Interstage Application Server リファレンスマニュアル(コマンド編)
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第2部 OLTPシステム運用編> 第12章 性能分析監視コマンド

12.4 ispreport

名前

 ispreport −レポートの出力

形式

 ispreport [-b begin_time] [-e end_time] [-k kind] [-a WQUEAVG] file_name

機能説明

 性能情報がバイナリ形式で保存された性能ログファイルから性能情報を1レコードずつ読み出し、テキスト形式(CSV形式)に変換して標準出力に出力します。

 以下にispreportコマンドのオプションと引数を説明します。
 -kオプションが省略された場合には、トランザクションアプリケーションおよびラッパーの性能情報を出力します。ラッパーはWindows(R)版、Solaris版のみ出力します。

-b begin_time

 レポートを出力する開始時刻を指定します。指定された時刻以降に保存された性能情報を、指定した性能ログファイルから抽出して、レポートを出力します。省略した場合は、指定したファイルの先頭の性能情報からレポートを出力します。

 時刻の指定方法を以下に示します。

  形式: {YYYY}MMDDhhmm
  YYYY:西暦(4桁)
  MM:月(01〜12)
  DD:日(01〜31)
  hh:時(00〜23)
  mm:分(00〜59)

-e end_time

 レポートを出力する終了時刻を指定します。指定された時刻までに保存された性能情報を、指定した性能ログファイルから抽出して、レポートを出力します。省略した場合は、指定したファイルの最後の性能情報までレポートを出力します。
 時刻の指定方法は、-bオプションと同じです。

-k kind

 どの監視対象の性能情報を表示するかを指定します。kindには、以下を指定することができます。

kind指定文字列

動作

TDOBJ

トランザクションアプリケーションおよびラッパーのオブジェクトの性能情報のレポートを出力します。ラッパーはWindows(R)版、Solaris版のみ出力します。

EJBAPL

IJServerのEJBコンテナ、EJBアプリケーションまたはLight EJBコンテナの性能情報のレポートを出力します。

IMPLID

CORBAアプリケーションのインプリメンテーションリポジトリの性能情報のレポートを出力します。

 Interstage Application Server Standard-J Editionの場合はEJBAPLのみ指定可能です。

-a WQUEAVG

 平均処理待ち要求数をレポート出力する項目に追加します。

file_name

 性能情報が保存されている性能ログファイルのファイル名を絶対パス名で指定します。複数のファイル名を指定する場合は、空白で区切って指定します。

 性能ログファイルのファイル名は、以下のようになります。

 “フォルダ名¥ファイル名”
 ・フォルダ名:ispmakeenvコマンド実行時に指定したフォルダ、または環境変数ISP_LOGに設定されているフォルダです。
 ・ファイル名:isp YYYYMMDD.log
 YYYYMMDDは、ファイル作成日付です。
  − YYYY:西暦
  − MM:月(01〜12)
  − DD:日(01〜31)
 “/ディレクトリ名/ファイル名”
 ・ディレクトリ名:ispmakeenvコマンド実行時に指定したディレクトリ、または環境変数ISP_LOGに設定されているディレクトリです。
 ・ファイル名:isp YYYYMMDD.log
 YYYYMMDDは、ファイル作成日付です。
  − YYYY:西暦
  − MM:月(01〜12)
  − DD:日(01〜31)

[レポート出力形式]

 以下にレポートの出力形式を説明します。

 レポートは、性能情報をレコードごとにテキスト形式に変換して、1レコードを1行で出力します。
 各行にはアプリケーション種別により、最大22項目の情報があり、以下のように",(コンマ)"で区切られて出力されます。

 -aオプションを指定した場合、引数に指定した項目が最後に追加されます。

 "D1, D2, D3, D4, D5, D6, D7, D8, D9, D10, D11, D12, D13, D14, D15, D16, D17, D18, D19, D20, D21, D22"

 各行で出力する項目の内容は以下のようになります。
 詳しくは、“Interstage Application Server 運用ガイド”の“性能ログファイルの出力と性能情報の分析”を参照してください。

●トランザクションアプリケーションまたはラッパーの場合

 ラッパーはWindows(R)版、Solaris版でのみ出力します。
 Enterprise Editionでのみ出力します。

●IJServerのEJBコンテナの場合

●EJBアプリケーションの場合

●Light EJBコンテナの場合

●CORBAアプリケーションの場合

 Enterprise Editionでのみ出力します。

注意事項

使用例

 性能ログファイルc:\INTERSTAGE\td\isp\log\isp19981026.logに保存された性能データについて、レポートを出力します。

 ispreport c:\INTERSTAGE\td\isp\log\isp19981026.log
 19981026, 0900, 19981026, 1000, obj01, ope01, 13, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 121, 28, 19
 19981026, 0900, 19981026, 1000, obj02, ope02, 18, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 104, 28, 19
 19981026, 0900, 19981026, 1000, obj03, ope03, 26, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 89, 28, 19
 …

 性能ログファイルc:\INTERSTAGE\td\isp\log\isp19981026.logに保存された性能データについて、1998年10月26日の13時00分から1998年10月26日の15時00分までのレポートを出力します。

 ispreport -b 199810261300 -e 199810261500 c:\INTERSTAGE\td\isp\log\isp19981026.log
 19981026, 1300, 19981026, 1400, obj01, ope01, 13, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 121, 28, 19
 19981026, 1300, 19981026, 1400, obj02, ope02, 18, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 104, 28, 19
 19981026, 1300, 19981026, 1400, obj03, ope03, 26, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 89, 28, 19
 …

 性能ログファイル/opt/FSUNtd/isp/log/isp19981026.logに保存された性能データについて、レポートを出力します。

 ispreport /opt/FSUNtd/isp/log/isp19981026.log
 19981026, 0900, 19981026, 1000, obj01, ope01, 13, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 121, 28, 19
 19981026, 0900, 19981026, 1000, obj02, ope02, 18, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 104, 28, 19
 19981026, 0900, 19981026, 1000, obj03, ope03, 26, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 89, 28, 19
 …

 性能ログファイル/opt/FSUNtd/isp/log/isp19981026.logに保存された性能データについて、1998年10月26日の13時00分から1998年10月26日の15時00分までのレポートを出力します。

 ispreport -b 10261310 -e 10261540 /opt/FSUNtd/isp/log/isp19981026.log
 19981026, 1300, 19981026, 1400, obj01, ope01, 13, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 121, 28, 19
 19981026, 1300, 19981026, 1400, obj02, ope02, 18, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 104, 28, 19
 19981026, 1300, 19981026, 1400, obj03, ope03, 26, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 89, 28, 19
 …

 性能ログファイル/opt/FJSVtd/isp/log/isp19981026.logに保存された性能データについて、レポートを出力します。

 ispreport /opt/FJSVtd/isp/log/isp19981026.log
 19981026, 0900, 19981026, 1000, obj01, ope01, 13, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 121, 28, 19
 19981026, 0900, 19981026, 1000, obj02, ope02, 18, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 104, 28, 19
 19981026, 0900, 19981026, 1000, obj03, ope03, 26, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 89, 28, 19
 …

 性能ログファイル/opt/FJSVtd/isp/log/isp19981026.logに保存された性能データについて、1998年10月26日の13時00分から1998年10月26日の15時00分までのレポートを出力します。

 ispreport -b 10261310 -e 10261540 /opt/FJSVtd/isp/log/isp19981026.log
 19981026, 1300, 19981026, 1400, obj01, ope01, 13, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 121, 28, 19
 19981026, 1300, 19981026, 1400, obj02, ope02, 18, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 104, 28, 19
 19981026, 1300, 19981026, 1400, obj03, ope03, 26, 150, 100, 120, 400, 300, 360, 89, 28, 19
 …


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