Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル - UNIX共通 - |
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第1章 コマンドリファレンス | > 1.2 コマンド | > 1.2.12 drmsadd(登録コマンド) |
ユーザ資源を登録します。資源配付はユーザ資源を世代単位で管理するため、本コマンドで登録する資源の世代を表す世代識別名を指定します。
登録されたユーザ資源は、登録時の変更種別の指定により、適用先のファイルを置き換えたり、削除したりすることができます。
ユーザ資源がパッケージ形式の製品の場合は、本コマンドを投入すると、提供媒体中のどのパッケージを選択するかを問い合わせるメッセージが出力されます。したがって、提供媒体中に複数のパッケージが存在する場合は、この問い合わせメッセージに応答することにより、複数パッケージの中から登録するパッケージを選択することができます。また、すべてのパッケージを指定することもできます。この場合、資源配付は提供媒体に格納されている順番で各パッケージを登録し、この順番は適用時も保障されます。
本コマンドでファイルを指定する場合、そのファイルが1つの世代識別名と対応します。また、本コマンドでディレクトリを指定する場合、そのディレクトリ配下のディレクトリおよびファイルがすべて同じ世代識別名になります。新しい世代識別名を登録すると、その前に登録されていた世代識別名が前世代になります。また、すでに登録したユーザ資源については、最新の世代だけ再登録することができます。
なお、本コマンドのオプションの指定によりユーザ資源を圧縮して登録することもできます。圧縮された資源は適用する前に圧縮前の形式に戻します。また、同様にオプション指定により登録するファイルの詳細情報(最終更新日時、ファイル属性、サイズ、ファイル名)についてユーザ資源の登録後にリスト出力することもできます。
drmsadd |
-a rsc -d 資源種別 -g 資源グループ名 [-v バージョン・レベル] -e 世代識別名 [-f パス名|-M 登録ファイル情報格納ファイル名] [-l 適用先ID] [-t rep|del] [-n] [-r 資源名] [-w 作業用ディレクトリ] [-b" [前処理スクリプト] [,後処理スクリプト]"] [-c コメント] [-I] [-K quick|man|ipl|date] [-T YYYYMMDDhhmm|unfix] [-Z 資源属性情報格納ファイル] [-G quick|apply] |
資源名の種別は、以下のとおりです。
ただし、-tオプションに“del”を指定した場合は、本オプションに“pkg”、“sh”、“appcg”を指定することはできません。
資源グループ名は、ASCII(12文字以内)の英数字または“#”で指定します。
Solaris OEで、ユーザ資源がパッケージ形式の製品の場合は、本オプションにパッケージ形式の製品の略称名を指定することをおすすめします。
本オプションを省略した場合は、空白のバージョン・レベルとして扱われます。また、ワイルドカード指定および複数指定はできません。
Solaris OEで、ユーザ資源がパッケージ形式の製品の場合は、各パッケージ形式の製品のバージョン・レベルを指定することをおすすめします。
媒体装置名は、キャラクタ特殊デバイスのパス名を指定します。文字パターンを登録する場合は、“APフォント・ファイル”のパス名(/usr/lib/lp)を指定します。
本コマンドで複数のシェル・スクリプトの登録はできません。登録する資源種別がシェル・スクリプトの場合は、本オプションでディレクトリおよびワイルド・カードを指定しないでください。
本オプションを指定する場合は、-Mオプションは指定できません。また、パス名の形式が“7バイト.拡張子”または“7バイト”の場合は、必ず-rオプションで資源名を指定してください。
-tオプションに“rep”を指定し、ディレクトリ名またはファイル名を指定した場合のそれぞれの登録状態を以下に示します。
指 定 |
登録状態 |
ディレクトリ |
指定されたディレクトリを含まない配下のディレクトリ、またはファイルを資源として登録します。 |
ファイル |
指定されたファイルを資源として登録します。 |
ワイルド・カード |
ディレクトリをワイルド・カードで指定した場合、該当ディレクトリとその配下のディレクトリおよびファイルが資源として登録されます。 |
-tオプションに“del”を指定した場合は、上記の条件に一致したファイルまたはサブディレクトリを削除します。
削除したいファイルが存在しない場合は、ダミーのファイルを作成して指定するか、-Mオプションで指定してください。
なお、適用先IDは最初に登録した値が有効になり、以降の登録時に指定した値は無視されます。
本オプションを省略した場合は、“rep”が指定されたものとみなします。
Solaris OEで、-dオプションでpkg(パッケージ)を指定した場合、本オプションは無効になります。
文字パターンを登録する場合は、必ず資源名を指定してください。ただし、文字パターンを登録する場合は、資源名に“AP#MNG”を指定しないでください。
なお、本オプションは、-fオプションでファイル名を指定する場合以外は使用できません。
作業用ファイルは指定されたディレクトリに“drms_”で始まる名前でディレクトリを作成し、作業用領域として使用します。
本オプションを指定する場合は、-fおよび-rオプションは指定できません。また、Solaris OEで、-dオプションにpkg(パッケージ)を指定した場合、本オプションを指定することはできません。
登録ファイル情報を基に資源配付は資源を登録します。-tオプションに“del”を指定した場合は、指定したファイルが存在する必要はありません。なお、サーバおよびクライアントで適用される場合もこの情報を基に適用されます。
登録ファイル情報の指定形式を以下に示します。
基準ディレクトリ 登録ファイル名1 登録ファイル名2 登録ファイル名n
備考. 各行は必ず改行します。
例1
下図に示す登録ファイルの構成で、data1、data3およびdata4を登録する場合は、以下のように指定します。[登録ファイルの構成]/drms/bin/data1 /drms/bin/data2 /drms/etc/data3 /drms/data4[登録ファイル情報の指定形式]/drms bin/data1 etc/data3 data4
ファイル適用時のパスについて
ファイル適用時は、基準ディレクトリはパスには含まれません。適用先ディレクトリ配下に登録ファイル名が適用されます。たとえば、適用先ディレクトリを“/gyoum”と指定している場合、上記の登録ファイル情報に指定したファイルは、以下のように適用されます。
/gyoum/bin/data1 /gyoum/etc/data3 /gyoum/data4
例2
下図に示す適用先のファイル構成で、適用先のdata1、data3およびdata4を削除する場合は、以下のように指定します。[適用先ファイルの構成]/drms/bin/data1 /drms/bin/data2 /drms/etc/data3 /drms/data4[削除用の登録ファイル情報の指定形式]/drms bin/data1 etc/data3 data4etcディレクトリも削除する場合は、以下のように指定します。
[削除用の登録ファイル情報の指定形式]/drms bin/data1 etc/data3 etc/ data4
サブディレクトリを削除する場合の留意点
サブディレクトリを削除する場合は、以下の点に留意してください。
- サブディレクトリ名の最後に“/”を指定してサブディレクトリであることを明記してください。
- サブディレクトリ配下にファイルが存在すると、そのサブディレクトリは削除されません。配下のファイルを先に削除するように指定してください。
コメントは、ASCII(30文字以内)、EUC(15文字以内)またはシフトJIS(15文字以内)のブランクを含む多国語文字列で指定します。ブランクを含む文字列で指定する場合は、“”(ダブルコーテーション)”で囲んで指定します。この時、“”(ダブルコーテーション)”は文字数には含まれません。
詳細情報の出力形式を、以下に示します。
例1:変更種別にrepを指定してファイル詳細情報を出力すると指定した場合の出力形式について示します。
例2:変更種別にdelを指定してファイル詳細情報を出力すると指定した場合の出力形式について示します。
なお、本オプションを省略した場合は、“quick”が指定されたものとして登録します。本オプションに“man”、“quick”または“ipl”を指定した場合は、-Tオプションの指定は無視されます。
なお、適用予定日時を未定にしたい場合は、以下のように指定します。
ファイルの形式については、“資源属性情報格納ファイル”を参照してください。
なお、本オプションを省略した場合は、“apply”が指定されたものとして登録します。
オプションの指定に誤りがあります。登録処理ができません。
DRMS編集ファイル 資源属性情報格納ファイル 表:資源配付/インベントリ管理用コマンド(サーバ用)
Solaris OE |
/opt/systemwalker/bin |
資源グループ名を“TEXTDATA”、バージョン・レベルを“V11L10”、世代識別名を“E010”、ファイルを“dir/abcd”、資源種別を“text”、変更種別を“rep”、適用先IDを“TEXTDIR”と指定します。
drmsadd -a rsc -g TEXTDATA -v V11L10 -e E010 -f dir/abcd -d text -t rep -l TEXTDIR
資源グループ名を“BINDATA”、バージョン・レベルを“V11L10”、世代識別名を“E010”、ファイルを“DIR/970510.DB”、資源種別を“bnry”、変更種別を“del”、適用先IDを“DBLIB”と指定します。
drmsadd -a rsc -g BINDATA -v V11L10 -e E010 -f DIR/970510.db -d bnry -t del -l DBLIB
例:drmsadd -a rsc -g TEST -v V10 -e GEN00000 -n -t rep -d text -f textdata.txtの場合
[01010] 'TEST.V10.GEN00000'を登録しました.データ量 (377)
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