Linkexpress 運用ガイド
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目次
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1.5.2 セション維持機能の利用方法
[セション維持機能が利用可能な転送機能]
セション維持機能は、転送用利用者プログラムによるファイル送信、ファイル受信、メッセージ転送およびジョブ起動で利用できます。ただし、ジョブ結果通知を利用する場合の相手側ジョブ起動では、ポーリング方式(Linkexpressネットワーク定義node定義命令polling_kindオペランドに"yes"を指定)を使用してください。
[セション維持機能の利用方法]
セション維持機能を利用する場合は、転送用利用者プログラムのAPIパラメタlbsession_id(セション識別子)およびlbsession_cont(セション継続モード)を指定することにより利用可能となります。利用者プログラムのシーケンスに合わせて上記パラメタの組み合わせを変更してください。各シーケンスとパラメタ指定値の組み合わせは以下のとおりです。
注)最終転送時には、lbsession_contにDTS_API_LBSESSION_CUT(または省略)を必ず指定してください。
[起動側動作時の利用手順]
セッション維持機能は、以下の手順で行います。
- ネットワーク定義ファイルcomdef定義命令にlbsession_modeオペランドを"yes"で指定します。セション維持数の最大値を変更する場合は、lbsession_num オペランドを指定してください。lbsession_modeオペランドとlbsession_num オペランドについての詳細は、「導入ガイド」の「6.5.5.7.28 lbsession_modeオペランド(comdef定義命令)」および「導入ガイド」の「6.5.5.7.2 actvmaintenunオペランド(comdef定義命令)」を参照してください。
- Linkexpressサーバが停止中であることを確認した後、lxgentrnコマンドを実行して、ネットワーク定義のゼネレーションを行います。出力されるメッセージから、定義の登録処理の結果を確認します。
- 定義の登録処理が失敗した場合は、出力されるメッセージを元に失敗の原因を取り除いてください。
- Linkexpressサーバを起動してください。
- セション維持機能を利用した初回転送時には、転送APIパラメタのlbsession_id(セション識別子)およびlbsession_cont(セション継続モード)に、以下の内容を設定します。
lbsession_id = 0
lbsession_cont = DTS_API_LBSESSION_CONT
- データ転送完了後、結果通知格納パラメタからセション識別子(lbsession_id)を取得します。
- (5)にて継続モードで転送しているので、転送APIパラメタのlbsession_id(セション識別子)およびlbsession_cont(セション継続モード)に、以下の内容を設定します
lbsession_id = (6)で返却されたセション識別子(lbsession_id)
lbsession_cont = DTS_API_LBSESSION_CONT
- データ転送完了後、結果通知格納パラメタからセション識別子(lbsession_id)を取得します。
- さらに同一セッションで転送サービスする必要のある場合は、(7)、(8)を繰り返します。
セッションを開放する場合は、以下の内容を設定します。
lbsession_id = (8)で返却されたセション識別子(lbsession_id)
lbsession_cont = DTS_API_LBSESSION_CUT
応答側システムの設定について
起動側システムにおいてセション維持機能を利用する場合、かつ、応答側システムに以下のLinkexpress Enterprise Edition、またはLinkexpress Advanced Edition が導入されている場合は、セション維持機能を設定することを推奨します。
- PCサーバの場合、Linkexpress Advanced Edition V4.0L10以降、またはLinkexpress Enterprise Edition
- UNIXサーバの場合、Linkexpress Advanced Edition 4.0以降、またはLinkexpress Enterprise Edition
応答側システムでのセション維持機能概要
[応答側システムでセション維持機能を利用しない場合]
ロードバランサによるセション維持の保証期間切れが発生した場合は、新たな応答側システムに対して起動側システムからの要求が送信されます。
このとき、応答側システムでのセション維持機能を利用しない場合は、応答側システム側で異常を検出できないため、起動側システムへの異常通知が行われません。
このため、同一業務の途中から異なる応答側システムへの要求となり、負荷分散におけるセション維持機能が有効に機能しなくなります。
[応答側のセション維持機能を利用する場合]
ロードバランサによるセション維持の保証期間切れが発生した場合は、新たな応答側システムに対して起動側システムからの要求が送信されます。
このとき、応答側システムでのセション維持機能を利用する場合は、応答側システム側で異なる応答側システムとのセション維持中であることが判断できるため、エラーを検出し起動側システムへのエラーを通知します。
このため、同一業務の途中から異なる応答側システムへの要求となった場合は、起動側システムにおいてセション維持エラーとなります。
[注意事項]
複数の応答側システムを利用する場合は、必ずそれぞれのシステムでネットワーク定義のcomdef定義のlbsession_sidオペランドに異なるサーバIDを設定してください。
複数の応答側システムで同一のサーバIDを指定した場合は、セション維持機能を利用しない場合と同様にセション維持機能が有効に動作しなくなります。
応答側動作時の利用手順
セッション維持機能は、以下の手順で行います。
- ネットワーク定義ファイルcomdef定義命令にlbsession_sid で指定します。
注)ロードバランサ配下の応答側システム内で一意の値をlbsession_sidとして設定してください。詳細は、lbsession_sid オペランドの説明を参照してください。
- Linkexpressサーバが停止中であることを確認した後、lxgentrnコマンドを実行して、ネットワーク定義のゼネレーションを行います。出力されるメッセージから、定義の登録処理の結果を確認します。
- 定義の登録処理が失敗した場合は、出力されるメッセージを元に失敗の原因を取り除いてください。
- Linkexpressサーバを起動してください。
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