Interstage Application Server 移行ガイド
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第5章 Interstage Application Server V5からの移行

5.4 EJBサービスの移行

 ここでは、以前のバージョン・レベルのEJBサービスからの移行について説明します。

■ 移行/運用方法の違い

 以下に、8.0での運用方法を表で説明します。

 

Interstage 8.0

クライアントの環境設定

以下のファイルをクラスパスに設定します。


C:\Interstage\EJB\lib\fjcontainer82.jar

/opt/FJSVejb/lib/fjcontainer82.jar

(fjcontainer84.jarを使用することも可能ですが、特にJDKによってクラスパスを変更する必要はありません。)

配備

以下のツールまたはisj2eeadminコマンドを使用してIJServerを作成して、IJServerに対してWebアプリケーション/EJBアプリケーションを配備します。IJServerに配備されたEJBアプリケーションは同一Java VM上で動作します。

  • Interstage管理コンソール

IJServerには以下の4種類のIJServerを選択できます。

  • WebアプリケーションとEJBアプリケーションを同一Java VMで運用
  • WebアプリケーションとEJBアプリケーションを別Java VMで運用
  • Webアプリケーションのみ運用
  • EJBアプリケーションのみ運用

カスタマイズ

以下のツールを使用して配備済みのEJBアプリケーションを選択してカスタマイズします。

  • Interstage管理コンソール

運用

Interstage V6以降ではIJServerは以下のように位置付けています。

「J2EEアプリケーションを運用するワークユニットをIJServerと呼びます。(IJServerとワークユニットは1対1の関係を持ちます。) IJServerはJ2EEアプリケーションの配備対象であり、起動/停止の単位です。」

以下のツールを使用してIJServerを起動します。

  • Interstage管理コンソール

リソ|ス定義

以下のツールまたはisj2eeadminコマンドを使用してJ2EEの各種リソースを定義します。

  • Interstage管理コンソール

■ デフォルト設定の追加

 旧バージョンでMessage-driven Beanを運用する場合、カストマイズツールによるJMSコネクションファクトリ名とDestination名の定義が必須でした。
 8.0では、JMSコネクションファクトリ名とDestination名を定義しなかった場合、以下のデフォルト設定で動作します。

 また、旧バージョンにおいて、トランザクション管理種別に“Container”が指定されていてトランザクション属性が設定されていないEJBアプリケーションは、運用することができませんでした。
 8.0では、コンテナが自動的に“Required”が指定されたものとしてトランザクションの制御を行います。

■ 非推奨機能

 以下の機能群は、V6より非推奨機能となりました。いずれも旧資産との互換は保証されていますが、次期バージョンでは提供されない可能性があるため、代替機能への移行を推奨します。
 なお、これらの機能に対する定義操作は、Interstage管理コンソールではサポートされていません。

■ 同時処理数について

 V5で提供されたIJServerでは同時処理数のデフォルトは40でしたが、8.0で提供されたIJServerでは同時処理数の最大値が64/最小値が16で動作します。

 同時処理数の最大値/最小値は、以下で行います。

■ 性能オプションについて

 V5でサポートしていた以下の性能オプションについては、デフォルトで動作します。
 Interstage管理コンソールで指定する必要はありません。

■ STATELESS Session Beanのインスタンス数について

 STATELESS Session Beanのインスタンス数を定義する必要がなくなりました。
 STATELESS Session Beanのインスタンスは、STATELESS Session Beanへの初回アクセス時に“同時処理数の最大値”に指定された値の数だけ作成されます。

■ ログ出力について

 V5で各ファイルに出力されていた以下の情報については、IJServerのログ(Windows(R)システムの場合、J2EE共通ディレクトリ\ijserver\[IJServer名]\log配下のファイル、Solaris/Linuxシステムの場合、J2EE共通ディレクトリ/ijserver/[IJServer名]/log配下のファイル)に出力されます。

 なお、従来から出力しているイベントログのメッセージについては、従来通りイベントログにもメッセージが出力されます。

(注1)

 connectorのログ出力先を、従来と同じ場所に出力する場合は、以下を設定してください。

定義ファイル格納ディレクトリ


Interstageインストールディレクトリ\J2EE\etc\jca


/opt/FJSVj2ee/etc/jca

定義ファイル名

jca.properties

指定するキー

“log.file.option”

指定する値

“V5”を指定します。


log.file.option=V5

■EJBアプリケーション名について

 EJBアプリケーション名に":"を使用することはできません。V5で":"を使用していた場合には、配備時にEJBアプリケーション名を変更してください。
 なお、名前を変更したEJBアプリケーション名を、アプリケーション名を変更せずにlookupする場合には、名前変換機能を使用してください。


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