Symfoware Server SQLビギナーズガイド - FUJITSU -
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第1章 SQLの概要> 1.2 SQL文の共通規則

1.2.2 データベースの例

ここでは、データベースの例として、ある小売店の在庫管理データベースを示します。本書では、データ操作の説明に、このデータベースを使用します。このデータベースは、小売店の在庫管理業務を実現するもので、以下の3つの表から構成されています。

在庫表:
取り扱う製品とその在庫数量の情報を持つ表
発注表:
仕入れ先ごとの取引製品とその発注数量、および仕入価格に関する情報を持つ表
会社表:
取引会社の会社名、電話番号および住所の情報を持つ表

これらの表は“在庫管理”というスキーマに含まれます。

■在庫

在庫表の内容を“図:在庫管理データベースの内容”のa)に示します。在庫表は以下の4つの列から構成されています。

製品番号:
製品につけたコード番号データの列
製品名:
製品の種類名データの列
在庫数量:
製品の在庫数データの列
倉庫番号:
製品を保管してある倉庫の番号データの列

■発注

発注表の内容を“図:在庫管理データベースの内容”のb)に示します。発注表は以下の4つの列から構成されています。

取引先:
取引先の会社番号データの列
取引製品:
製品につけたコード番号データの列
仕入価格:
製品の仕入価格データの列
発注数量:
製品の発注数データの列

■会社

会社表の内容を“図:在庫管理データベースの内容”のc)に示します。会社表は以下の4つの列から構成されています。

会社番号:
会社につけたコード番号データの列
会社名:
会社の名称データの列
電話番号:
会社の電話番号データの列
住 所:
会社の住所データの列

本書の中で、特に断りなくSQL文の使用例などで上記の表名および列名が使用されている場合は、“図:在庫管理データベースの内容”の表および列を指定しています。必要に応じて“図:在庫管理データベースの内容”を参照してください。なお、“図:在庫管理データベースの内容”に示す表に含まれるデータは架空のものです。

[図:在庫管理データベースの内容]

■在庫管理データベースの各表の列の属

各表の列の属性を以下に示します。

[表:在庫管理データベースの各表の列属性]

表名

列名

列のデータ型

列の制約

備考

在庫表

製品番号

SMALLINT

NOT NULL

製品のコード番号

製品名

NATIONAL CHARACTER(10)

NOT NULL

製品種類名

在庫数量

INTEGER

---

在庫する製品の個数

倉庫番号

SMALLINT

---

保管倉庫の番号

発注表

取引先

SMALLINT

NOT NULL

取引先の会社番号

取引製品

SMALLINT

NOT NULL

製品のコード番号

仕入価格

INTEGER

---

製品の仕入価格

発注数量

SMALLINT

---

発注した製品の個数

会社表

会社番号

SMALLINT

NOT NULL

会社のコード番号

会社名

NATIONAL CHARACTER(10)

NOT NULL

会社の名称

電話番号

CHARACTER(14)

---

会社の電話番号

住所

NATIONAL CHARACTER(20)

---

会社の所在地の住所

--- : NULLを許します。

■在庫表、発注表および会社表の関

3つの表の間の関連を“図:在庫表、発注表および会社表の関連”に示します。在庫表と発注表は、製品番号と取引製品で関連が付けられています。発注表と会社表は、取引先と会社番号で関連が付けられています。例えば、在庫表上で製品番号が123の製品は、製品名が“冷蔵庫”、在庫数量が“60”で、この製品が格納してある倉庫の番号が“1”です。そして、この製品の仕入価格および発注数量は、発注表の取引製品が“123”の行から、それぞれ“48000”、“60”であることが分かります。さらに、取引先の会社番号は“61”なので、会社表の会社番号が“61”の行から、その製品の取引先の会社の会社名、電話番号および住所が分かります。

[図:在庫表、発注表および会社表の関連]


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