Systemwalker Centric Manager 使用手引書 資源配付機能編 - UNIX共通 - - Microsoft(R) Windows NT(R)/Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003 -
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上へ第4章 資源を配付する(簡易版の資源配付)
上へ4.1 簡易版の資源配付を行う
上へ4.1.2 登録する資源

4.1.2.1 アプリケーションの配付について

アプリケーションを配付する方法には以下の4つがあります。

以下に、それぞれの方法について説明します。

■スクリプトによる自動インストール

通常手動でインストールする場合、アプリケーションのインストーラと対話を行う必要があります。スクリプトによる自動インストールは、この対話部分をスクリプト(自動実行プログラム)として作成することで、インストーラへの情報入力操作を自動化してインストールします。

◆アプリケーションの配付用スクリプトの作成

スクリプトを作成するためには、Windows(R)上で動作するRational Visual Test(ラショナルソフトウェア社)、ScriPlayer(R) PRO32(エーアイソフト社)などの自動実行プログラムが必要です。

Visual Testを使用したスクリプトの作成の流れを以下に説明します。

  1. スクリプトを作成するシステムにVisual Testをインストールします。
  2. Visual Testのシナリオレコーダを起動します。
  3. アプリケーションのインストール操作を行います。
  4. シナリオレコーダを終了し、作成されたスクリプトをどのようなシステム環境でも実行できるようにカスタマイズします。カスタマイズの内容は、以下のとおりです。
  5. スクリプトをカスタマイズしたら、テスト実行し、正しく動作することを確認します。
  6. スクリプトをコンパイルして実行形式のファイル(P-Codeファイル)を作成します。

■サイレントインストール

アプリケーションのインストールを行う場合、そのアプリケーションが提供しているインストーラによっては、サイレントインストール(利用者が行うべきインストーラに対する操作を自動的に実行する)ができるものがあります。ここでいうサイレントインストールとは、Visual Testなどのユーザ操作の自動化ツールを使用しなくてもアプリケーションのインストーラ自体が持つ機能だけでインストール操作を自動化できる機能を示しています。

サイレントインストールの手順を以下に示します。
  1. サイレントインストールが可能かどうかの確認と、応答ファイルの作成を行います。
    1. 配付したいアプリケーションをテストインストールする適当なテストマシンを1台用意します。
    2. テストマシンのWindowsシステムディレクトリの配下にsetup.issファイルがないことを確認します。存在している場合は削除します。
    3. テストマシン上で、“ファイル名を指定して実行”などからアプリケーションのインストールプログラム(setup.exeなど)を、“-r”オプションを付けて起動します。
    4. 実行されるインストーラの各画面に応答してインストールを完了します。
    5. テストマシンのWindowsディレクトリ配下に、応答ファイル(setup.iss)ファイルが作成されていればサイレントインストールが可能です。

    応答ファイルとは、利用者がインストーラの画面に対して指定した内容を記録したファイルです。サイレントインストールは、このファイルの内容を元にインストールの自動実行を行います。

    サイレントインストールが行える製品例を以下に示します。

    Netscape Navigator 4.7

    Adobe Acrobat Reader 4.0

  2. 配付アプリケーションを登録します。
    1. 配付したいアプリケーションの媒体イメージを、いったん運用管理サーバ上のディスク内にコピーします。
    2. 1.の5)で作成された応答ファイルを、2.の1)でコピーした媒体イメージのインストールコマンド(setup.exe)が存在するディレクトリに格納します。
    3. 2.の2)の媒体を指定してアプリケーションを登録します。このとき、インストールコマンドのパラメタには、必ず“-s -SMS”を指定してください。
    4. アプリケーションの登録が終わったら、スクリプトを登録します。指定するスクリプトは、以下のとおり指定してください。なお、簡易資源配付ウィザードを使用した場合は、初期値としてstdscr32.exeが選択された状態となっています。

      Systemwalkerのインストール先ディレクトリ\Mpwalker.dm\Mpcompcl\stdscr32.exe(Windows(R) 98/Me/XP、Windows NT(R)、Windows(R) 2000、Windows Server(TM) 2003などの32ビットOSに配付する場合)


      スクリプトの起動方法には、“[CMP_SCRIPT]”を指定します。

■対話型インストール

簡易資源配付では、アプリケーションを配付するときにアプリケーションのインストーラ起動までは自動的に行い、その後のインストーラに対する操作(インストール先ディレクトリの指定など)は利用者が手動で行うような配付を行うこともできます。

対話型インストールの手順を以下に示します。

  1. 配付アプリケーションを登録します。
  2. スクリプトを登録します。登録するスクリプトは、配付先のOSによって次のように指定します。

    Systemwalkerのインストール先ディレクトリ\Mpwalker.dm\Mpcompcl\stdscr32.exe(Windows(R) 98/Me/XP、Windows NT(R)、Windows(R) 2000、Windows Server(TM) 2003などの32ビットOSに配付する場合)

    スクリプトの起動方法には、“[CMP_SCRIPT]/M”を指定します。

  3. 配付先クライアントでインストールを行います。

    配付先クライアントでは、配付したアプリケーションのインストーラが起動されると同時に“アプリケーションのインストールが完了したら[OK]ボタンをクリックしてください。”のメッセージが表示されます。このメッセージには、アプリケーションのインストールが完了してから応答してください。インストール処理が完了する前にこのメッセージに応答すると、正しくインストールされない場合があります。

■差分インストール

あるモデルマシン上でアプリケーションをインストールする前とインストールした後の差分データを抽出し、その差分データを配付することでアプリケーションのインストールを行う方法です。

差分抽出には、Sysdiffコマンドを使用します。Sysdiffコマンドは、“Windows NT(R)リソースキット”に含まれています。なお、Sysdiffコマンドで差分抽出可能なのはWindows NT(R)だけです。

Sysdiffコマンドの使用方法については、Sysdiffコマンドのヘルプを参照してください。


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