PowerSORT V5.0 使用手引書
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第6章 C言語プログラムからPowerSORTを使用する

6.3 ユーザアプリケーション開発時の留意事項

ここでは、BSORT関数を使用したユーザアプリケーション開発時の留意事項について説明します。

■環境変数とスタートアップファイル

環境変数スタートアップファイルは、bsortexコマンド、bsortコマンドおよびxbsortコマンドだけでなく、BSORT関数を使用したユーザアプリケーションの実行にも影響を与えます。BSORT関数を使用したユーザアプリケーションを実行させるときには、適切な環境変数とスタートアップファイルを用意する必要があります。

■システム共通の環境変数

LC_*に代表されるシステムの環境変数を有効にする場合は、BSORT関数を呼び出す前にsetlocale(3C)を発行する必要があります。システムの省略時の地域は米国です。setlocale(3C)を発行しないと日本語メッセージなど米国以外の地域の機能を使用することができません。

■ライブラリとの結合

BSORT関数を使用したユーザアプリケーションは、PowerSORTが提供しているライブラリと結合する必要があります。
ccコマンドで実行形式プログラムを作成する場合は、次のようにしてライブラリと結合します。

cc ソースファイル名 -I/opt/FSUNbsort/include -L/opt/FSUNbsort/lib -lbsrt -ldl


アーカイブ形式で提供されているC-ISAMファイルシステムのファイルを入出力ファイルに指定する場合は、次のようにして実行形式プログラムを作成します。

cc ソースファイル名 -I/opt/FSUNbsort/include -L/opt/FSUNbsort/lib -lbsrtci -ldl -Lアーカイブ形式のファイルシステムライブラリのインストール先ディレクトリ名 -lアーカイブ形式のファイルシステムライブラリ名

例) C-ISAMファイルシステムのファイルを入出力ファイルとするユーザアプリケーションを作成する場合

cc source.c -I/opt/FSUNbsort/include -L/opt/FSUNbsort/lib -lbsrtci -ldl -L/opt/FJSVcisam/lib -lisam

■マルチスレッド対応について

BSORT関数は、スレッドセーフな構造で作られていません。このため、マルチスレッドで動作するように作成されたユーザアプリケーション上では、PowerSORTの動作は保証できません。


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