A.3.4 EJBサービスでのロードバランスの運用手順

Interstage Application Server 高信頼性システム運用ガイド

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A.3.4 EJBサービスでのロードバランスの運用手順

　EJBサービスでロードバランス機能を利用する手順を説明します。
　EJBサービスでロードバランス機能を利用する場合、ロードバランス対象のオブジェクトの登録は、固定登録で行ってください。
　各コマンドの詳細は、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。

　ロードバランス機能を利用する場合、以下の手順で作業します。

Interstageの環境設定
IJServerの作成
EJBアプリケーションの配備
IJServerの起動
IJServerの停止
EJBアプリケーションの配備解除
IJServerの削除

■Interstageの環境設定

　ロードバランスを運用するロードバランス管理サーバにおいて、以下の作業を行います。

1.ロードバランス管理サーバの環境設定

(1)Interstage動作環境の設定

　以下のInterstage動作環境定義ファイルに、ロードバランスオプションを使用するかどうかを設定します。

[設定するファイル名]: /opt/FSUNtd/etc/isreg/isinitdef.txt
[設定する内容]: LBO USE = yes

(2)Interstage動作環境の初期化

　Interstageの初期化(isinit)で指定する運用形態にはTYPE１またはTYPE2を選択し、EJBオプションを指定してください。

＞isinit TYPE1 EJB

(3)Interstageの起動

　isstartコマンドを使用して、Interstageおよびロードバランスの起動を行います。

＞isstart

2.業務サーバの環境設定.

　ロードバランス対象のEJBアプリケーションが動作するすべての業務サーバ上で、以下の作業を行います。

(1)Interstage動作環境定義の初期化

　以下のInterstage動作環境定義に、ロードバランス管理サーバのホスト名とポート番号を設定します。

[設定するファイル名]: /opt/FSUNtd/etc/isreg/isinitdef.txt
[設定する内容]: NS USE = remote
NS Host Name = [ロードバランス管理サーバのホスト名]
NS Port Number = [ロードバランス管理サーバのポート番号]
IR USE = local

(2)Interstage動作環境の設定

　Interstageの初期化(isinit)で指定する運用形態には、TYPE3を選択し、EJBオプションを指定してください。

(3)ロードバランスの設定

　odsetlboコマンドまたはisinitコマンドを使用して、ロードバランスの設定を行います。
　以下にodsetlboコマンドを使用する場合の例を示します。

＞odsetlbo -r -h [ロードバランス管理サーバのホスト名] -p [ロードバランス管理サーバのポート番号]

■IJServerの作成

　Interstage管理コンソールの[ワークユニット] > [新規作成]でIJServerを作成します。

■EJBアプリケーションの配備

1.ロードバランス管理サーバでのEJBアプリケーションの配備

(1)EJBアプリケーションの配備

　Interstage管理コンソールを使用して、ロードバランス対象のEJBアプリケーションを配備します。

(2)オブジェクトリファレンス情報の確認

　odlistns -l コマンドを実行してオブジェクトリファレンス情報を表示して、負荷分散対象のEJBアプリケーションのインタフェースリポジトリ名とインプリメンテーションリポジトリ名を確認します。
　以下に、オブジェクトリファレンスの詳細情報の見方を示します。

Name(Type)       Object information(detail)
                 Default object information(detail)
EasyBean(o)     RMI:pkgTest.EasyBeanHome:0000000000000000, 
(a)                            (b)
IDL:com.fujitsu.interstage.j2ee.ijserver/IJServer001:1.0,(march:8002:1.1:UNICODE(UCS2))
                          (c)

a) アプリケーション名
b) インタフェースリポジトリ名
c) インプリメンテーションリポジトリ名

(3)ネーミングサービスからオブジェクトリファレンスの削除

　以下のコマンドを実行して配備時に登録されたオブジェクトリファレンスを削除します。

＞OD_or_adm -d -n [EJBアプリケーション名]

2.業務サーバでのEJBアプリケーションの配備

(1)EJBアプリケーションの配備

　Interstage管理コンソールを使用して、ロードバランス対象のEJBアプリケーションを配備します。

(2)オブジェクトリファレンス情報の確認

　odlistns -l コマンドを実行してオブジェクトリファレンス情報を表示して、負荷分散対象のEJBアプリケーションのインタフェースリポジトリ名とインプリメンテーションリポジトリ名を確認します。
　以下にオブジェクトリファレンスの詳細情報の見方を示します。

Name(Type)       Object information(detail)
                 Default object information(detail)
EasyBean(o)     RMI:pkgTest.EasyBeanHome:0000000000000000, 
(a)                            (b)
IDL:com.fujitsu.interstage.j2ee.ijserver/IJServer001:1.0,(march:8002:1.1:UNICODE(UCS2))
                          (c)

a) アプリケーション名
b) インタフェースリポジトリ名
c) インプリメンテーションリポジトリ名

(3)ネーミングサービスからオブジェクトリファレンスの削除

　以下のコマンドを実行して、配備時に登録されたオブジェクトリファレンスを削除します。

＞OD_or_adm -d -n [EJBアプリケーション名]

3.業務サーバでのEJBアプリケーションの配備

(1)EJBアプリケーションの配備

　Interstage管理コンソールを使用して、ロードバランス対象のEJBアプリケーションを配備します。

(2)ネーミングサービスからオブジェクトリファレンスの削除

　以下のコマンドを実行して、配備時に登録されたオブジェクトリファレンスを削除します。

＞OD_or_adm -d -n [EJBアプリケーション名]

4.ロードバランス管理サーバでのロードバランスオブジェクトグループの登録

(1)ロードバランスオブジェクトグループの登録

　OD_or_admコマンドを使用して、5で確認した情報を指定してロードバランスオブジェクトグループを登録します。ロードバランスオブジェクトグループ名には、ロードバランス対象のEJBアプリケーション名を指定してください。このときに、-g lbオプションを指定してください。

＞OD_or_adm -c [インタフェースリポジトリ名] -a [インプリメンテーションリポジトリ名] -g lb -n [ロードバランスオブジェクトグループ名]

> OD_or_adm -c RMI:pkgTest.EasyBeanHome:0000000000000000 -a IDL:com.fujitsu.interstage.j2ee.ijserver/IJServer001:1.0 -g lb -n EasyBean

(2)ロードバランス対象のEJBアプリケーションをロードバランスオブジェクトグループへ登録

　odadministerlbコマンドを使用して、ロードバランス対象のEJBアプリケーションを、ロードバランスオブジェクトグループへ登録します。
　ロードバランスオブジェクトグループへの登録は、“-h”で指定する業務サーバのホスト分行ってください。

＞odadministerlb -c [インタフェースリポジトリ名] -a [インプリメンテーションリポジトリ名 ] -h [業務サーバのホスト名] -p [業務サーバのポート番号] -n [ロードバランスオブジェクトグループ名]

■IJServerの起動

1.ロードバランス管理サーバのIJServerの起動

　Interstage管理コンソールまたは、isstartwuコマンドを使用して、IJServerを起動します。

2.業務サーバのIJServerの起動

　Interstage管理コンソールまたは、isstartwuコマンドを使用して、IJServerを起動します。

■IJServerの停止

1.ロードバランス管理サーバのIJServerの起動

　Interstage管理コンソールまたは、isstoptwuコマンドを使用して、IJServerを停止します。

2.業務サーバのIJServerの起動

　Interstage管理コンソールまたは、isstoptwuコマンドを使用して、IJServerを停止します。

■EJBアプリケーションの配備解除

1.ロードバランス管理サーバでの配備解除

(1)業務サーバのロードバランス対象のEJBアプリケーションをロードバランスオブジェクトグループから削除

　odadministerlbコマンドを使用して、ロードバランス対象のEJBアプリケーションを、ロードバランスオブジェクトグループから削除します。
　ロードバランスオブジェクトグループからの削除は、“-h”で指定する業務サーバのホスト分行ってください。

＞odadministerlb -d -c [インタフェースリポジトリ名] -a [インプリメンテーションリポジトリ名 ] -h [業務サーバのホスト名] -p [業務サーバのポート番号] -n [ロードバランスオブジェクトグループ名]

(2)管理サーバのロードバランス対象のEJBアプリケーションをロードバランスオブジェクトグループから削除

＞odadministerlb -d -c [インタフェースリポジトリ名] -a [インプリメンテーションリポジトリ名 ] -h [管理サーバのホスト名] -p [管理サーバのポート番号] -n [ロードバランスオブジェクトグループ名]

(3)ロードバランスオブジェクトグループの削除

　OD_or_admコマンドを使用して、ロードバランスオブジェクトグループを削除します。ロードバランスオブジェクトグループ名には、ロードバランス対象のEJBアプリケーション名を指定してください。

＞OD_or_adm -d -n [ロードバランスオブジェクトグループ名]

> OD_or_adm -d -n EasyBean

(4)EJBアプリケーションの配備解除

　Interstage管理コンソールまたは、ijsundeploymentコマンドを使用して、EJBアプリケーションを配備解除してください。

2.業務サーバでのEJBアプリケーションの配備解除

(1)EJBアプリケーションの配備解除

　Interstage管理コンソールまたは、ijsundeploymentコマンドを使用して、EJBアプリケーションを配備解除してください。

■IJServerの削除

1.ロードバランス管理サーバでのIJServer削除

　(1)～(3)の手順で、すべてのEJBアプリケーションをロードバランスオブジェクトグループから削除と、ロードバランスグループの削除を行ってください。

(1)業務サーバのロードバランス対象のEJBアプリケーションをロードバランスオブジェクトグループから削除

(2)管理サーバのロードバランス対象のEJBアプリケーションをロードバランスオブジェクトグループから削除

(3)ロードバランスオブジェクトグループの削除

＞OD_or_adm -d -n [ロードバランスオブジェクトグループ名]

> OD_or_adm -d -n EasyBean

(4)IJServerの削除

　すべてのEJBアプリケーションをロードバランスオブジェクトグループから削除とロードバランスグループの削除が完了後に、Interstage管理コンソールからIJServerの削除を行ってください。

1.業務サーバでのIJServer削除

(1)IJServerの削除

　管理サーバでIJServerの削除が完了後に、業務サーバで、Interstage管理コンソールからIJServerの削除を行ってください。

　ロードバランス対象のEJBアプリケーションをロードバランスオブジェクトグループからの削除をしないで、配備解除を行った場合は、以下のエラーが出力されます。

DEPLOY: エラー: DEP4511:CORBAサービスとの接続に失敗しました: Interstageを起動してください: Interstageが起動されている場合はシステムメモリが不足しています: 不要なサービスを停止するか、またはシステムを再起動してください

　上記のエラーが出力された場合は、ロードバランスの設定解除を行ってから、再度実行してください。

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