Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル - UNIX共通 -
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目次
索引

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第1章 コマンドリファレンス
1.2 コマンド
1.2.16 drmsdfn(定義コマンド)
1.2.16.1 サーバ用定義コマンド
1.2.16.1.5 自システム名、あて先システム名の定義
■機能説明
自システム名、あて先システム名を定義します。自システム名とあて先システム名の定義を省略した場合の扱いは、以下のとおりです。
- 自システム名
- 資源配付が“OWN”という自システム名を自動的に定義します。
- 本コマンドで、自システムの定義情報を変更することかできます。
- あて先システム名
- サーバ、クライアントのあて先システム名の定義をします。
- あて先システムが運用管理サーバの場合
- アップロード機能を使用して運用管理サーバに資源を登録する場合は、あて先システム名を必ず定義する必要があります。アップロード機能を使用しない場合は、あて先システム名を省略することができます。
- あて先システムが部門管理/業務サーバの場合
- 部門管理/業務サーバにダウンロードする場合は、あて先システム名を必ず定義する必要があります。
- あて先システムがクライアントの場合
- クライアントにダウンロードする場合は、あて先システム名を省略することができます。
- あて先システム名を任意の名称にしたいまたはLAN二重化の場合は、あて先システム名を定義します。
- あて先システムを省略した場合は、資源配付が自動的にあて先システム名を定義します。
- あて先システム名を自動定義する方法については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 資源配付機能編”を参照してください。
■記述形式
drmsdfn |
-a sys -k システム種別 [-n ノード名] -s システム名 [-c コメント] [-l keep|rel] [-o OS種別名] [-p 通信種別] [-V 論理構成名] [-Y mng|nomng] [-H own|other] [-D ドメイン名] [-r] |
■オプション
- -a sys:
- 本コマンドの機能を定義します。本オプションでは“sys”と指定します。
- -k システム種別:
- 定義するシステムの種別を指定します。
- 本オプションでは、以下のように指定します。
- own:
- 自システム名を定義する場合
- serv:
- あて先システム名を定義する場合(あて先システムが運用管理サーバ、部門管理サーバまたは業務サーバの場合)
- ws:
- あて先システム名を定義する場合(あて先システムがクライアントの場合)
- -n ノード名:
- ノードは、以下のとおり指定します。
- [自システム名を定義する場合]
- 任意のノード名が指定できます。
- 自動定義ではノード名に“own”が設定されます。
- [あて先システム名を定義する場合(あて先システムが運用管理サーバ、部門管理サーバまたは業務サーバ)]
- DTSで通信する場合、ノード名はDTS編集時にDTS編集ファイルに指定するnode命令のnameオペランドで指定する名前と同じである必要があります。
- DTSを用いずに資源配付で通信する場合、サーバのIPアドレス(ドット記法)またはホスト公式名(/etc/hostsの最初のエントリ.大小文字まで一致させてください)を指定します。IPアドレスを指定するか、ホスト公式名を指定するかは、システム内で均一とし、DRMS編集ファイル(drmsrc)のnametypeオペランドと一致させる必要があります。DRMS編集ファイルでnametypeオペランドを省略した場合は、IPアドレスを指定します。
- IPアドレスを指定する場合、先頭に0をつけると8進数での指定扱いとなりますのでご注意ください。
- [あて先システム名を定義する場合(あて先システムがクライアント)]
- ノード名は、クライアントのIPアドレス(ドット記法)、ホスト公式名(/etc/hostsの最初のエントリ.大小文字まで一致させる)、DNS名またはコンピュータ名を指定します。
- なお、資源配付が動作するシステムとクライアントシステムが二重化されているLANで接続されている場合はクライアントシステムは二つのIPアドレスを持ちます。この場合、一つのクライアントに対して二つのIPアドレスを本オプションで指定します。二つのIPアドレスを指定する場合は、IPアドレスとIPアドレスの間は1個以上の空白で区切り、全体を“”(ダブルコーテーション)”で囲んで指定してください。
- 本オプションが省略された場合は、-sオプションと同じ内容が指定されたものとみなします。
- -s システム名:
- 資源配付で使用する一意名として、システム名(システム識別子)を指定します。システム名は、ASCII(128文字以内)またはシフトJIS(64文字以内)の多国語文字列で指定します。
- -c コメント:
- 利用者の任意なコメントを指定します。コメントは、ASCII(30文字以内)またはシフトJIS(15文字以内)のブランクを含む多国語文字列で指定します。ブランクを含む文字列で指定する場合は、“”(ダブルコーテーション)”で囲んで指定します。
- この時、“"(ダブルコーテーション)”は文字数のうちには含まれません。
- -l keep|rel:
- 定義するシステムの資源転送方式を指定します。資源転送方式は以下のとおり指定します。
- keep:
- 回線交換の場合に、ダウンロードが完了するまでセションを継続させておく場合に指定します。
- rel:
- 資源配付は状況を問い合わせ、そのあとでダウンロードを行いますが、フェーズごとにセションを切断する場合に指定します。
- 本オプションが省略された場合は、DRMS編集ファイルのlineオプションで指定した値が採用されます。
- -o OS種別名:
- 定義するシステムの動作するOS識別名を指定します。本オプションでは、資源配付の動作するOS識別名として以下を設定します。
- UXP/DSの場合:“UXPDS”
- Solaris OEの場合:“SOLARIS2”
- HP-UXの場合:“HPUX10”
- AIXの場合:“AIX4”
- なお現在、本パラメタは、自システム名の定義でかつシステム修正データの資源適用時に意味を持ちます。自システムの動作するOSがUXP/DSの場合にしか意味を持っていません。
- -p 通信種別:
- 通信種別を指定します。通信種別は“tcp/ip”と指定します。
- サーバ間の通信にDTSを利用する場合、通信種別は“dts”とします。
- インターネットを介する通信をする場合、通信種別は“http”とします。
本オプションを省略した場合は、DRMS編集ファイルのserverprotocolオプションで指定した値が採用されます。-kオプションで“own”または“ws”を指定した場合は、本オプションに“dts”を指定することはできません。また、システムがAIXの場合は、本オプションに“dts”を指定することはできません。
- -V 論理構成名:
- 定義したクライアントを論理構成により管理する場合に指定します。
- 論理構成名は、ASCII(128文字以内)、EUC(64文字以内)またはシフトJIS(64文字以内)の多国語文字列で指定します。
- 本オプションは-kオプションに“ws”を指定したとき指定することができます。
- なお、本オプションを指定した場合は、-Yオプションを指定することはできません。
- 本オプションを省略した場合は、自システムに直接接続される(隣接)クライアントとして定義されます。
- -Y mng|nomng:
- 定義したクライアントのステータスを管理するかどうかを指定します。
- 本オプションは-kオプションに“ws”を指定したとき指定することができます。
- なお、-Vオプションを指定した場合は、本オプションを指定することはできません。
- 本オプションを省略した場合は、“mng”が指定されたものとみなします。
- mng:
- ステータスを管理します。
- nomng:
- ステータスを管理しません。
- -H own|other:
- 定義対象とするシステムが、自システムに直接接続される(隣接)システムか、自システムに直接接続されない(非隣接)システムかを指定します。
- 本オプションでは以下のように指定します。本オプションを省略した場合は、“own”が指定されたものとみなします。
- own:
- 自システムに直接接続される(隣接)システム名を定義します。
- other:
- 自システムに直接接続されない(非隣接)システム名を定義します。
- -D ドメイン名:
- 定義対象とするシステムが自システムに直接接続されない(非隣接)システムの場合、該当システムが属するドメインを指定します。
- 本オプションは、-Hオプションに“other”を指定した場合に必ず指定します。
- -Hオプションを省略または“own”を指定し、-kオプションに“serv”を指定した場合には、本オプションを指定することはできません。
- -r:
- -kオプションにservを指定し、-pオプションに“dts”以外を指定し、-nオプションでホスト名またはDNS名を指定した場合に、その名前が使用可能かチェックします。本条件に一致しない場合に-rオプションを指定した場合は無視されます。本オプション指定によるチェックは、指定した名前がアドレス解決できるどうかでチェックします。
- なお、本オプションを省略した場合は、チェックしません。
■復帰値
- 0:正常終了
- 定義処理が正常に終了しました。
- 1:警告
- ノード名の名前の使用可能チェックでエラー。定義処理ができません。
- 3:処理続行不可能な使用者エラー
- 同じあて先システム名が二重に定義されました。
- オプションの指定に誤りがあります。定義処理ができません。
- 4:プログラム・エラー
- システムにエラーが発生しました。定義処理ができません。
■参照
表:資源配付/インベントリ管理用コマンド(サーバ用)
■コマンド格納場所
Solaris OE
HP-UX
AIX
Linux |
/opt/systemwalker/bin |
■実行に必要な権限/実行環境
- システム管理者(スーパ・ユーザ)だけが実行できます。
- サーバ用コマンドです。
■注意事項
- ノード名、システム名には、“/”、“\”、“*”、“?”、“,”、“%”を使用しないでください。また、半角カナ、半角空白の文字も使用しないでください。
- 二重に定義した場合は、以下のようになります。
- 自システム名:
- 自システム名は、新しく定義した情報に置き変わります。
- あて先システム名:
- 同じあて先システム名を定義した場合、二重定義となり、定義コマンドがエラーとなります。あて先システム名を新しく定義する場合は、削除コマンド(drmsdlt)で該当するあて先システム名を削除してから、再定義してください。
- 資源配付のシェルスクリプト実行機能を用いた自システム名の定義はできません。
- HP-UXおよびAIXでは、クライアントまたは業務サーバからhttpsを使用した資源の取り出しはできませんのでhttpを使用してください。また、S/MIMEも使用できません。
■使用例1
あて先システム名を“SERV01”、システム種別を“serv”、相手側ノード名をホスト公式名“serv01”、通信種別を“tcp/ip”、資源転送方式をセション継続指定“keep”、コメントを“2002年4月28日に定義”と定義します。
drmsdfn -a sys -s SERV01 -k serv -n serv01 -p tcp/ip -l keep
-c 2002年4月28日に定義
■使用例2
あて先システム名を“FMV04”、システム種別を“serv”、相手側ノード名を“FMV04”、通信種別を“tcp/ip”で名前使用可能のチェックをともなった定義をします。
drmsdfn -a sys -k serv -s FMV04 -n FMV04 -p tcp/ip -r
■使用例3
あて先システム名を“SERV02”、システム種別を“serv”、相手側ノード名を“node02”、通信種別を“dts”、資源転送方式をセション切断指定“rel”、コメントを“2002年4月28日に定義”と定義します。
drmsdfn -a sys -s SERV02 -k serv -n node02 -p dts -l rel
-c 2002年4月28日に定義
■使用例4
あて先システム名を“FMV01”、システム種別を“ws”、相手側ノード名を“111.222.333.444”、通信種別を“tcp/ip”、と定義します。
drmsdfn -a sys -s FMV01 -k ws -n 111.222.333.444 -p tcp/ip
■使用例5
あて先システム名を“FMV02”、システム種別を“ws”、相手側ノード名を“111.222.333.444”、通信種別を“tcp/ip”、論理構成名を“Ronri”と定義します。
drmsdfn -a sys -s FMV02 -k ws -n 111.222.333.444 -p tcp/ip -V Ronri
■使用例6
あて先システム名を“FMV03”、システム種別を“ws”、相手側ノード名を“111.222.333.444”、通信種別を“tcp/ip”、クライアントのステータスを管理しない“nomng”と定義します。
drmsdfn -a sys -s FMV03 -k ws -n 111.222.333.444 -p tcp/ip -V nomng
■実行結果/出力形式
復帰値を参照してください。
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