Systemwalker Centric Manager APIガイド - UNIX共通 -
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上へ第2章 機能概要
上へ2.3 ネットワーク管理のAPI

2.3.1 ネットワーク管理のAPI用共通パラメタ

ネットワーク管理のAPIで使用する共通パラメタについて説明します。

■NWsnmp_pdu構造

◆機能

SNMPのデータ設定、または受信時に使用する構造体です。

◆構造体

typedef struct {
   int             version;
                   #define NWSNMP_VERSION_1                0
   char            *community;
   int             community_len;
   int             pdu_type;
                   #define NWSNMP_GET                      0
                   #define NWSNMP_GET_NEXT                 1
                   #define NWSNMP_RESPONSE                 2
                   #define NWSNMP_SET                      3
                   #define NWSNMP_TRAP                     4
   int             request_id;
   int             error_status;
                   #define NWSNMP_NOERROR                  0
                   #define NWSNMP_TOOBIG                   1
                   #define NWSNMP_NOSUCHNAME               2
                   #define NWSNMP_BADVALUE                 3
                   #define NWSNMP_READONLY                 4
                   #define NWSNMP_GENERR                   5
   int             error_index;
   char            *enterprise;
   unsigned long   agent_addr;
   int             generic_trap;
                   #define NWSNMP_COLDSTART                0
                   #define NWSNMP_WARMSTART                1
                   #define NWSNMP_LINKDOWN                 2
                   #define NWSNMP_LINKUP                   3
                   #define NWSNMP_AUTHENTICATIONFAILURE    4
                   #define NWSNMP_EGPNEIGHBORLOSS          5
                   #define NWSNMP_ENTERPRISESPECIFIC       6
   int             specific_trap;
   int             time_stamp;
   NWsnmp_Varbind  *var_bind;
 } NWsnmp_pdu;

◆メンバ

各PDUタイプの符号化時に設定するメンバを以下に示します。



メンバ名

GET

GETNEXT

SET

TRAP

備 考

version

0だけ設定可

community

NULLは設定不可

community_len

1以上だけ設定可

pdu_type

0、1、3、4だけ設定可

request_id

×

PDUの識別に使用

error_status

×

×

×

×

符号化時に0を設定

error_index

×

×

×

×

符号化時に0を設定

enterprise

×

×

×

エージェントのsysObjectIDを設定

agent_addr

×

×

×

32ビットのhostid/netidを設定

generic_trap

×

×

×

0〜6だけ設定可

specific_trap

×

×

×

generic_trapが6のときに設定

var_bind

省略時はNULLを設定

○:設定必須

×:省略不可

△:省略可

◆設定

各項目の設定を以下に示します。

version:
SNMPプロトコルバージョンを設定します。
現在は、version−1以外はサポートしていません。
community:
コミュニティ名を設定します。
community_len:
コミュニティ名の長さを設定します。
pdu_type:
PDUタイプを以下より選択します。
#define NWSNMP_GET        0
#define NWSNMP_GET_NEXT   1
#define NWSNMP_RESPONSE   2
#define NWSNMP_SET        3
#define NWSNMP_TRAP       4
request_id:
リクエストIDを設定します。
TRAP送信時には意味を持ちません。
error_status:
送信時には意味を持ちません。
受信時には、以下のどれかのエラー情報が通知されます。
#define NWSNMP_NOERROR    0
#define NWSNMP_TOOBIG     1
#define NWSNMP_NOSUCHNAME 2
#define NWSNMP_BADVALUE   3
#define NWSNMP_READONLY   4
#define NWSNMP_GENERR     5
error_index:
送信時には意味を持ちません。
受信時には、エラーインデックスが設定されます。
enterprise:
TRAPのenterprise値を設定します。
enterpriseに使用されるsysObjectIDが、MIBファイルに定義されている場合、MIB名を指定できます。
未定義の場合には、ドット形式で指定してください。
agent_addr:
TRAPのエージェントアドレス(32ビットhostid/netid)を設定します。
generic_trap:
TRAPの種類を以下から選択します。
#define NWSNMP_COLDSTART             0
#define NWSNMP_WARMSTART             1
#define NWSNMP_LINKDOWN              2
#define NWSNMP_LINKUP                3
#define NWSNMP_AUTHENTICATIONFAILURE 4
#define NWSNMP_EGPNEIGHBORLOSS       5
#define NWSNMP_ENTERPRISESPECIFIC    6
specific_trap:
TRAPの種別(generic_trap)が、NWSNMP_ENTERPRISESPECIFICの場合に、specific_trapを設定します。
それ以外のTRAP時には、0(ゼロ)を設定します。
time_stamp:
TRAPを生成したエージェントのsysUpTime値を設定します。
var_bind:
Varbindを設定します。
詳細については、以下を参照してください。
省略して符号化を行う場合には、NULLを設定してください。

■NWsnmp_Varbind構造

◆機能

GET/GET−NEXT/SETオペレーションの受信と、それに対応する応答に使用します。また、トラップを送信する場合にも使用します。

◆構造体

typedef struct _old {
    char  *string;
    int  len;
 } NWsnmp_oid;

 typedef union _nwsnmp_var_val {
   long  val_integer;
   NWsnmp_oid val_octet_string;
   char  *val_object_identidier;
   unsigned long val_ip_addr;
   unsigned long val_counter;
   unsigned long val_gauge;
   unsigned long val_timeticks;
   NWsnmp_oid val_opaque;
 } NWsnmp_var_val;

 typedef struct _nwsnmp_varbind {
    char   *obj_name;
    int   obj_type;
    #define NWSNMP_INTEGER           1
    #define NWSNMP_OCTET_STRING      2
    #define NWSNMP_OBJECT_IDENTIFIER 3
    #define NWSNMP_NULL              4
    #define NWSNMP_IPADDRESS         5
    #define NWSNMP_COUNTER           6
    #define NWSNMP_GAUGE             7
    #define NWSNMP_TIMETICKS         8
    #define NWSNMP_OPAQUE            9
    NWsnmp_var_val  obj_syntax;
    struct _nwsnmp_varbind *next;
 } NWsnmp_Varbind;

◆設定

各項目の設定を以下に示します。

obj_name:
操作対象のオブジェクト名を、MIB名、またはドット形式で指定します。
obj_type:
オブジェクトのタイプを以下より指定します。
#define NWSNMP_INTEGER           1
#define NWSNMP_OCTET_STRING      2
#define NWSNMP_OBJECT_IDENTIFIER 3
#define NWSNMP_NULL              4
#define NWSNMP_IPADDRESS         5
#define NWSNMP_COUNTER           6
#define NWSNMP_GAUGE             7
#define NWSNMP_TIMETICKS         8
#define NWSNMP_OPAQUE            9
obj_syntax:
オブジェクトのシンタックスを指定します。
オブジェクトタイプに該当する、NWsnmp_var_val共用体のメンバに値を指定します。
next:
複数のVarbindを設定する場合、次構造体のポインタを指定します。最後のVarbind構造体には、NULLを指定してください。

■NWsnmpErrinfo構造

◆機能

ネットワークAPIで発生したエラー情報を設定する構造体です。

◆構造体

typedef struct _nwsnmp_errinfo {
  int           NWErrorCode;
  unsigned long NWErrorDetail;
  unsigned long NWErrorCause;
} NWsnmpErrinfo;

◆設定

各項目の設定を以下に示します。

NWErrorCode:
エラーコードが設定されます。
NWErrorDetail:
エラーの詳細コードが設定されます。
詳細コードが取得できないエラーについては、0が設定されます。
NWErrorCause:
エラーの原因コードが設定されます。

◆備考

この情報から、エラーメッセージを標準エラーに出力するNWsnmpPerror()関数と、エラーメッセージを作成するNWsnmpSerror()関数を用意しています。


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