Interstage Job Workload Server セットアップガイド |
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第2章 業務構成要素の設計 | > 2.5 バッチサーバ環境の設計 | > 2.5.1 バッチサーバ環境全体の設計 | > 2.5.1.1 ファイルシステムの設計 |
ファイルの事前容量チェック機能を利用する場合、バッチジョブで使用するファイルはファイル資源専用のファイルシステムに配置してください。
ファイルの事前容量チェック機能の概要については、“Interstage Job Workload Server 解説書”の“ファイルの事前容量チェック機能”を参照してください。
バッチ業務の運用に合わせて、バッチジョブで使用するファイルシステムの数および容量を設計してください。
たとえば、ジョブの実行環境ごとにバッチ業務の運用をわけた場合には、ジョブの実行環境ごとにファイルシステムを割り当てることで、バッチジョブが使用するファイルの管理が容易になります。
ファイル資源専用のファイルシステムを配置しない場合、ファイル管理機能は、サポートするすべてのファイルシステムのすべてのパーティション情報を取得し、取得した情報を元にして論理的にディスク容量の管理を行うため、性能に影響があります。
したがって、“ファイル管理機能の設定”でファイル資源専用のファイルシステムを設定してください。
バッチ実行基盤で実行するバッチジョブが使用するファイル資源のうち、データ転送製品などでデータ転送してきたファイルを扱いたい場合には、以下の図のように、転送してきたファイルは、ファイル資源専用ファイルシステムには配置せずに、その他のファイルシステムに配置するように設計してください。
バッチ実行基盤で使用するバッチジョブファイル専用のパーティションをSolaris ZFSファイルシステムに作成する場合は、quotaプロパティを使用して、ファイルシステムが使用できる容量を予め設定してください。
ZFSファイルシステムの詳細および設定方法は、Solarisのマニュアルを参照してください。
ZFSファイルシステムに使用できる容量を割当てる設定をしない場合、ZFSファイルシステムの使用できる容量はZFSのプールで現在使用できる容量になります。このため、ファイル管理機能は、ファイルシステム単位に論理的な容量を管理できません。
ZFSの割り当ての設定を行わない場合の、OSの管理する容量情報の出力は以下のとおりになります。
- zfs listの場合
# zfs list NAME USED AVAIL REFER MOUNTPOINT tank 232K 33.5G 24.5K /tank tank/home 128K 33.5G 29.5K /export/zfs tank/home/test1 24.5K 33.5G 24.5K /export/zfs/test1 tank/home/test2 24.5K 33.5G 24.5K /export/zfs/test2
- df -kの場合
# df -k -F zfs ファイルシステム kbytes 使用済み 使用可能 容量 マウント先 tank 35094528 24 35094354 1% /tank tank/home 35094528 27 35094354 1% /export/zfs tank/home/test1 35094528 24 35094354 1% /export/zfs/test1 tank/home/test2 35094528 24 35094354 1% /export/zfs/test2
1つのファイル資源専用のファイルシステムの容量見積もりする場合には、対象のファイルシステムを使用して動作するバッチアプリケーションを明確にします。
バッチアプリケーションが動作する際に必要となるファイルの最大サイズの総合計を見積もります。
見積もったファイルサイズを十分格納できるだけのファイルシステムを用意してください。
バッチアプリケーションが同時に実行する場合は、使用するファイルシステムの容量は増加しますので、増加分を考慮して容量の見積もりを行ってください。
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