Interstage Job Workload Server 解説書 |
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第2章 機能 | > 2.3 バッチ実行環境 |
バッチ受付機能は、バッチ実行基盤へのジョブの投入依頼を受け付け、ジョブキュー単位にジョブを管理します。
バッチ受付機能では、ジョブキューと関係づけたイニシエータの多重度にもとづいてジョブの流量を制御します。ジョブの実行から終了までを効率よく実行するため、ミッションクリティカルなバッチ業務運用を実現できます。また、ジョブの投入、キャンセル、および状態表示などのジョブに関する各種運用操作を受け付けます。
イニシエータの多重度とは、1つのバッチワークユニットのプロセス多重度のことです。
バッチ受付機能は、以下のとおりです。
ジョブキュー内で実行待ちとなるジョブをなくすなどの目的に合わせ、ジョブキュー単位に投入できるジョブ数(0〜99,999)を制限できます。ジョブ数の制限は、ジョブの投入時に確認します。投入可能なジョブ数の制限値を超えた場合、ジョブの投入依頼を拒否します。
ジョブの投入時に指定されたバッチジョブ定義を、バッチジョブ定義データベースから読み込み、解析します。また、バッチジョブ定義情報をジョブの実行結果として出力します。
ジョブの投入時に、ジョブキューにおける実行待ちジョブの実行優先順位を指定できます。実行優先順位の初期値は32で、0〜63の範囲で指定できます。値が大きいほど優先して実行します。バッチ受付機能では、実行優先順位の高い実行待ち状態のジョブからバッチ実行機能にジョブの実行を依頼します。実行優先順位が同じジョブが複数存在する場合、投入された順番にバッチ実行機能に実行依頼します。
jobque-1に対して、実行優先順位40のジョブ(JOB4)を投入した場合の例を以下に示します。
ジョブキュー単位にジョブの実行時間が制限できます。指定された実行時間内に終了しなかった場合はジョブを強制終了します。
ジョブキューごとにジョブを実行する多重度を設定します。また、バッチ実行基盤は、ジョブキューで有効になっているジョブの多重度と、イニシエータの多重度にもとづいて、ジョブの実行多重度を決定します。このため、システムの負荷状況などに合わせたシステムの運用ができます。
ジョブキューで有効になっているジョブの多重度が、イニシエータの多重度より大きい場合は、以下のように、イニシエータの多重度が、ジョブの実行多重度になります。
ジョブキューで有効になっているジョブの多重度が、イニシエータの多重度より小さい場合は、以下のように、ジョブキューの多重度が、ジョブの実行多重度になります。
バッチ受付機能では、ジョブ終了コードに応じて、ジョブの異常終了などのジョブ終了メッセージをシステムログへ出力する指定ができます。出力を指定した場合、統合運用監視製品などでジョブの異常終了を監視できます。
バッチ実行機能からのジョブ終了通知を契機に、ジョブの投入時に指定されたファイルにジョブログを出力します。
バッチ実行基盤で実行するジョブは、ジョブスケジューラ製品のジョブネットにより、ジョブの実行を制御させることを想定しています。ジョブスケジューラ製品は、各ジョブのジョブ終了コードを判定し、適切にジョブの実行を制御します。バッチ実行基盤は、ジョブの終了コードとして、以下の2つをサポートしています。
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