Interstage Application Server 移行ガイド
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第2章 旧バージョン・レベルからの変更> 2.2 旧バージョン・レベルのユーザ資源の互換

2.2.2 Webサーバ(Interstage HTTP Server)の資源

1) 環境定義ファイル

旧バージョン・レベル

本バージョン・レベルでの使用可否

V5.0

V5.1

V6.0

*1, *2

 [○:互換あり。 △:一部互換なし。 ×:互換なし。]

*1:V6.0以降では、環境定義ファイル(httpd.conf)のServerSignatureディレクティブの初期値が以下のように変更になっています。
[変更内容]
 V5.1以前の場合(クライアント側にサーバの署名を表示します。):
  ServerSignature On
 V6.0以降の場合(クライアント側にサーバの署名を表示しません。):
  ServerSignature Off
[変更理由]
 クライアント側にサーバの署名が表示される場合、セキュリティ上の観点から攻撃の対象となる可能性があるため。
[対処]
 V6.0以降において新規にInterstage HTTP Serverのセットアップを行い、V5.1以前と同様の運用を行う(クライアント側にサーバの署名を表示させる)場合は、ServerSignatureディレクティブの設定値を“Off”から“On”に変更してください。ただし、上記のセキュリティ上の問題からクライアント側にサーバの署名を表示しない“Off”の設定とすることを推奨します。

*2:V6.0.2では、環境定義ファイル(httpd.conf)のディレクティブの初期値が以下のように変更になっています。
[変更内容]
 V6.0.1以前の場合(クライアント送受信タイムアウト時間:300秒):
  Timeout 300
 V6.0.2の場合(クライアント送受信タイムアウト時間:600秒):
  Timeout 600
[変更理由]
 要求の入口にあたるWebサーバのタイマ値を、CORBAサービスおよびServletコンテナのタイマ値よりも大きくすることで、各サービスにおいて、不当なタイムアウトが発生することを防止するため。
[対処]
 V6.0.2において、新規にInterstage HTTP Serverのセットアップを行い、V6.0.1以前と同様の運用を行う(クライアント送受信タイムアウト時間:300秒)場合は、Timeoutディレクティブの設定値を“600”から“300”に変更してください。


[変更内容]
 V6.0.1以前の場合(クライアントの同時接続数:150):
  MaxClients 150
 V6.0.2の場合(クライアントの同時接続数:50):
  MaxClients 50
[変更理由]
 Servletコンテナの同時処理数よりも小さくすることで、要求を受け付けているにもかかわらず、WebサーバとServletコンテナ間でエラーとなることを防止するため。
[対処]
 V6.0.2において、新規にInterstage HTTP Serverのセットアップを行い、V6.0.1以前と同様の運用を行う(クライアントの同時接続数:150)場合は、MaxClientsディレクティブの設定値を“50”から“150”に変更してください。

[変更内容]
 V6.0.1以前の場合(UNIXアカウントユーザのホームディレクトリ/public_html配下のドキュメントを公開する):
  UserDir public_html
 V6.0.2の場合(ユーザディレクトリの設定を無効とする):
  UserDir disabled
[変更理由]
 Webサーバマシン上のUNIXアカウント名が発見される可能性があるため。
[対処]
 V6.0.2において、新規にInterstage HTTP Serverのセットアップを行い、V6.0.1以前と同様の運用を行う(UNIXアカウントユーザのホームディレクトリ/public_html配下のドキュメントを公開する)場合は、UserDirディレクティブの設定値を“disabled”から“public_html”に変更してください。

2) SSL環境

 V5.xのシステムにおいてSMEEコマンドで構築した証明書/鍵管理環境のSSLをV6.0のシステムで使用することはできますが、Interstage管理コンソールから操作することはできません(V5.xのシステムにおいてSMEEコマンドで構築した証明書/鍵管理環境のSSLと、V6.0のシステムにおいてInterstage管理コンソールで構築したInterstage証明書環境のSSLを併用して運用することはできません)。
 新たにInterstage管理コンソールからSSLを構築する場合は、あらかじめV5.xのInterstage HTTP Serverの環境定義ファイル(httpd.conf)のSSL定義をすべて削除してください。Interstage管理コンソールからSSLを構築する方法については、“セキュリティシステム運用ガイド”の“Interstage証明書環境の構築と利用”を参照してください。


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