Interstage Application Server 運用ガイド
|
目次
索引

|
6.8.1.2 管理サーバ機能の他サーバへの移行
管理サーバの故障等に備え、定期的にInterstage資源をバックアップしておきます。管理サーバの故障が発生し、新たに別のサーバを管理サーバとして代替する場合には、新サーバへ管理サーバのInterstage資源を移入します。
以下に、作業手順について説明します。

■ 事前操作(定期的なInterstage資源のバックアップ)
バックアップ機能を用いて、管理サーバ資源をバックアップします。
バックアップ手順は、“管理サーバのInterstage資源のバックアップ手順”を参照してください。
なお、管理サーバでは、以下のサービス資源のバックアップが必須となります。
- Interstage JMXサービスの資源

- 業務構成管理の資源
■ 管理サーバ(代替機)の構築作業
管理サーバの代替サーバに、管理サーバ資源を移入し、代替サーバに管理サーバの環境を構築します。
Interstage資源の移入は、“管理サーバのInterstage資源の移入手順”に記載されている手順で行います。
なお、管理サーバの代替機を用意する場合には、かならず、その管理サーバのマスタとなる管理サーバで取得したバックアップ資源を移入してください。異なるサーバから取得したバックアップ資源をリストアしないでください。
資源の移入を一括して行うためのバッチファイル(Windows (R))およびシェルスクリプト(Solaris)、バックアップ・リストア対象定義ファイル(Linux)のサンプルを提供しており、本サンプルをカストマイズすることで、移入を一括して行えます。
Interstage資源の移入の詳細は、“メンテナンス(資源のバックアップ)”に記載されている移入(他サーバへの資源移行)手順を参照してください。また、本サンプルの詳細については、“メンテナンスの一括実行”を参照してください。
ここでは、本サンプルを使用してInterstage資源を移入する場合の手順を説明します。
●サンプルのカストマイズ
- サンプルの取得
以下のサンプルを作業用ディレクトリへコピーします。以降、Windows版およびLinux版では本ファイルを、バックアップ用のバッチファイル/シェルスクリプトとしてカストマイズします。Solaris版では、バックアップ・リストア対象定義ファイルをカストマイズします。

C:\Interstage\sample\backup_restore\isimport.bat |

# シェルスクリプト
/opt/FJSVisas/sample/backup_restore/isrestore
# バックアップ・リストア対象定義ファイル
/opt/FJSVisas/sample/backup_restore/sample.def |

/opt/FJSVisas/sample/backup_restore/isimport |
- 基本情報の指定
移入先サーバのホスト名やInterstageのインストールディレクトリ(Windows版のみ)、バックアップ資源の格納先などを指定します。これらの項目は、以下のように指定します。

移入用のバッチファイルのINST_DIRにInterstageのインストールディレクトリを、COMMON_PATHにバックアップ資源の格納先を設定します。以下は、記入例です。
rem [Common]
set HOST=import_host
set INST_DIR=C:\INTERSTAGE
set COMMON_PATH=C:\temp\backup

移入用のシェルスクリプトのhostに移入先ホスト名を、pathにバックアップ資源の格納先を、移入であることをtarget_serverに設定します。以下は、記入例です。
[Common]
host=import_host
path = /tmp/backup
target_server=others

移入用のシェルスクリプトのHOSTに移入先ホスト名を、COMMON_PATHにバックアップ資源の格納先を設定します。以下は記入例です。
#[Common]
set HOST=import_host
set COMMON_PATH=/tmp/backup
- 移入対象資源の確認と指定
移入対象とするサービス資源は、バックアップ時と同様です。
以下の手順で編集してください。


バックアップ用バッチファイル/シェルスクリプトの“セクション名_TARGET”の定義項目で、そのサービスを移入対象とするかを指定します。“on”を指定すると移入対象となり、“off”を指定すると移入対象となりません。バックアップ時に使用したバックアップ用バッチファイル/シェルスクリプトを参考に修正してください。

例えば、“Interstage管理コンソールの資源”(GUI)を移入対象とする場合、以下のように指定します。
set GUI_TARGET=on

バックアップ・リストア対象定義ファイルの各セクション内の“target”の定義項目で、そのセクションに対応したサービスをリストア対象とするか指定します。“on”を指定するとリストア対象となり、“off”を指定するとリストア対象となりません。バックアップ時に使用したバックアップ・リストア対象定義ファイルを参考に修正してください。
例えば、“Interstage管理コンソールの資源”(GUI)をリストア対象とする場合、以下のように指定します。
[GUI]
target = on
なお、以下のサービス資源については、上記に示したon/off以外に、マシン固有情報(Interstage JMXサービスで使用するIPアドレスなど)のカストマイズが必要な項目がある場合があります。詳細は、“バックアップ・リストア対象資源の定義方法”を確認してください。
サービス名 |
項目名 |
説明 |
JMX |
JMX_TARGET |
Interstage JMXサービス資源の移入操作を行う場合には、“on”を設定します。 |
JMX_IPADDRESS |
Interstage JMXサービスで使用するIPアドレスを変換する必要がある場合に指定します。詳細は、“バックアップ・リストア対象資源の定義方法"の本定義項目の説明を参照してください。 |
JMX_SITEINFO |
サイトの移行を行う場合には、“on”を設定します。 |
IHS |
IHS_TARGET |
Interstage HTTP Serverの移入操作を行う場合には、“on”を設定します。 |
IHS_OPTION |
“1”を指定します。 |
IHS_HOST_TABLE |
ホスト名/IPアドレスを変更する際に、変更前と変更後のホスト名/IPアドレスを記述したファイル名を指定します。詳細は、“バックアップ・リストア対象資源の定義方法"の本定義項目の説明を参照してください。 |
その他の項目 |
使用しません。 |
ISSCS |
ISSCS_TARGET |
Interstage証明書環境資源の移入操作を行う場合には、“on”を設定します。 |
ISSCS_OPTION |
操作対象資源を、以下のいずれかから選択します。
1:SSL定義ファイル
2:Interstage証明書環境の資源(SSL定義ファイルと証明書環境のファイル)
なお、必ず“Interstage証明書環境資源の移入”を参照してから選択してください。 |
※上記以外のサービスを移入する場合には、 “管理対象サーバのInterstage資源の移入手順”を参照し、定義項目の指定内容を確認してください。
●サンプルの実行
- Interstage各サービスの停止
Interstageの各サービスを停止します。停止操作の詳細については、“サービスの停止”を参照してください。
- サンプルの実行
カストマイズの完了したサンプルを、-sオプションを指定して実行します。
本操作により移入が行われます。
なお、サンプル実行時の注意事項に関しては、“資源のバックアップ/移出”に記載されている注意事項を参照してください。
- Interstage各サービスの起動
サンプルの実行前に停止したInterstageの各サービスを起動します。起動操作の詳細については、“サービスの起動”を参照してください。

サンプル実行時には、-s オプションを指定してください。
All Rights Reserved, Copyright(C) 富士通株式会社 2007