Windows NT(R) TeamWARE Office 200X V2.0 インストールガイド

2.2 ネットワーク通信の設定

TeamWARE Officeは、1台以上のサーバと複数のクライアントで構成されます。サーバとクライアントは、互いにLAN(Local Area Network)で接続されます。また、サーバとクライアントをWAN(Wide Area Network)で接続することも可能です。このようなネットワークを設計する場合、以下に示す内容を考慮してください。

◆ネットワークアドレス（IPアドレス）の割り当て

ネットワークアドレス（Internet Protocolアドレスのことです。以降、IPアドレスと呼びます）は、使用する全クライアントと全サーバに割り当てる必要があります。IPアドレスの割り当ては、ネットワーク管理者（導入するシステムのネットワーク設備やネットワークソフトを管理します）に割り当ててもらう方法と、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)によりIPアドレスを自動的に割り当てる方法があります。また、RAS(Remote Access Service)を使用してクライアントとサーバをWAN経由で接続する場合も、接続するクライアント数分のIPアドレスをRASに登録する必要があります。

DNS(Domain Name Service)、DHCP、RASは、お使いのシステムに導入されているソフトウェアや設備構成により利用できない場合があります。DNS, DHCP, RASの利用を計画される場合は、ネットワーク管理者と相談してください。

◆DNSを利用する場合の考慮

サーバやクライアントのIPアドレスをDNSに登録することができます。DNSに登録することにより、ログインサーバのネットワークアドレスにドメイン名を記述できます。また、 サーバのIPアドレスが変更になっても全クライアントのログインサーバアドレスを変更する必要がないため、便利です。

◆DHCPを利用する場合の考慮

DHCPを利用すれば、クライアントのIPアドレスを自動的に割り当てることが可能です。ただし、サーバのIPアドレスはDHCPで割り当てることができません。

クライアントのIPアドレスをDHCPにより自動的に割り当てる場合、システム管理者は、クライアントの利用者に以下のことに注意するよう指導してください。

• Notifierのメッセージ通知先ネットワークアドレスを登録しないでください。割り当てられるIPアドレスが変更になった場合、アラームを受信できません。Notifier通知先アドレスの登録は、各アプリケーションの[オプション]メニューから[ユーザのプロパティ]コマンドをクリックして表示される[ユーザのプロパティ]ウィンドウで、[ユーザデータ]ページにある通知アドレスにネットワークアドレスを指定することで行うことができます。これを禁止してください。

また、システム管理者は、以下のことに注意してください。

• システム異常を知らせるアラートメッセージの通知先クライアントには、DHCPによる自動割り当てを行わないでください。割り当てられるIPアドレスが変更になった場合、アラートを受信できません。アラートメッセージの通知先アドレスは、サーバのセットアップ時、または、[to config]コマンドで登録することができます。[to config]コマンドについては、“TeamWARE Office 管理者ガイド”を参照してください。

◆RASを利用する場合の考慮

RASを使用してクライアントとサーバをWAN経由で接続する場合、使用するプロトコルは、TCP/IPを選択します。

システム管理者は、クライアントの利用者に以下のことに注意するよう指導してください。

• Notifierのメッセージ通知先ネットワークアドレスを登録しないようにしてください。RASを使用すると、割り当てられるIPアドレスがサーバに接続するたびに変更になります。このため、アラームを受信できません。

◆ネットワークアダプタカードのセットアップ

TeamWARE Officeは、LANプロトコルにTCP/IPを使用してクライアントとサーバ間、およびサーバとサーバ間で通信します。このためには、TCP/IPネットワークアダプタカードがクライアントとサーバに組み込まれていなければなりません。アダプタカードの組み込み方法については、ご使用のオペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。

◆ネットワークソフトウェア（TCP/IP）のセットアップ

ネットワークアダプタカードのセットアップが完了したら、ネットワークソフトウェア (TCP/IP) のセットアップを行います。TCP/IPプロトコルの組み込み方法については、ご使用のオペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。

◆SearchProサービスをサイト内の複数のサーバにインストールして運用する場合の考慮

SearchProサービスをサイト内の複数のサーバにインストールして運用する場合、以下の点を考慮する必要があります。

SearchProサービスをインストールするサーバのホスト名（コンピュータ名）は、15文字以内の半角英数字で指定します。また、先頭は英字のみ使用できます。なお、ホスト名に、“-”(ハイフン)は使用できません。これらの設定は、インストール時には、問題が検出できませんので注意してください。

SearchProサービスをサブネットをまたいだサイト内の複数のサーバにインストールする場合、lmhostsファイルに定義を行うなどの方法で、各サーバから別のサーバを認識できる設定が必要です。