライアントの場合

クライアント側で取り出したファイルを適用する時の適用先に、設定することができます。

[適用先ドライブ]:
[業務情報]の設定時に指定します。
業務の設定は、[資源配付クライアント設定]の [業務情報]で定義します。
[適用先ディレクトリ]:
資源グループ情報の設定時に指定します。1つの資源グループに対して、1つの[適用先ディレクトリ]を設定します。
資源グループ情報の設定は、[資源配付クライアント設定]の[資源グループ情報] 設定ダイアログボックスで行います。

 

適用先の優先順位は以下のようになります。

  1. クライアント側で設定した適用先

  2. 追加資源グループ運用により決定される適用先

  3. 1,2で適用先を定義していない場合

    適用先を定義していない場合、[資源登録]時のサブディレクトリ名で該当業務の適用先ドライブのルートディレクトリに適用します。

    クライアントがWindows Vistaの場合

    Windows Vistaの場合、ルートディレクトリを含むWindowsリソース保護機能(WRP)でアクセスを抑止されている「ファイル」への適用はできません。ファイルのみを配付する場合には、適用先をルートディレクトリにならないように資源登録、環境設定する必要があります。

     

資源の適用先の定義について“図:資源の適用先の定義”に示します。

[図:資源の適用先の定義]

◆クライアント側で適用先を設定するとき

[資源配付クライアント設定]で、各資源グループごとの適用先ディレクトリを設定します。
手動で適用先ディレクトリを設定する場合、設定したディレクトリ名をそのまま使用することに注意が必要になります。

◆適用先を設定しないとき

適用先は、柔軟なディレクトリ構成に対応できるクライアント側で設定してください。
しかし、資源グループを管理するときなど、設定するクライアントの台数が多い場合には、この作業を軽減するために、資源登録時のサブディレクトリ名で該当業務の適用先ドライブのルートディレクトリに適用することができます。この処理を以下に示します。

[図:適用先を設定しない場合の処理の概要]

[図:適用先を設定しない場合の処理の概要]では、[資源登録]時のサブディレクトリ名が“BIN”で、適用先では“\BIN”となっています。このようにルートディレクトリ配下に、サブディレクトリ情報を適用するので注意してください。
この処理は、クライアント側に適用先の指定がない場合に行われます。クライアント側に適用先ディレクトリの定義がある場合、および追加資源グループの運用を行っている場合は、その設定が有効になります。


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