Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバ クラスタ適用ガイド Windows編 - Windows(R)共通 -
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第4章 利用機能別に必要な設定> 4.1 各機能で必要な設定

4.1.8 監査ログ管理機能を使用する場合

運用管理サーバのクラスタ環境で、監査ログ管理機能を使用する場合、プライマリノードおよびセカンダリノードで監査ログを収集するための設定を行います。

■共有ディスク上のログを収集する

共有ディスク上のログは、プライマリノードやセカンダリノードのどちらから収集しても同じ論理ホスト名で管理するため、共有ディスク上のログが運用管理サーバ上で一元管理できます。

収集されるログファイル名については、以下のとおりです。

上記のログファイル名はテキストログファイルを収集した場合を例に記述しています。バイナリログファイルも同様に共有ディスク上から収集する場合、論理ホスト名をファイル名に付加することにより運用管理サーバ上で一元管理できます。バイナリログファイル名の形式については、“Systemwalker Centric Manager ソリューションガイド セキュリティ編”の“監査ログを管理する”を参照してください。

◆収集方法

運用管理サーバ、中継サーバとした運用管理サーバ、部門管理サーバ、業務サーバがクラスタの場合、運用管理サーバ、中継サーバとした運用管理サーバ、部門管理サーバ、業務サーバの共有ディスク上のログを保管する格納ディレクトリは、各ノードで設定するため、各ノードで収集を行うと各ノードの格納ディレクトリにログが収集されます。そのため、収集したログの一元管理ができません。

一元管理を行うには、以下の方法(構成)が考えられます。以下の方法が実施できない場合、いったんローカルディスクに複写したあと、収集を行ってください。

◆ログ収集中にフェールオーバが発生した場合の収集について

ログ収集中にフェールオーバが発生した場合は、フェールオーバが発生した共有ディスク上のログ収集は失敗します。

共有ディスク上のログ収集の失敗を確認後、フェールオーバ先のノードに対して収集を実施してください。

出力されるメッセージ

共有ディスク上のログ収集に失敗した場合、運用管理サーバのイベントログ、システムログやコマンドを実行した結果にログ収集が失敗したことを示すメッセージが出力されます。フェールオーバが発生する前に収集できたログファイルを確認する場合は、コマンド実行結果の上記メッセージの前に出力されているメッセージで確認します。

mpatm0111 ログ収集は成功しました。サーバ名=xxxx、ログファイル名=zzzz

また、フェールオーバによってセカンダリノードに所有権が移動しますが、処理中断された共有ディスク上のログ収集は継続されません。そのため、フェールオーバ後にセカンダリノードに対してログ収集を行うことで、共有ディスク上のログ収集を行い、共有ディスク上のログデータを運用管理サーバ上に連続して保管します。

◆クラスタ環境のローカルディスクと共有ディスク上のログを分けてログ収集したい場合

クラスタ環境の各ノード上のローカルディスクのログと共有ディスクのログを1回のmpatmlog(ログ収集コマンド)で収集すると時間を費やす場合などで、ローカルディスクと共有ディスクのログを分けてログ収集を実行したい場合は、次のように行います。

なお、指定するサーバ名は、物理IPアドレスに対応したものを使用します。

ローカルディスク上のログ収集を実行する場合

mpatmlog -H プライマリノードまたはセカンダリノードのサーバ名 -L

共有ディスク上のログ収集を実行する場合

mpatmlog -H プライマリノードまたはセカンダリノードのサーバ名 -S

-L:ローカルディスク

-S:共有ディスク

■共有ディスク上のログを収集する方法

運用開始前に、収集対象のログが存在するクラスタシステム上でログを収集するための設定を行った後、ログ収集を行います。

また、運用開始後に新たな共有ディスク上のログを収集対象にしたい場合も以下の手順でログ収集を行います。

ログを収集するための設定手順は以下のとおりです。

  1. プライマリノードにて監査ログ管理のクラスタ定義をmpatmcsset(クラスタセットアップコマンド)で行います。

    mpatmcsset(クラスタセットアップコマンド)については、“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。

  2. プライマリノードで収集対象ログが存在する共有ディスク数分、手順1を繰り返します。
  3. 手順2で繰り返した共有ディスク数分のクラスタリソースの所有権をクラスタソフトウェアの機能でセカンダリノードへ移動します。

    移動方法は各クラスタソフトウェアの手順書を参照してください。

  4. セカンダリノードで監査ログ管理のクラスタ定義をmpatmcsset(クラスタセットアップコマンド)で行います。

    定義する内容は、プライマリノードと同じ順序で定義してください。mpatmcsset(クラスタセットアップコマンド)については、“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。

  5. セカンダリノードで収集対象ログが存在する共有ディスク数分、手順4を繰り返します。
  6. 手順5で繰り返した共有ディスク数分のクラスタリソースの所有権をクラスタソフトウェアの機能でプライマリノードへ移動します。

    移動方法は各クラスタソフトウェアの手順書を参照してください。

  7. 手順1と手順4で実行した定義内容を確認します。

    プライマリノードとセカンダリノードで同一定義内容であることを確認します。定義内容の確認は、mpatmcsset(クラスタセットアップコマンド)で行います。定義内容が一致していない場合は、一致しない定義をmpatmcsunset(クラスタアンセットアップコマンド)で一度削除したあとに、再度クラスタセットアップを実行してください。mpatmcsset(クラスタセットアップコマンド)とmpatmcsunset(クラスタアンセットアップコマンド)については、“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。

  8. プライマリノードでローカルディスクのログおよび、共有ディスクのログの収集設定をmpatmlogapdef(ログ収集設定コマンド)で行います。

    mpatmlogapdef(ログ収集設定コマンド)については、“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。

  9. セカンダリノードでローカルディスクのログの収集設定をmpatmlogapdef(ログ収集設定コマンド)で行います。

    mpatmlogapdef(ログ収集設定コマンド)については、“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。

    セカンダリノードではローカルディスクのログの設定だけを行います。

  10. 運用管理サーバからプライマリノード、セカンダリノードに対してmpatmlog(ログ収集コマンド)でログ収集を実行します。
    mpatmlog(ログ収集コマンド)には、プライマリノード、セカンダリノードの物理IPアドレスに対応するサーバ名、または物理IPアドレスを指定してください。

    プライマリノード上で共有ディスクがオンラインになっていれば、プライマリノード側から共有ディスク上のログファイル収集が実行されます。

◆運用開始後に運用中の共有ディスク上の新たなログを収集対象にしたい場合

運用開始後に、運用中の共有ディスク上の新たなログを収集対象にしたい場合は、以下の手順で設定します。

  1. 運用系ノードで新たなログの収集設定をmpatmlogapdef(ログ収集設定コマンド)で行います。

    mpatmlogapdef(ログ収集設定コマンド)については“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。

  2. 運用管理サーバからプライマリノード、セカンダリノードに対してmpatmlog(ログ収集コマンド)でログ収集を実行します。

    共有ディスクがオンラインになっている運用系ノード側から共有ディスク上のログファイル収集が実行されます。

■注意事項

◆監査ログ管理機能を設定する場合

◆共有ディスク上のログ収集

◆共有ディスク上の監査ログ管理資源のバックアップ・リストア

監査ログ管理では、収集対象ログが存在する共有ディスクのクラスタリソースごとに資源を配置するため、Systemwalker Centric Managerのバックアップ、リストアとは連携できません。

そのため、プライマリノード、セカンダリノードで監査ログ管理のmpatmcsbk(クラスタ情報バックアップコマンド)、mpatmcsrs(クラスタ情報リストアコマンド)を実行する必要があります。

mpatmcsbk(クラスタ情報バックアップコマンド)、mpatmcsrs(クラスタ情報リストアコマンド)については、“Systemwalker Centric Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。


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