Systemwalker Centric Manager 使用手引書 資源配付機能編 - UNIX/Windows(R)共通 -
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第1章 資源を配付するための動作環境を定義する> 1.5 クライアントの動作環境を定義する> 1.5.2 動作環境を定義する

1.5.2.6 [資源配付クライアント設定]の定義

資源配付クライアントの[資源配付クライアント設定]を利用して、クライアントの動作環境を設定することができます。

資源配付クライアントの[資源配付クライアント設定]は、“Systemwalker Centric Manager”プログラムグループの[環境設定]フォルダから[資源配付クライアント設定]アイコンを選択して起動します。

ここでは、資源配付クライアントの[資源配付クライアント設定]について、以下の項目の設定方法を説明します。

なお、上記以外の[インベントリ情報]、[メンテナンス版数]および[業務情報]については、ポリシー設定することができます。“運用管理サーバからクライアントにポリシーを設定する”を参照してください。

資源配付クライアントのパラメータ格納ファイルは、インストール時に作成された[資源配付クライアント設定]によって情報を設定します。環境変数“DRMSC”に設定されている、資源配付クライアントが格納されているディレクトリに“DRMSPARM”という名前で作成します。
このファイルには、[資源配付クライアント設定]の[実行環境]ページで指定した[DRMS管理ファイル格納ディレクトリ]、ダウンロードの起動パラメータ、アップロードの起動パラメータおよび通信時の設定などの情報を格納しています。

■[実行環境]【Windows(R) 2000、Windows(R) XPおよびWindows Vistaの場合】

[実行環境]ページでは、資源配付クライアントが提供する各機能共通の実行環境、ダウンロード機能の実行環境およびアップロード機能の実行環境を設定します。

ここで設定する情報は、資源配付クライアントが動作するために不可欠な情報であるため、[資源配付クライアント設定]の初回起動時は、最初にこのページをダイアログボックスとして、以下のように表示します。

ここでの選択に応じて、[資源配付クライアント設定]の各機能を実行するダイアログボックスが表示されます。[資源配付クライアント設定]の各ダイアログボックスの構成を図に示します。

設定項目には以下のものがあります。

◆[DRMS管理ファイル格納ディレクトリ]

[DRMS管理ファイル格納ディレクトリ]を作成するドライブ、ディレクトリを30バイト以内で指定してください。この設定項目を省略することはできません。

[DRMS管理ファイル格納ディレクトリ]を変更する場合は、[資源配付クライアント設定]の起動直後に行ってください。

[実行環境]ページ以外のページを選択後、再度、[実行環境]ページを選択すると[DRMS管理ファイル格納ディレクトリ]がグレーアウトされます。この状態で[DRMS管理ファイル格納ディレクトリ]を変更する場合は、[OK]ボタン、または、[キャンセル]ボタンをクリックして一度[資源配付クライアント設定]を終了させた後、[資源配付クライアント設定]を再起動してください。

[DRMS管理ファイル格納ディレクトリ]配下に資源配付が作成したファイルを、バックアップ以外の用途で参照しないでください。また、[DRMS管理ファイル格納ディレクトリ]配下には、ユーザ任意のファイル作成はできません。

◆[メンテナンスLOGを作成する]

メンテナンスLOGの作成について、チェックボックスで指定します。チェックボックスが有効になっている場合は、ダウンロード機能実行時にすべての処理経過がLOGファイルに出力されます。

◆[メンテナンスLOGファイル名]

メンテナンスLOGのファイル名を、ドライブ名を含むフルパス名で指定します。[メンテナンスLOGを作成する]チェックボックスが有効になっている場合は、この設定項目を省略することはできません。また、[メンテナンスLOGを作成する]チェックボックスが有効になっていない場合は、この設定項目は無視されます。

◆[システム起動時のダウンロード]

システム起動時に資源配付スタートアップ拡張機能より、ダウンロード機能を起動するかどうかをオプションボタンで選択します。

なお、サービス起動により、ダウンロード機能を起動する場合は、必ず[起動しない]を選択してください。

◆[アップロード実行環境設定]

このダイアログボックスでは、資源配付クライアントのアップロード機能を実行するために必要な環境を設定します。設定する項目には、以下のものがあります。

[結果ウィンドウ]

アップロード機能終了後の結果表示についてオプションボタンで選択します。

[あり]:
結果を表示する場合に選択します。
[なし]:
結果を表示しない場合に選択します。

[データ圧縮機を使用する]

データ圧縮機能の使用について、アップロード機能使用時の省略値をチェックボックスで指定します。チェックボックスが有効になっている場合は、アップロード機能実行時にデータを圧縮してサーバの資源配付に登録します。

なお、本チェックボックスを有効にするために、“データ圧縮機能を利用するための定義”で示す準備を、事前に実施しておいてください。

[作業用ファイル格納ディレクトリ]

アップロード機能が処理中に使用する作業用ファイルを作成するドライブ、ディレクトリを指定します。ここで指定するディレクトリは前もって作成しておく必要はありません。この設定項目を省略することはできません。

[作業用ファイル格納ディレクトリ]は、アップロードが作業ファイルを作成するためのディレクトリです。[資源配付クライアント設定]の[実行環境]の[アップロード実行環境設定]ダイアログの[作業用ファイル格納ディレクトリ]に指定した場所に指定された名前で作成します。
アップロード作業ディレクトリの構成を以下に示します。

[制御情報ファイル(CTL)]
アップロード情報設定ダイアログボックスおよびアップロードボックスで設定した情報が設定されているファイルです。
[追加資源グループ保存ファイル(APLDIR)]
登録された追加資源グループ情報が保存されているファイルです。

◆[ダウンロード実行環境設定]

このダイアログボックスでは、資源配付クライアントのダウンロード機能を実行するために必要な環境を設定します。設定する項目には、以下のものがあります。

[処理形態]

ダウンロード機能の処理形態をオプションボタンで選択します。

[一括]:
資源の受信から適用、適用結果通知までのすべての処理を一括して行う場合に選択します。
[受信のみ]:
サーバから資源の受信だけを行い、適用および適用結果通知の処理を別に行う場合に選択します。

[終了後の処理]

ダウンロード機能終了後の処理をオプションボタンで選択します。

[通常終了]:
システムをそのまま継続して使用する場合に選択します。
[シャットダウン]:
ダウンロード終了後にシステムをシャットダウンさせる場合に選択します。
[シャットダウン(再起動)]:
ダウンロード終了後にシステムを再起動させる場合に選択します。
[ログオフ]:
ダウンロード終了後に単にセションを終了する場合に選択します。

[結果ウィンドウ]

ダウンロード機能終了後の結果表示についてオプションボタンで選択します。

[あり]:
結果を表示する場合に選択します。
[なし]:
結果を表示しない場合に選択します。

[メッセージボックス表示]

ダウンロード機能処理時に出力されるメッセージボックスの表示をオプションボタンで選択します。

[あり]:
表示する場合に選択します。
[なし]:
表示しない場合に選択します。

[あり]を選択し、かつ、[処理形態]で[一括]を選択した場合、適用結果通知処理フェーズでエラーが発生した場合には、メッセージボックスは表示されません。

[なし]を選択した場合は、メッセージはメンテナンスLOGファイルに格納されるので、[メンテナンスLOGを作成する]チェックボックスに関係なくメンテナンスLOGファイルが作成されます。

[詳細設定]

このダイアログボックスでは、資源配付クライアントのダウンロード機能を実行するために必要な詳細環境を設定します。設定する項目には、以下のものがあります。

[適用異常時に処理を継続]:
適用異常時の処理についてチェックボックスで指定します。
適用異常時に処理を継続する場合、チェックボックスを有効にします。
[メンテナンスLOGへの日時出力]:
メンテナンスLOGへの日時出力について、チェックボックスで指定します。
チェックボックスが有効になっている場合は、ダウンロード機能実行時に処理経過の日時がメンテナンスLOG ファイルに出力されます。
ただし、[実行環境]ページで[メンテナンスLOGを作成する]チェックボックスが有効になっていない場合は、この設定項目は無視されます。
[ダウンロード中の中断抑止]:
ダウンロード中の中断抑止についてチェックボックスで指定します。
ダウンロードを中断するための[中止]ボタンを表示しない場合、チェックボックスを有効にします。
[適用処理前に回線切断]:
適用処理前の回線の扱いについて、チェックボックスで指定します。チェックボックスを有効にした場合、適用処理前に回線の切断を行います。
接続形態でダイヤルアップを選択している場合には、ダイヤルアップ設定ダイアログボックスでの設定内容に従って処理を行います。
チェックボックスを有効にしない場合は、回線を接続したままで、適用処理を行います。この場合、クライアント側の適用処理時間がサーバ側のtimerオプション値をオーバすると、適用結果通知フェーズで、通信エラーが発生する可能性があります。
[次回ダウンロード前に適用結果通知]:
[適用処理前に回線切断]を有効にした場合の、適用結果の通知方法をチェックボックスで指定します。
チェックボックスを有効にした場合、次回ダウンロード処理時に、回線接続後、適用結果通知を行います。
チェックボックスを有効にしない場合は、適用処理が完了した後に回線接続を行い、適用結果通知を行います。
接続形態で[ダイヤルアップ]を選択している場合には、[ダイヤルアップ設定]ダイアログボックスでの設定内容に従って処理を行います。
[サービス起動時の再起動抑止]:
サービス起動時の再起動について、チェックボックスで指定します。
サービス起動によるダウンロード終了時の処理において、自動的に行われる再起動を抑止する場合は、チェックボックスを有効にします。
[サーバ側の管理方法設定]:
サーバの資源配付でのクライアントの管理方法について設定します。 設定項目には以下のものがあります。

[管理する]:
サーバの資源配付でのクライアントの管理について、オプションボタンで指定します。
有効にした場合、指定した論理構成名でサーバの資源配付で管理されます。
[論理構成名]:
論理構成名は128バイト以内で指定します。
ここで指定した論理構成名は、上位のサーバ上に定義されます。
[管理する]を有効にした場合、クライアントのステータスは指定した論理構成名で、上位のサーバの資源配付で管理されます。
[管理しない]:
サーバの資源配付でのクライアントの管理について、オプションボタンで指定します。有効にした場合、サーバの資源配付で管理されません。
[受信方法詳細設定]:
このダイアログボックスでは、ダウンロード資源の分割受に関する設定を行います。設定する項目には、以下のものがあります。

[分割受信を行う]:
ダウンロード資源の分割受信を行うかどうかを、チェックボックスで指定します。
[サーバの設定値を使用する]:
ダウンロード資源の分割受信をサーバの設定値で行うかどうかをチェックボックスで指定します。
[分割量]:
ダウンロード資源の分割受信時の分割データ量を、10〜2000000の範囲で指定します。単位はKBです。

デフォルトは500KBです。

[時間間隔]:
ダウンロード資源の分割受信時の時間間隔を、1〜86400の範囲で指定します。単位は秒です。

デフォルトは60秒です。

[最新世代のみのダウンロード]:
本項目は、旧バージョンとの接続で指定する項目です。
上位サーバが最新世代のみのダウンロードオプションをサポートしていない旧バージョンと接続する場合に、最新世代だけのダウンロードを行う場合に指定します。
最新世代だけのダウンロードを行う場合、チェックボックスを有効にします。
[版数管理業務運用]:
本項目は、旧バージョンとの接続で指定する項目です。
メンテナンス版数をサポートしていない旧バージョンのサーバと接続する場合に、ダウンロード全体状況を確認するための版数管理業務を使用する場合に指定します。
版数管理業務運用を行う場合、チェックボックスを有効にします。

◆[その他 環境設定]

このダイアログボックスでは、資源配付クライアントを実行するために必要な環境を設定します。設定する項目には、以下のものがあります。

[適用対象の資源情報を収集する]

資源配付クライアント個々で保持する定義情報を収集しサーバへ通知を行います。

収集および通知契機は[インベントリ情報]ページの[スケジュール情報]の設定に従います。[スケジュール情報]が設定されていない場合は、収集および通知は行われません。

[移入時のオンライン通知を行わない]

資源をオフラインで移入した時に、オンライン通知を行わないようにします。

[セション開設]【Windows(R) 2000、Windows(R) XPおよびWindows Vistaの場合】

このページでは、セション開設時に使用する情報を設定します。

設定項目には以下のものがあります。

◆[ノード名の入力形式]

ノード名の入力形式として、[ホスト名]、[IPアドレス]、[HTTP URLアドレス]、[HTTPS URLアドレス]のいずれで指定するかを選択します。[HTTP URLアドレス]または[HTTPS URLアドレス]を選択した場合、[プロキシ]ボタンでプロキシサーバを使用する場合の詳細な設定ができます。

◆[プロキシ]

ノード名の入力形式でHTTP URLアドレスまたはHTTPS URLアドレスを選択した場合、プロキシサーバを使用する場合の詳細を設定します。

設定項目には以下のものがあります。

[プロキシを使用]

プロキシサーバを使用するかどうかを指定します。

利用者がこの項目にチェックマークを入れると、プロキシサーバが入力可能状態になります。

[プロキシサーバ名]

プロキシサーバ名を256バイト以内で指定します。

プロキシを使用する場合は、この設定項目を省略することはできません。

[ポート番号]

プロキシサーバが使用するポートの番号を、5桁以内の数字で指定します。

プロキシを使用する場合は、この設定項目を省略することはできません。

[ユーザ名]

プロキシサーバにログインする時のユーザ名を、80バイト以内で指定します。

プロキシを使用する場合は、この設定項目を省略することはできません。

[パスワード]

プロキシサーバにログインする時のパスワードを80バイト以内で指定します。

◆[接続先のノード名]

接続するサーバのノード名または、IPアドレスを指定します。

複数のノード名を登録することができ、[ノード名の入力形式]、[ポート番号]、[ユーザ名]、[パスワード]および[コンピュータ名運用]の設定項目は、ノード名毎に格納されます。これらの設定項目は、ノード名を選択すると、自動的に切り替わります。

以下に操作方法を説明します。

登録:
未登録のノード名を入力して各項目を設定後、[OK]ボタンを押すことで追加登録できます。
登録はノード名1件毎に行えます。ノード名は大文字小文字の違いを区別しますので、注意してください。また、IPアドレスで指定する場合には、ドット区切りの10進表記で指定してください。IPアドレスの先頭に0は指定できません。
更新:
登録済のノード名に対応した[ノード名の入力形式]、[ポート番号]、[ユーザ名]、[パスワード]および[コンピュータ名運用]の設定を変更することができます。各設定項目を変更後、[OK]ボタンを押すと更新されます。
なお、各接続先のシステムに対して必要なら修正を実施し、最後にOKを押すことにより一括して更新することが可能です。ただし、未登録のノード名を指定して登録を行った場合は、それまで行った登録済のノード名に対応した各設定項目の変更は反映されませんので、注意してださい。
削除:
登録済のノード名を選択後、ノード名を空欄にして[OK]ボタンを押し削除確認のメッセージに答えることで、登録済のノード名の設定を削除することができます。削除は1件毎に行うことができます。

◆[ポート番号]

資源配付サーバが使用するポートの番号を、5桁以内の数字で指定します。この設定項目を省略することはできません。最初に表示している“9231”は、資源配付の推奨値であり、必ずしも一意ではありません。資源配付サーバのポート番号と合わせて設定してください。

◆[ユーザ名]

資源配付サーバにログインする時のユーザ名を、31バイト以内で指定します。この設定項目を省略することはできません。

◆[パスワード]

資源配付サーバにログインする時のパスワードを8バイト以内で指定します。

◆[コンピュータ名運用]

資源配付クライアントがDHCP運用を行う場合または、資源配付サーバが資源配付クライアントをコンピュータ名で管理する場合にチェックボックスで指定します。

◆[ユーザ固有認を有効とする]

セキュリティ強化のため独自の認証処理について、チェックボックスで指定します。チェックボックスを有効にした場合、固有の認証処理を行います。

◆[プログラムファイル名]

[ユーザ固有認証を有効とする]を選択した場合、254バイト以内のプログラム名を指定します。

空白を含むプログラム名を指定する場合は、プログラムファイル名を「”」で囲む必要があります。

[ユーザ固有認証を有効とする]を選択した場合は省略できません。

◆[無通信監視時間]

無通信監視時間とは、サーバからの応答の最大待ち時間であり、1分から1440分の範囲で指定します。初期値は接続形態が[LAN]の場合は60分、[ダイヤルアップ]の場合は10分です。

無通信監視時間の指定値は、サーバの能力、幹線の構成(LAN、WANおよび両者の混在)および幹線の転送能力等を考慮して設定する必要があります。

この設定時間を経過してもサーバからの応答がない場合は、サーバ・通信経路等に異常が発生したものと判断して、回線の切断が行われ、異常終了処理を実施します。

なお、資源配付クライアントは、無通信監視時間が経過するまでサーバからの応答を待ち続けますので、必要以上に大きな値を設定すると端末側でハングアップしたと誤認することがあります。実環境での実測値を基にチューニングすることをお勧めします。

◆[リトライ回数]

[無通信監視時間]で設定した時間を超えてもサーバからの応答がない、または通信異常が発生した場合、回線切断を行った後、再接続を行う回数を0〜5の範囲で指定します。


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