Interstage Application Server J2EE ユーザーズガイド
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第2部 Servlet/JSP編> 第7章 Servletサービスの概要> 7.3 Servletサービスの特長

7.3.1 運用に応じたアプリケーションの構築

 Servletサービスは、HTMLファイルやイメージファイルだけでなく、サーブレットやJSPを含めたWebアプリケーションを制御しています。
 アプリケーションの形態を運用に応じて選択することができます。

 以下にサーブレットとJSPの特長を説明します。
 サーブレットやJSPの特長を生かしたWebアプリケーションを構築し、アプリケーションの生産性と保守性を向上することができます。

■サーブレットの特

 サーブレットは、WWWサーバ上のダイナミックな処理結果を返却するアプリケーションの開発に適しています。
 サーブレットの特長を説明します。

◆マルチスレッ

 CGIは、リクエストごとにプロセスを生成します。
 サーブレットは、リクエストに対して1つの実行スレッドが対応していて、プロセス生成によるオーバヘッドがありません。
 また、一度実行されたサーブレットは、サーブレット・コンテナ上に常駐化(インスタンス化)するため、2回目以降のリクエストのレスポンスが速いという特長があります。

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◆Java言語ベー

 サーブレットはJava言語で作成するため、オブジェクト指向、ガーベージコレクション、プラットフォーム非依存などのJava言語の特長を受け継いでいます。
 また、Javaの各種クラスを利用できるため生産性が高く、プラットフォーム非依存のため、Java(TM) Servlet APIを使用して作成されたサーブレットは、あらゆるサーブレット実行環境で動作することが可能です。

◆ライフサイク

 サーブレットはライフサイクルに基づいて動作しています。
 ライフサイクルには、サーブレットの初期化(initメソッド)、サービス実行(serviceメソッド)、消滅(destroyメソッド)というプロセスがあり、サーブレット・コンテナによって制御されています。
 初回リクエスト時には、サーブレットの初期化(initメソッド)を実行し、サーブレットはサーブレット・コンテナ上に常駐します。
 2回目以降のリクエストでは、サービスの実行(serviceメソッド)だけを行っています。
 そのため、WWWブラウザへのレスポンスが速くなります。

■JSPの特

 JSPは、HTMLやXMLの中にJavaのプログラムコードやコンポーネントを埋め込み、動的にWebページを作成する技術です。
 JSPの特長を説明します。

◆ビジネス(アプリケーション)ロジックとプレゼンテーションロジックとの分

 1つのWebページは、ビジネス(アプリケーション)ロジックとプレゼンテーションロジックから構成されます。
 ビジネスロジックはサーブレットやJavaBeans、プレゼンテーションロジックはJSPというように担当を分離することができます。
 その結果、役割分担が明確化されます。
 アプリケーション開発者とWebページのデザイナーがそれぞれの専門に専念できるため、アプリケーション開発の生産性や保守性が向上します。
 また、デザインの変更はJSPファイルを編集するだけでよく、コーディング、コンパイル、デバッグなどの作業を簡素化することができます。

◆コンポーネントやタグライブラリの再利

 再利用可能な部品としてのサーブレット、JavaBeansコンポーネント、Enterprise JavaBeansコンポーネントを作成し、利用できます。
 また、独自タグを定義したタグライブラリの再利用も可能です。
 これにより、アプリケーションの開発期間を短縮できます。


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