Interstage Application Server J2EE ユーザーズガイド
目次 索引 前ページ次ページ

付録A FJVM

Java仮想マシン(JVM)は、Javaのバイトコードを実行する運用環境のエンジン部です。
FJVMは、Server HotSpotをベースにトラブルシューティングの機能と性能改善を実施したものです。

Interstage V6.0ではデフォルトのJVMはFJVMが動作します(*1)

FJVMはSun Microsystems, Inc.のServer HotSpotと機能的には互換をとっています。
ただし、New領域(*2)についてはサイズの最適化を行っているため、次のNew領域に対するオプションは指定しても無効となります。

[無効となるオプションの一覧]

オプション

オプションの機能

FJVMの動作

-XX:NewSize

New領域のヒープサイズを設定します。
寿命の短いオブジェクトが多い場合、本オプションを指定してNew領域のサイズを拡張します。

指定を無効とします。

-XX:MaxNewSize

New領域の最大ヒープサイズを設定します。

指定を無効とします。

-XX:SurvivorRatio

New領域中のGC処理用の領域のサイズの比率を設定します。

指定を無効とします。

なお、FJVMでは-XX:NewSizeおよび-XX:MaxNewSizeオプションの指定値は、次の環境下で無効となります。

※1
Java起動時の先頭オプションに次を指定する、とSun Microsystems, Inc.のJVMが起動します。
Client HotSpotはクライアント用のHotSpotです。Server Hotspotはサーバ用のHotSpotです。
大きな違いはServer Hotspotは実行時の最適化処理で動的コンパイルを行なうことです。
※2
Javaの使用するメモリは大別すると次の3つに分かれます。
New領域とOld領域は生成されるオブジェクトを管理する領域です。

領域が分かれるのは世代別にガーベッジコレクション(GC)の処理をおこなっているためです。
New領域は寿命の短いオブジェクトを管理します。生成直後のオブジェクトはNew領域に生成されます。
New領域はさらにEdenと2つの同サイズのsurvivor領域に分かれます。GCは、この領域間の移動により行なわれます。数回のGC後にも残っているオブジェクトはOld領域に移動し、Old領域で管理されます。
また、Permanent領域はクラスを管理します。
Sun Microsystems, Inc.のJVMの動作の詳細は、以下を参照してください。

トラブルシューティングの機能強化は異常終了時のログ機能の強化を行なっています。ログ情報の詳細は、“Interstage Application Server トラブルシューティング集”の“17.3 FJVMログの見方"を参照してください。


目次 索引 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright(C) 富士通株式会社 2006