Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル - Microsoft(R) Windows NT(R)/Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003 -
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目次
索引

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第1章 コマンドリファレンス
1.2 コマンド
1.2.14 drmsadd(登録コマンド)
1.2.14.2 ユーザ資源データの登録
■機能説明
ユーザ資源を登録します。資源配付はユーザ資源を世代単位で管理するため、本コマンドで登録する資源の世代を表す世代識別名を指定します。
登録されたユーザ資源は、登録時の変更種別の指定により、適用先のファイルを置き換えたり、削除したりすることができます。
ユーザ資源がパッケージ形式の製品の場合は、本コマンドを投入すると、提供媒体中のどのパッケージを選択するかを問い合わせるメッセージが出力されます。したがって、提供媒体中に複数のパッケージが存在する場合は、この問い合わせメッセージに応答することにより、複数パッケージの中から登録するパッケージを選択することができます。また、すべてのパッケージを指定することもできます。この場合、資源配付は提供媒体に格納されている順番で各パッケージを登録し、この順番は適用時も保障されます。
本コマンドでファイルを指定する場合、そのファイルが1つの世代識別名と対応します。また、本コマンドでディレクトリを指定する場合、そのディレクトリ配下のディレクトリおよびファイルがすべて同じ世代識別名になります。新しい世代識別名を登録すると、その前に登録されていた世代識別名が前世代になります。また、すでに登録したユーザ資源については、最新の世代だけ再登録することができます。
なお、本コマンドのオプションの指定によりユーザ資源を圧縮して登録することもできます。圧縮された資源は適用する前に圧縮前の形式に戻します。また、同様にオプション指定により登録するファイルの詳細情報(最終更新日時、ファイル属性、サイズ、ファイル名)についてユーザ資源の登録後にリスト出力することもできます。
■記述形式
drmsadd |
-a rsc -d 資源種別 -g 資源グループ名 [-v バージョン・レベル] -e 世代識別名 [-f パス名|-M 登録ファイル情報格納ファイル名] [-l 適用先ID] [-t rep|del] [-n] [-r 資源名] [-w 作業用ディレクトリ] [-b" [前処理バッチ] [,後処理バッチ]"] [-M 登録ファイル情報格納ファイル名] [-c コメント] [-S 適用スクリプトファイル名] [-I] [-K quick|man|ipl|date] [-T YYYYMMDDhhmm|unfix] [-Z 資源属性情報格納ファイル] [-G quick|apply] |
■オプション
- -a rsc:
- 本コマンドの機能を定義します。本オプションでは“rsc”と指定します。
- -d 資源種別:
- 資源名の種別を指定します。
- 資源名の種別は、以下のとおりです。
- テキスト・ファイルの場合:
- pc#txt
- バイナリ・ファイルの場合:
- pc#bin
- バッチプログラムの場合:
- pc#bat
- パッケージの場合:
- pc#pkg
- ソフトウェア辞書の場合
- pc#dic
- 文字パターンの場合:
- appcg
- Windows(R) CE用ファイルの場合:
- ce
- Palm OS用ファイルの場合:
- palm
なお、本オプションに“pc#pkg”を指定した場合は、必ず-Sオプションを指定してください。
- -g 資源グループ名:
- 登録するユーザ資源の所属する資源グループ名を指定します。
- 資源グループ名は、ASCII(12文字以内)の英数字で指定します。
- -v バージョン・レベル:
- 登録する資源グループのバージョン・レベルを指定します。バージョン・レベルは、ASCII(8文字以内)の英数字で指定します。
- 本オプションを省略した場合は、空白のバージョン・レベルとして扱われます。また、ワイルドカード指定および複数指定はできません。
- -e 世代識別名:
- 登録するユーザ資源の所属する資源グループの世代識別名を指定します。世代識別名は、ASCII(8文字以内)の英数字で指定します。
- -f パス名:
- 登録する資源が格納されているパス名または媒体名を指定します。
- ネットワークドライブを指定することができます。本オプションを指定する場合は、-Mおよび-Sオプションは指定できません。なお、バッチプログラムを登録する場合、ファイルの拡張子は必ず“BAT”としてください。
- -tオプションに“rep”を指定し、ディレクトリ名またはファイル名を指定した場合のそれぞれの登録状態を以下に示します。
指 定 |
登録状態 |
ディレクトリ |
指定されたディレクトリを含まない配下のディレクトリ、またはファイルを資源として登録します。 |
ファイル |
指定されたファイルを資源として登録します。 |
ワイルド・カード |
ディレクトリをワイルド・カードで指定した場合、該当ディレクトリとその配下のディレクトリおよびファイルが資源として登録されます。
ファイルをワイルド・カードで指定した場合、該当ファイルが資源として登録されます。 |
-tオプションに“del”を指定した場合は、上記の条件に一致したファイルまたはサブディレクトリを削除します。
削除したいファイルが存在しない場合は、本オプションで指定するファイルのダミーのファイルを作成して指定するか、-Mオプションで指定してください。
- -l 適用先ID:
- 適用先IDを指定します。適用先IDは、ASCII(8文字以内)の英数字で指定します。
- なお、適用先IDは最初に登録した値が有効になり、以降の登録時に指定した値は無視されます。
- -t rep|del:
- 登録するユーザ資源のあて先システムでの変更種別を指定します。本オプションで指定できる変更種別は、以下のとおりです。
- rep:
- ファイルを置き換える場合
- del:
- ファイルを削除する場合
- 本オプションを省略した場合は、“rep”が指定されたものとみなします。
- -n:
- 登録するユーザ資源を圧縮しない場合に本オプションを指定します。本オプションが省略された場合は、ユーザ資源を圧縮して登録します。
- なお、-dオプションで“pc#pkg”、“ce”または“palm”を指定した場合は、本オプションは、必須になります。
- -r 資源名:
- 資源名を指定します。資源名は、ASCII(8文字以内)の英数字で指定します。資源名を省略した場合、ファイル名の先頭8文字が資源名になります。
- なお、本オプションは、-fオプションでファイル名を指定する場合以外は使用できません。
- -w 作業用ディレクトリ:
- 登録する場合に必要となる作業用ファイルのディレクトリを指定します。本オプションを省略した場合、作業用ファイルのディレクトリはカレント・ディレクトリになります。
- -b" [前処理バッチ] [,後処理バッチ]":
- 前処理および後処理バッチプログラムを指定します。前処理または後処理バッチプログラムはそれぞれ省略可能ですが、両方を省略することはできません。本オプションを指定した場合、登録資源と同じ世代の資源としてバッチプログラムが登録され、前処理バッチプログラムの場合は、適用時に資源配付の適用処理に先立って実行されます。また、後処理バッチプログラムの場合は、資源配付の適用処理のあとに実行されます。
- バッチプログラムは、システムで認識できるフルパスで指定してください。また、登録するファイルの拡張子は必ず“BAT”としてください。
- なお、-dオプションで“pc#pkg”を指定した場合は、本オプションは指定できません。
- -M 登録ファイル情報格納ファイル名:
- 登録ファイル情報を格納したファイル名を、絶対パスまたは相対パスで指定します。
- 本オプションを指定する場合は、-f、-Sおよび-rオプションは指定できません。
- 登録ファイル情報を基に資源配付は資源を登録します。-tオプションに“del”を指定した場合は、指定したファイルが存在する必要はありません。なお、サーバおよびクライアントで適用される場合もこの情報を基に適用されます。
- 登録ファイル情報の指定形式を以下に示します。
基準ディレクトリ
登録ファイル名1
登録ファイル名2
登録ファイル名n
備考. 各行は必ず改行します。
- 基準ディレクトリ
- 登録ファイルの基準ディレクトリを指定します。
- 登録ファイル名
- 基準ディレクトリからの相対パスを指定します。
例1
下図に示す登録ファイルの構成で、data1、data3およびdata4を登録する場合は、以下のように指定します。
[登録ファイルの構成]
c:\drms\bin\data1
c:\drms\bin\data2
c:\drms\etc\data3
c:\drms\data4
[登録ファイル情報の指定形式]
c:\drms
bin\data1
etc\data3
data4

ファイル適用時は、基準ディレクトリはパスには含まれません。適用先ディレクトリ配下に登録ファイル名が適用されます。
たとえば、適用先ディレクトリを“d:\gyoum”と指定している場合、上記の登録ファイル情報に指定したファイルは、以下のように適用されます。
d:\gyoum\bin\data1
d:\gyoum\etc\data3
d:\gyoum\data4
例2
下図に示す適用先のファイル構成で、適用先のdata1、data3およびdata4を削除する場合は、以下のように指定します。
[適用先ファイルの構成]
c:\drms\bin\data1
c:\drms\bin\data2
c:\drms\etc\data3
c:\drms\data4
[削除用の登録ファイル情報の指定形式]
c:\drms
bin\data1
etc\data3
data4
etcディレクトリも削除する場合は、以下のように指定します。
[削除用の登録ファイル情報の指定形式]
c:\drms
bin\data1
etc\data3
etc\
data4

サブディレクトリを削除する場合は、以下の点に留意してください。
- サブディレクトリ名の最後に“\/”を指定してサブディレクトリであることを明記してください。
- サブディレクトリ配下にファイルが存在すると、そのサブディレクトリは削除されません。配下のファイルを先に削除するように指定してください。
- -c コメント:
- 利用者の任意なコメントを指定します。
- コメントは、ASCII(30文字以内)またはシフトJIS(15文字以内)の多国語文字列で指定します。
- -S 適用スクリプトファイル名:
- パッケージエディタ、システムエディタまたはファイルエディタで作成した適用スクリプトファイル名を、絶対パス名または相対パスで指定します。適用スクリプトのファイル名は、必ず拡張子を“drm”としてください。
- 本オプションを指定する場合は、-f、-Mおよび-bオプションは指定できません。
- -I:
- 資源登録時にファイル詳細情報を出力する場合に指定します。本オプションを省略した場合は、ファイル詳細情報を出力しません。
- 詳細情報の出力形式を、以下に示します。
[出力形式1]
− -tオプションに“rep”指定した場合

- 備考1.
- ファイルの最終更新日時は、“コントロールパネル”の“各国対応”の“日付の形式”、“時刻の形式”で設定されている形態に準拠して出力されます。
- 備考2.
- ファイルのサイズの単位はバイトで出力されます。このサイズは資源配付で圧縮される前のデータ量で、ディレクトリの場合は0になります。
- 備考3.
- ファイルの属性の意味は以下のとおりです。
- D: ディレクトリ
- R: 書き込み禁止ファイル
- H: 隠しファイル
- S: システムファイル
- A: バックアップ対象ファイル
− -tオプションに“del”指定した場合

- 備考1.
- 変更種別に“del”を指定した場合は(2)〜(4)には“*”が出力されます。
- 備考2.
- 登録完了メッセージで出力されるデータ量は、資源データのデータ量とこれを管理するDRMS管理情報の和になります。そのため、変更種別に“del”を指した場合にも、データ量は0にはなりません。
- -K quick|man|ipl|date:
- 適用種別を指定します。適用種別を以下に示します。
- quick
- 即時適用:
- man
- 手動適用:
- ipl
- ipl適用:
- date
- 後刻適用:
なお、本オプションを省略した場合は、“quick”が指定されたものとして登録します。本オプションに“man”、“quick”または“ipl”を指定した場合は、-Tオプションの指定は無視されます。
- -T YYYYMMDDhhmm|unfix:
- 適用種別に“date”を指定した場合に、その適用予定日時を必ず指定します。本オプションでは以下のように指定します。
- YYYY:
- 西暦年を指定します。
- MM:
- 01〜12で月を指定します。
- DD:
- 01〜31で日付を指定します。
- hh:
- 00〜23で時間を指定します。
- mm:
- 00〜59で分を指定します。
なお、適用予定日時を未定にしたい場合は、以下のように指定します。
- unfix:
- 適用予定日時を未定にします。
- -Z 資源属性情報格納ファイル:
- 資源属性情報格納ファイルへのパス名を指定します。属性情報は、DRMS編集ファイルのown_gennumオプション、other_gennumオプション、apply_gennumオプション、newgenオプションの指定値になります。各オプションは、必要なものだけ指定してください。前回の設定値は、すべて本オプションで指定された値に置き換わります。
- ファイルの形式については、“資源属性情報格納ファイル”お参照してください。
- -G quick|apply:
- クライアント資源のダウンロード種別を指定します。ダウンロード種別を以下に示します。
- quick:
- 指定された世代の資源グループを事前配付する場合に、指定します。
- apply:
- 指定された世代の資源グループを通常配付する場合に、指定します。
- なお、本オプションを省略した場合は、“apply”が指定されたものとして登録します。
■復帰値
- 0:成功
- 登録処理が正常に終了しました。
- 3:処理継続不可能な使用者エラー
- 同じ資源が二重に登録されました。登録処理を中止します。
- オプションの指定に誤りがあります。登録処理ができません。
- 4:プログラム・エラー
- システムにエラーが発生しました。登録処理ができません。
■参照
DRMS編集ファイル
資源属性情報格納ファイル
表:資源配付/インベントリ管理用コマンド(サーバ用)
■コマンド格納場所
Windows NT系 |
Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\mpdrmssv\bin |
■実行に必要な権限/実行環境
- DistributionOperation権限が必要です。
- サーバ用コマンドです。
■注意事項
- 登録はつねに置換え登録になります。1つの世代に複数のファイルを登録する場合は、ディレクトリ、ワイルド・カード指定または登録ファイル情報指定で登録してください。
- 登録する資源の種類がバッチプログラムの場合は、1つの世代に複数のファイルを登録することはできません。-fオプションでディレクトリまたはワイルドカードを指定した場合は、エラーメッセージを出力し、処理を終了します。
- ファイル名にワイルド・カードを指定する場合に、資源名を指定すると資源名は無効になります。
- ユーザ資源の登録時に資源配付でシステム・エラーが発生した場合、-wオプションで指定した作業領域は削除されません。したがって、登録時に資源配付がシステム・エラーとなった場合は、必ず-wオプションで指定したdrms_XXというディレクトリ配下の作業領域をすべて削除してください。
- 資源種別がpc#batの資源および前処理バッチ/後処理バッチで指定するバッチプログラムは、Windows NT(R)の仕様に準拠してください。また、バッチプログラムの実行結果は資源配付から認識することができないため、別途実行結果通知コマンドを使用して、資源配付に対して結果コードを通知してください。なお、バッチプログラム内で記述するコマンド名およびファイル名は絶対パスで指定する必要があります。
- 世代識別名、資源グループ名、適用先IDには英数字(0〜9、A〜Z、a〜z)と“#”だけ、バージョン・レベルには英数字(0〜9、A〜Z、a〜z)だけ使用できます。
- 資源名には“/”、“\”、“.”、“*”、“?”を使用しないでください。
- 前処理バッチ、後処理バッチにはワイルドカード(*、?)を使用しないでください。
- パス名、作業用ディレクトリには、“/”、“*”、“?”、“%”を使用しないでください。また、“.”の1文字または“..”の2文字だけを使用しないでください。
- -nオプションを指定しなかった場合は、Compress.exeが必要です。なお、この場合Compress.exeのメッセージが、コマンド実行時に出力されます。
- 前処理バッチおよび後処理バッチは、資源の適用先と同じディレクトリに復元されて実行されます。また、これらのバッチファイルは実行後も削除されません。
- -tオプションに“del”を指定して登録した場合、適用先に該当ファイルが存在しない場合は適用正常になりますが、使用中などで削除できない場合は、適用エラーになります。
- -tオプションに“del”を指定して登録した場合、資源名の種別に“pc#bat”を指定することはできません。
■使用例1
資源グループ名を“TEXTDATA”、バージョン・レベルを“V11L10”、世代識別名を“E010”、ファイルを“D:\dir\abcd”、資源種別を“pc#txt”、資源名を“CODE”、変更種別を“rep”、適用先IDを“TEXTLIB”と指定します。
drmsadd -a rsc -g TEXTDATA -v V11L10 -e E010 -f D:\dir\abcd -d pc#txt
-r CODE -t rep -l TEXTLIB
■使用例2
資源グループ名を“BINDATA”、バージョン・レベルを“V11L10”、世代識別名を“E010”、ファイルを“D:\DIR\951010.DB”、資源種別を“pc#bin”、資源名を“DB1010”、変更種別を“rep”、適用先IDを“DBLIB”、前処理バッチを“D:\BAT\PRE.BAT”、後処理バッチを“D:\BAT\AFTER.BAT”と指定します。
drmsadd -a rsc -g BINDATA -v V11L10 -e E010 -f D:\DIR\951010.DB -d pc#bin
-r DB1010 -t rep -l DBLIB -b "D:\BAT\PRE.BAT,D:\BAT\AFTER.BAT"
■使用例3
資源グループ名を“PKGDATA”、バージョン・レベルを“V11L10”、世代識別名を“E010”、資源種別を“pc#pkg”、変更種別を“rep”、適用先IDを“PKGLIB”、適用スクリプトファイル名を“PKG001.DRM”、圧縮指定を“n”と指定します。
drmsadd -a rsc -g PKGDATA -v V11L10 -e E010 -d pc#pkg
-t rep -l PKGLIB -S PKG001.DRM -n
■使用例4
資源グループ名を“BINDATA”、バージョン・レベルを“V11L10”、世代識別名を“E010”、ファイルを“D:\DIR\980210.DB”、資源種別を“pc#bin”、変更種別を“del”、適用先IDを“DBLIB”、資源属性情報格納ファイルを“D:\ATTR.TXT”、ダウンロード種別を“事前配付”と指定します。
drmsadd -a rsc -g BINDATA -v V11L10 -e E010 -f D:\DIR\980210.db -d pc#bin
-t del -l DBLIB -Z D:\ATTR.txt -G quick
資源属性情報格納ファイルの指定形式を以下に示します。属性情報は、apply_gennumだけを指定します。
apply_gennum=
■実行結果/出力形式
例:drmsadd -a rsc -g TEST -v V10 -e GEN00000 -n -t rep -d pc#txt -f textdata.txtの場合
[01010] 'TEST.V10.GEN00000'を登録しました.データ量 (377)
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