TeamWARE Office 200X V2.0 管理者ガイド
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第8章 MIMEゲートウェイの管理> 8.9 スパムメールフィルタ

8.9.2 メッセージフィルタ

ここでは、メッセージフィルタに含まれる機能(メッセージフィルタ機能)について説明します。

◆メッセージフィルタ機

メッセージフィルタ機能は、メールの解析処理において、メールをチェックします。これにより、ヘッダに任意の文字列を含むメールをフィルタリングすることが可能となり、不必要なスパムメールがTeamWARE内部に配信されるのを防ぐことができます。

メッセージフィルタ機能では、一致条件に合致したメールに対して、以下のいずれかのフィルタ操作を行うことができます。

◆メッセージフィルタの設

メッセージフィルタ機能のフィルタ定義は、messagefiltersファイルに記述します。

messagefiltersの定義のフォーマットを以下に示します。

{Header}:{Pattern}, {Action}, {Logging}

messagefilters定義

フォーマット

説明

Header

文字列

チェックするメールのヘッダ名を記述します。

Pattern

文字列

一致条件の文字列を記述します。日本語文字を指定する場合は、SJISコードで記述します。

Action

Delete
rewrite:text
redirect:address

rewriteの場合は、「:」で区切って、表題の先頭に挿入する文字列を記述します。
redirectの場合は、「:」で区切って、配信アドレスを記述します。

logging

on または off

onの場合、動作ログを出力します。
省略時はspam.iniの初期設定に依存します。

なお、Patternには、カンマ「,」を含む文字列は指定できません。

messagefiltersのフォーマットに違反した場合、以下のようなメッセージがspamfilter.logに出力されます。

#tomime# INFO 2004-01-16 05:40.46 pid:444/1772 1bc/6ec 128
070411 SPAM: Message filter: Line 1, invalid action :on:

以下にActionの動作について説明します。

messagefiltersの記述例を以下に示します。

From:spammer@hotmail.com, redirect:spambox@thissite.com, on
Subject:Earn extra cash, delete
Subject:A spam message, rewrite:{Spam?}, off
Content-Type:badfilename.txt, delete

◆メールヘッダについ

メッセージフィルタ機能を使用するためには、メールヘッダと一致条件の文字列を設定する必要があります。以下にメールのヘッダ名と内容について説明します。

◆メッセージフィルタ機能の一致条件について

メッセージフィルタ機能は、一致条件に書かれた文字列とヘッダの文字列を比較します。

指定された文字列がコマンドに含まれた場合、一致したと判断します。なお、一致条件{Pattern}を省略した場合、すべてに一致することになります。

メッセージフィルタ機能では"*"文字によるワイルドカード指定ができます。なお、"*"文字は一致条件の一番前か、一番後ろに指定することができます。

メッセージフィルタの記述例を以下に示します。

From:*spammer@hotmail.com*, redirect:spambox@thissite.com, on
Subject:Earn extra cash, delete
Subject:*spam*, rewrite:{Spam?}, off
Content-Type:*badfilename.txt*, delete

From、To、Cc、Content-Typeヘッダには、名前やファイル名以外の情報も含まれています。したがって、これらのヘッダの文字列をフィルタリングするときは、一致文字列の前後を"*"で括る必要があります。

◆メッセージフィルタ機能のログ出力

メッセージフィルタにチェックされた場合、spamfilter.logにログを出力します。

以下にログの例を示します。

Actionがrewriteの場合

#tomime# INFO 2004-01-08 06:00.19 pid:316/1408 13c/580 128
070403 SPAM: Message filter (#1:Subject:サンプル1:Action:rewrite) matched サンプル1
#tomime# INFO 2004-01-08 06:00.25 pid:316/1408 13c/580 128
070413 SPAM: Mail subject is rewrited
--Mail Information------------------------------------------
 Subject: サンプル1
 From: MIME-GW <mimegw@windom.to.ist.fujitsu.com>
 Date: 8 Jan 2004 15:00:00 +0900
 Message-ID: 000501c3d5ac$b18f5e00$91717b0a@to.ist.fujitsu.com
A To: Sugiyama 433928 <433928@sugiv5.to.ist.fujitsu.com>
------------------------------------------------------------

Actionがredirectの場合

#tomime# INFO 2004-01-08 06:01.14 pid:316/1408 13c/580 128
070403 SPAM: Message filter (#2:Subject:サンプル2:Action:redirect) matched サンプル2
#tomime# INFO 2004-01-08 06:01.14 pid:316/1408 13c/580 128
070414 SPAM: Mail is redirected to test001@sugiv5.to.ist.fujitsu.com
--Mail Information------------------------------------------
 Subject: サンプル2
 From: MIME-GW <mimegw@windom.to.ist.fujitsu.com>
 Date: 8 Jan 2004 15:01:00 +0900
 Message-ID: 000b01c3d5ac$d27b6820$91717b0a@to.ist.fujitsu.com
A To: Sugiyama 433928 <433928@sugiv5.to.ist.fujitsu.com>
------------------------------------------------------------

Actionがdeleteの場合

#tomime# INFO 2004-01-08 06:02.02 pid:316/1408 13c/580 128
070403 SPAM: Message filter (#3:Subject:サンプル3:Action:delete) matched サンプル3
#tomime# INFO 2004-01-08 06:02.03 pid:316/1408 13c/580 128
070412 SPAM: Queue file (smtp/p18f1blf.in, smtp/r18f1blf.in) is moved to spam directory

◆レポートメールについて

外部からTeamWARE内部に送られてきたレポートメール(DSN/MDNレポート)に対してもメッセージフィルタは有効となります。ただし、レポートメールは、TeamWARE内部のレポート形式に変換されてしまうため、エンドユーザには見えません。したがって、レポートメールに対するフィルタリングのアクションは、Deleteしか意味を持ちません。また、チェック時のメール情報(070413、070414)もspamfilters.logには出力されません。

◆smtp/spamディレクトリに移動されたメールについて

Acttionがdeleteの場合、削除されたキューファイルはsmtp/spamディレクトリに移動されます。このspamディレクトリのファイルは、MIMEゲートウェイサービスのCleanup_daysオプションにより自動削除が可能です。詳細は"8.4.2 MIMEゲートウェイの監視"を参照してください。


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