TeamWARE Office 200X V2.0 管理者ガイド
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付録B Directoryユーティリティ

B.13 TeamWARE Office V5.1形式の移出

このユーティリティは、エンタープライズディレクトリにあるユーザの情報を、V5.1形式でファイルに移出します。移出される情報は、ほかのDirectoryにあるユーザ情報と同期を取るために使用される同期情報、ユーザアカウント、および外部エントリです。Directoryユーティリティを使って外部エントリとして移入されたユーザに対しては、移出は行いません。

情報が移出されたファイルを移出ファイといいます。移出ファイルはテキストファイルなので、テープやフロッピィディスクにコピーしたり、電子メールで送るなどの方法で送信したりできます。V5.1形式で移出した情報は、ほかのTeamWARE Office V5.1 Directoryに外部エントリとして移入できます。移出ファイルを作成するディレクトリサーバを移出元ディレクトリサー、その移出ファイルの情報を移入するディレクトリサーバを移入先ディレクトリサーと呼びます。V5.1形式の移出ファイルについての詳細は、"B.15 TeamWARE Office V5.1形式の移出/移入ファイル"を参照してください。

  • このユーティリティはディレクトリサーバの稼働中のみ使用できますが、使用中はシステムのパフォーマンスを低下させるので、システムがフル稼働していない時間帯に使用してください。
  • このユーティリティを使用する場合、以下の資格でシステムにログインしてください。
    • UNIX系システムを使用している場合、UNIXログイン名には、TeamWARE Officeシステム管理者用IDを使用してください。
    • Windows NT(R)を使用している場合、Administrator資格を持ったユーザ名でログインしてください。
  • 同じエンタープライズに属するサイト間での外部エントリの移出入は行わないでください。

◆コンドの形

V5.1形式で移出ファイルにユーザ情報を移出するには、サーバインストールディレクトリで、以下のコマンドを実行します。

todirmov <パラメータファイル名>

  • [todirmov]コマンドは、TeamWARE Officeサーバをインストールしたディレクトリで実行してください。
  • パラメータファイルを、ftpによって別のコンピュータにファイル転送する場合は、バイナリモードで行ってください。

◆パラメータファイルの形

パラメータファイルは、以下に示す形式で作成します。なお、パラメータファイルのコード系にはシフトJISコードを使用します。

オプションのパラメータは角かっこ([ ])でくくられています。

utility=EXPORT
what=LOCAL|LOCAL_TW|LOCAL_ALIEN
[date=<変更日>|<日付カウント>]
[sync_type=NONE|UPDATE|FULL]
search_base=<識別名>
[scope=ONELEVEL|SUBTREE]
file=<移出ファイル名>
user=<ログイン名>
[password=<ログインユーザのパスワード>]
tp_number=<トランスポート番号>
tp_address=<トランスポートアドレス>
format=TW51

 

パラメータの値が空白文字を含む場合、アポストロフィ(')で囲みます。そのほかのパラメータ値も、アポストロフィで囲むことができます。

 

パラメータ値を省略した場合は、コンソールメッセージが出力されます。

◆パラメータの説

utility

"EXPORT"と指定します。

what

移出するユーザアカウントや外部エントリの種類を指定します。
値としては、LOCAL、LOCAL_TW、LOCAL_ALIENがあります。

date

特定の日以降に変更されたエントリを移出する場合に指定します。エントリの変更日、あるいは日付カウントを記入します。変更日として指定する場合、現在および未来の日付は指定できません。
日付カウントは、-1から-3650までの整数で表します。日付カウントとして日付を記入する場合、実際の変更日は<現在の日付+日付カウント>になります。たとえば、現在の日付が2000-03-05であり、日付カウントが-3である場合、実際の変更日は2000-03-02です。
上記の例を使って、dateの設定方法を2通り示します。
date=2000-03-02
あるいは
date=-3
これにより、指定した変更日や、日付カウントから計算した変更日以降に変更されたエントリが移出されます。これを省略すると、変更日は選択基準になりません。
sync_type=FULLというパラメータを選択すると、日付は定義できません。

sync_type

移出ファイルの同期種別を設定します。値としては、NONE、UPDATE、FULLの3つがあります。
初回はFULLで移出入を行い、そのあと、移出入の際には、UPDATEを使用してください。
標準設定値は、<NONE>になっています。

search_base

移出するユーザアカウントや外部エントリのロケーションの識別名を指定します。指定した識別名の配下に存在するユーザアカウントや外部エントリの情報を移出します。

scope

移出する範囲を指定します。値としては、ONELEVELまたはSUBTREEのどちらかを指定します。標準設定値は、SUBTREEです。

file

移出ファイル名を指定します。移出ファイルは、移出されるユーザ情報が書き込まれるファイルです。ファイルは、TeamWARE Officeのインストールディレクトリに作成されます。インストールディレクトリに作成しない場合は、フルパス名で指定します。ファイル名は、最長で256文字までです。
移出ファイルの形式については、"B.15 TeamWARE Office V5.1形式の移出/移入ファイル"を参照してください。

user

ログイン名を指定します。ログイン名は、最長で48文字までです。ログインユーザには、システム管理者の権限が必要です。

password

ログインユーザのパスワードを指定します。パスワードは、最長で48文字までです。ログインユーザがパスワードを持っていない場合は省略します。

tp_number

ログイン時に使用するトランスポート番号を指定します。トランスポート番号は、TeamWARE Officeをインストールしたディレクトリ配下の初期化ファイル(to.ini)の[TOSERVER]セクションのtransportsフィールドに記述されています。
以下に示す例の場合、tp_numberは1になります。
(例)
 [TRANSPORT]
 1 = tcpip,240,0,

tp_address

ログイン時に使用するディレクトリサーバのトランスポートアドレスを指定します。このサーバのディレクトリが、移出元ディレクトリサーバとして使用されます。tp_addressは、最長で128文字までです。

format

"TW51"と指定します。

パラメータファイルの例を以下に示します。この場合、移出ファイルは、exportfile.txtというファイル名でサーバインストールディレクトリに作成されます。

utility=EXPORT
what=LOCAL_TW
sync_type=FULL
search_base='l=area1,o=(株)ABC,c=jp'
file=exportfile.txt
user=noriko
password=noriko012
tp_number=1
tp_address=199.199.199.99
format=TW51

 

移出処理が終了すると、移出したユーザアカウントと外部エントリの総計が画面に表示されます。同期種別に"UPDATE"を設定している場合、移出ファイルに出力された同期情報の総計も表示されます。


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