Interstage Application Server Webサーバ運用ガイド (Interstage HTTP Server編)
目次 索引 前ページ次ページ

第1章 機能

1.8 サーバステータスの監視機能

 Interstage HTTP Serverでは、アクセス数、転送量、通信プロセスの状態など、Webサーバに関するさまざまな動作状態を表示し、確認することができます。


 サーバステータスの監視機能を運用する場合、Webサーバの動作が遅くなることがあります。

 表示内容、設定方法、および運用手順について、以下に示します。

表示内容

 サーバステータスの監視機能では、以下の項目の動作状態を表示します。

Interstage HTTP Server全体の動作状態

 Interstage HTTP Server全体の動作状態が以下の例のように表示されます。

 上記で表示された各項目の意味を以下に示します。

項目名

意味

備考

Server Version

Serverヘッダフィールドに設定されているサーバ情報

 

Server Built

Interstage HTTP Serverのコンパイル日時

 

Current Time

現在の日時

 

Restart Time

Interstage HTTP Serverの起動日時

 

Parent Server Generation

Interstage HTTP Serverの再起動回数

(注1)

Server uptime

Interstage HTTP Serverの連続稼働時間

 

Total accesses

Interstage HTTP Serverの起動時刻からの総アクセス数

(注2)

Total Traffic

Interstage HTTP Serverの総転送量

(注2)


CPU Usage

u

ユーザ時間(秒)

(注2)

s

システム時間(秒)

(注2)

cu

通信プロセスのユーザ時間(秒)

(注2)

cs

通信プロセスのシステム時間(秒)

(注2)


CPU load

Interstage HTTP Server全体のCPU使用率(%)

(注2)

requests/sec

Interstage HTTP Serverの平均毎秒リクエスト数

(注2)

B/second

Interstage HTTP Serverの平均毎秒転送量

(注2)

B/request

Interstage HTTP Serverのリクエストあたりの転送量

(注2)

requests currently being processed

Interstage HTTP Serverで処理中のリクエスト数

 

idle servers

Interstage HTTP Serverが生成した待機中の通信プロセス数

 

注1)Interstage HTTP Serverでは、サポートしていないため、無効です。常に“0”と表示されます。
注2)サーバステータス情報の拡張表示を行う場合(環境定義ファイル(httpd.conf)のExtendedStatusディレクティブに“On”を指定した場合)に表示されます。

通信プロセスの状態

 Interstage HTTP Serverが生成した通信プロセスの状態が以下の例のように表示されます。この表示は、スコアボードと呼ばれます。
 スコアボードには、通信プロセスの番号(Srv)の順に、Windows(R)の場合は2048個、Solaris OE/Linuxの場合は4096個の通信プロセスの状態がキーによって1つずつ表示されます。

 上記のスコアボードの例の場合は、通信プロセスが以下の状態であることを意味します。

 通信プロセスの状態を示すスコアボードのキーとその意味を以下に示します。

スコアボードのキー

意味

"_" Waiting for Connection

待機中

"S" Starting up

起動中

"R" Reading Request

リクエストの読込み中

"W" Sending Reply

リクエストの応答中

"K" Keepalive (read)

Keep-Alive接続中

"D" DNS Lookup

DNSでホスト名を検索中

"L" Logging

ログファイルの書込み中

"G" Gracefully finishing

− (注)

"." Open slot with no current process

未起動

注)Interstage HTTP Serverでは、サポートしていないため、無効です。

各通信プロセスに対応するInterstage HTTP Serverの動作状態

 各通信プロセスに対応するInterstage HTTP Serverの動作状態が以下の例のように表示されます。

 上記で表示された各項目の意味を以下に示します。

項目名

意味

備考

Srv (Child Server number - generation)

通信プロセスの番号 - 再起動した回数

(注1) (注2)

PID (OS process ID)

通信プロセスのプロセス番号

(注3)

Acc (Number of accesses this connection / this child / this slot)

コネクション数 / 通信プロセスのアクセス数 / 総アクセス数

(注1)

M (Mode of operation)

通信プロセスの状態 (“通信プロセスの状態”を参照)

 


CPU (CPU usage, number of seconds)

CPU使用率(秒)

(注1)

SS (Seconds since beginning of most recent request)

最新リクエストの開始からの経過時間(秒)

(注1)

Req (Milliseconds required to process most recent request)

最新リクエストの処理時間(ミリ秒)

(注1) (注3)

Conn (Kilobytes transferred this connection)

接続転送量(Kバイト)

(注1)

Child (Megabytes transferred this child)

通信プロセス転送量(Mバイト)

(注1)

Slot (Total megabytes transferred this slot)

総転送量(Mバイト)

(注1)

Host

クライアントのIPアドレス

(注1)

VHost

Interstage HTTP Serverのホスト名

(注1) (注4)

Request

リクエストの内容

(注1)

注1)サーバステータス情報の拡張表示を行う場合(環境定義ファイル(httpd.conf)のExtendedStatusディレクティブに“On”を指定した場合)に表示されます。
注2)Interstage HTTP Serverでは、“再起動した回数”はサポートしていないため、無効です。常に“0”と表示されます。
注3)Windows(R)の場合は、無効です。常に“0”と表示されます。
注4)Windows(R)の場合は、無効です。常に“(unavailable)”と表示されます。

設定方法

 サーバステータスの監視機能は、環境定義ファイル(httpd.conf)で設定します。設定方法については、“サーバステータスの監視”を参照してください。


 サーバステータス監視機能を運用する場合、ネットワーク上の悪意のある人(またはマシン)がそのサーバステータスをのぞき見る脅威があります。このような脅威に備え、以下のように設定することをお勧めします。

運用手順

 サーバステータスの監視機能を運用する場合、クライアントからWebブラウザで任意のURLにアクセスすることで、上記の表示内容の動作状態を表示します。

URLの形式

http://ホスト名:ポート番号/パス


 ホスト名
 Interstage HTTP Serverのホスト名またはIPアドレス。
 ポート番号
 ポート番号。ホストのポート番号が80である場合は、省略可(省略する場合、コロン(:)は不要)。
 パス
 環境定義ファイル(httpd.conf)の<Location>セクションで設定したURL。

表示例


 Webブラウザ(クライアント)でInterstage HTTP ServerのIPアドレス“192.168.1.1”と<Location>セクションに指定したURL“/apache-status”を指定して、サーバステータス情報を表示する場合


 Webブラウザ(クライアント)でInterstage HTTP ServerのIPアドレス“192.168.1.1”と<Location>セクションに指定したURL“/apache-status”を指定して、サーバステータス情報を表示する場合


目次 索引 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright(C) 富士通株式会社 2006