ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 13.1 -Solaris-
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付録C レプリケーションの前後処理> C.2 レプリケーションの前後処理

C.2.2 レプリケーション実行時の前処理

前処理スクリプトには複写元ボリューム(RepSrc.Pre)と複写先ボリューム(RepDst.Pre)を用意し、以下のディレクトリ配下に格納されています。処理の必要性に応じてスクリプトをカスタマイズしてください。

■複写元ボリュームをアンマウントしたくない場

マウントされているがアンマウントしたくない複写元ボリュームに対しては、以下のカスタマイズ例を参考にしてスクリプトをカスタマイズしてください。

この操作は、ファイルシステムが以下の場合のみ可能です。

カスタマイズしたスクリプトによる複写元ボリュームの前後処理の動作は、以下のようになります。

複写元ボリュームの状態

複写元前処理

複写元後処理

マウントされている

複写元ボリュームへの更新を抑止します

複写元ボリュームへの更新抑止を解除します


カスタマイズしたスクリプトによる複写先ボリュームの後処理の動作は、以下のようになります。

複写先後処理

複写先ボリュームの整合性を確認します

標準のスクリプトを使用した運用では、アドバンスト・コピー(EC/OPC)の前にファイルシステムをアンマウントすることにより、ファイルシステムのキャッシュの書き出しと、その後の更新が抑止されるため、ファイルシステム全体のデータの整合性が保証されます。
スクリプトをカスタマイズして、ファイルシステムのアンマウントを行わない場合は、lockfs -wを使用してファイルシステムのキャッシュのフラッシュと、その後の更新を抑止しますが、Write Open中のファイル(オンラインバックアップをサポートしているOracleのデータベーススペースは除きます)については、ファイル内容の保証はされません。
また、メタデータ更新中のプロセスがある場合は、lockfsの仕様上、ファイルシステム自体のデータ整合性も保障されません。
したがって、ファイルシステムのアンマウントを行わない場合のデータ整合性については、運用で考慮・対処する必要があります。

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