ダイレクトバックアップ使用手引書 - SPシリーズ - |
目次
索引
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論理ユニットバックアップによるバックアップ運用を行うためのコマンドについて説明します。これらのコマンドは、ダイレクトバックアップサーバが起動している時、SSF/Backup Facility上でのみ実行可能なコマンドです。
すべてのコマンドは/opt/FJSVfbupp/usr/bin 配下にインストールされていますが、/usr/bin からシンボリックリンクが張られています。そのため、シェルの環境変数PATHに/usr/binを定義すると、絶対パスを省略してコマンドを実行することができます。
|
論理ユニットバックアップ以外のバックアップ運用において、本章のコマンドは使用できません。 |
|
本章で説明する各コマンドに指定する論理ユニット番号の特定方法については、「第10章 論理ユニットバックアップの運用操作」の「論理ユニットの特定」を参照してください。 |
lubackup volume | GRname:volume
このコマンドは、指定した論理ユニット単位でバックアップを行うコマンドです。コマンドを実行するとバックアップポリシーの設定にしたがって、バックアップ処理が行われます。
バックアップポリシーを設定していない状態でこのコマンドを実行すると、ダイレクトバックアップサーバが保持しているバックアップポリシーのデフォルト値にしたがってバックアップが行われます。
|
論理ユニットに設定されているバックアップポリシーの内容については、「第10章 論理ユニットバックアップの運用操作」の「バックアップポリシーの参照」を参照してください。 |
以下のオペランドを指定します。
オペランド |
説明 |
---|---|
GRname |
volume が存在するETERNUS ディスクアレイの名前を指定します。 |
volume |
バックアップする論理ユニットの論理ユニット番号をOLUxxxx (xxxxは16進数) の形式で指定します。論理ユニット番号は、16進数3桁で"000〜fff"もしくは、16進数4桁で"0000〜3fff"が指定できます。 |
使用例を説明します。
# lubackup GR01:OLU0001
lubackup completed
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
テープを利用したバックアップ処理が行われる場合は、コマンドが正常終了してもバックアップ処理が完了していないことがあります。テープを利用したバックアップ処理を行う場合は、コマンドが正常終了してもバックアップ管理画面にて処理状況や処理結果を確認するようにしてください。
バックアップポリシーの「バックアップエンジン」を“EC”または“EC (SUSPEND) ”、「バックアップ同期処理開始」を“手動”に設定してlubackupコマンドを実行した時、volumeに指定された論理ユニットの「バックアップ同期処理の開始」がされていない場合は、コマンドがエラーとなります。
また、volumeに指定された論理ユニットのバックアップ同期処理が開始されていても完全に等価性維持状態になっていない場合は、以下のように、指定された論理ユニットの等価率を表示してコマンドがエラーとなります。
表示項目 |
説明 |
|
---|---|---|
EC start time |
バックアップ同期処理の開始された時刻です。 |
|
Current EC status |
バックアップ同期処理に関する状態です。以下のいずれかが表示されます。 |
|
|
バックアップ同期処理が実行中です。 |
|
|
外部からの操作により、バックアップ同期処理がサスペンドされています。 |
|
|
ハードウェアがエラーを検出し、バックアップ同期処理がエラーサスペンドされています。 |
|
EC progress rate |
バックアップ同期処理の等価率です。 |
このコマンドを強制終了させても、ダイレクトバックアップサーバが受け付け済みのバックアップ要求をキャンセルすることはできません。
|
バックアップ処理のキャンセルについては、「第10章 論理ユニットバックアップの運用操作」の「バックアップ処理のキャンセル」を参照してください。 |
このコマンドでは、論理ユニットバックアップ以外のバックアップ運用において、バックアップを行うことはできません。
lugetpolicy、lusetpolicy、lurestore、lustartec
lurestore [-s] [-v dst_volume | -v GRname:dst_volume] [-g generation] src_volume | GRname:src_volume
このコマンドは、指定した論理ユニットから採取されたバックアップデータをリストアするコマンドです。
リストア先にはバックアップ元以外に、任意の論理ユニットを指定することができます。
このコマンドを実行すると、リストアに対する確認メッセージが出力されます。メッセージが出力された後、以下の選択をしてください。
このコマンドでは、任意の世代のバックアップデータをリストアすることができます。
以下のオプションを指定することができます。これらのオプションは省略することもできます。
オプション |
説明 |
---|---|
-s |
リストアの実行に対する確認メッセージが出力されず、ただちにリストアが行われます。 |
-v |
リストア先のETERNUS ディスクアレイの名前をGRname、論理ユニットの論理ユニット番号をOLUxxxx (xxxxは16進数) の形式でdst_volumeに指定します。論理ユニット番号は、16進数3桁で“000〜fff”もしくは、16進数4桁で“0000〜3fff”が指定できます。 |
-g |
リストアするバックアップデータの相対世代番号を10進数でgenerationに指定します。 |
以下のオペランドを指定します。
オペランド |
説明 |
---|---|
GRname |
指定する論理ユニットが存在するETERNUS ディスクアレイの名前を指定します。 |
src_volume |
バックアップデータを採取した、論理ユニットの論理ユニット番号をOLUxxxx (xxxxは16進数) の形式で指定します。論理ユニット番号は、16進数3桁で"000〜fff"もしくは、16進数4桁で"0000〜3fff"が指定できます。 |
使用例を説明します。
# lurestore GR01:OLU0001
GR01:OLU0001: restore to GR01:OLU0001 ? [y/n]: y
lurestore completed
#
# lurestore -g 2 GR01:OLU0002
GR01:OLU0002: restore to GR01:OLU0002 ? [y/n]: y
lurestore completed
#
# lurestore -v GR02:OLU0010 -g 5 GR02:OLU0003
GR02:OLU0003: restore to GR02:OLU0010 ? [y/n]: y
lurestore completed
#
# lurestore -s GR01:OLU0001
lurestore completed
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
リストアするバックアップデータがディスクとテープの両方に存在する場合は、ディスクのバックアップデータからリストアが行われます。テープからリストアを行う場合は、ディスクのバックアップデータを削除してからリストアを行ってください。
|
バックアップデータの削除については、「第10章 論理ユニットバックアップの運用操作」の「バックアップデータの削除」を参照してください。 |
-vオプションに指定する論理ユニットに、SSF/Backup Facility用に割り当てられた論理ユニットを指定することはできません。
このコマンドを強制終了させても、ダイレクトバックアップサーバが受け付け済みのリストア要求をキャンセルすることはできません。
|
リストア処理のキャンセルについては、「第10章 論理ユニットバックアップの運用操作」の「リストア処理のキャンセル」を参照してください。 |
このコマンドでは、論理ユニットバックアップ以外のバックアップ運用において採取されたバックアップデータをリストアすることはできません。
lugethist、lubackup
lugethist [-g generation] [volume | GRname:volume]
このコマンドは、バックアップ運用で採取されたバックアップデータの履歴情報を表示するコマンドです。
このコマンドが出力する情報の意味は以下のとおりです。
表示項目 |
説明 |
||
---|---|---|---|
GR Name |
ETERNUS ディスクアレイの名前を表示します。 |
||
volume |
論理ユニットの論理ユニット番号を表示します。 |
||
gen |
バックアップデータの相対世代番号です。 |
||
start_time |
ダイレクトバックアップサーバがバックアップを開始した日時です。 |
||
end_time |
ダイレクトバックアップサーバがバックアップを終了した日時です。 |
||
media |
バックアップデータの格納媒体です。以下のいずれかが表示されます。 |
||
|
“ディスク”に保存されていることを示します。 |
||
|
“テープ”に保存されていることを示します。 |
||
|
“両方”に保存されていることを示します。 |
||
bk_vol(※) |
バックアップデータの格納媒体について、以下のいずれかが表示されます。 |
||
|
保存されている論理ユニット名を表示します。この時、論理ユニットが存在するディスクアレイ装置名が表示されません。 |
||
|
ハイフン「−」が表示されます。 |
||
bk_tape(※) |
バックアップデータの格納媒体について、以下のいずれかが表示されます。 |
||
|
保存されているテープ名を表示します。 |
||
|
ハイフン「−」が表示されます。 |
※: |
バックアップ履歴がテープのみに存在する状態で、テープの強制削除処理を実行した場合、"bk_vol"および“bk_tape”にハイフン「−」が表示されます。この履歴はリストアすることができません。「バックアップデータの削除」にて履歴の削除を行ってください。 |
|
バックアップデータが保存されている論理ユニットが存在する、ETERNUS ディスクアレイの確認は以下の手順で行えます。
|
以下のオプションを指定することができます。このオプションは省略することもできます。
オプション |
説明 |
---|---|
-g |
表示するバックアップデータの世代数をgenerationに指定します。 |
以下のオペランドを指定することができます。このオペランドは省略することもできます。
オペランド |
説明 |
---|---|
GRname |
volume が存在するETERNUS ディスクアレイの名前を指定します。 |
volume |
バックアップ履歴情報を表示する、論理ユニットの論理ユニット番号をOLUxxxx (xxxxは16進数) の形式で指定します。論理ユニット番号は、16進数3桁で"000〜fff"もしくは、16進数4桁で"0000〜3fff"が指定できます。 |
使用例を説明します。
# lugethist GR01:OLU0001
GR Name :GR01 |
||||||
volume |
gen |
start_time |
end_time |
media |
bk_vol |
bk_tape |
---------------------------------------------------------------------------- |
||||||
OLU0001 |
1 |
2001/01/31 02:00 |
2001/01/31 03:00 |
BOTH |
OLU0050 |
tape4 |
OLU0001 |
2 |
2001/01/20 02:00 |
2001/01/20 03:00 |
TAPE |
- |
tape1,tape2,tape3 |
OLU0001 |
3 |
2001/01/10 02:00 |
2001/01/10 03:00 |
DISK |
OLU0049 |
- |
#
# lugethist -g 2
GR Name :GR01 |
||||||
volume |
gen |
start_time |
end_time |
media |
bk_vol |
bk_tape |
---------------------------------------------------------------------------- |
||||||
OLU0001 |
1 |
2001/10/19 00:00 |
2001/10/19 03:00 |
DISK |
OLU0050 |
- |
OLU0001 |
2 |
2001/10/12 00:00 |
2001/10/12 03:00 |
DISK |
OLU0051 |
- |
OLU0002 |
1 |
2001/10/05 02:00 |
2001/10/05 03:00 |
BOTH |
OLU0052 |
tape1 |
OLU0002 |
2 |
2001/10/01 02:00 |
2001/10/01 03:15 |
BOTH |
OLU0053 |
tape2,tape3 |
|
||||||
GR Name :GR02 |
||||||
volume |
gen |
start_time |
end_time |
media |
bk_vol |
bk_tape |
---------------------------------------------------------------------------- |
||||||
OLU0001 |
1 |
2000/10/28 05:00 |
2000/10/28 07:20 |
TAPE |
- |
tape4 |
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
-g オプションで指定された世代数分の履歴情報のない論理ユニットについては、ダイレクトバックアップサーバで管理されている世代数の履歴情報が表示されます。
バックアップ処理においてlubackupコマンドが正常終了していても、テープへのバックアップデータを書き込み中の場合は、まだ履歴情報が登録されていないため、このコマンドを実行しても履歴情報は表示されません。
このコマンドでは、論理ユニットバックアップ以外のバックアップ運用において採取した、バックアップデータの履歴情報を表示することはできません。
lubackup、ludelhist
ludelhist [-s] -g generation [-m media] volume | GRname:volume
ludelhist [-s] -a volume | GRname:volume
バックアップ運用において採取されたバックアップデータとその履歴情報を削除するコマンドです。
このコマンドを実行すると、バックアップデータとその履歴情報の削除に対する確認メッセージが出力されます。メッセージが出力された後、以下の選択をしてください。
このコマンドでは、指定した論理ユニットから採取した特定の世代、またはすべての世代のバックアップデータとその履歴情報を削除できます。
また、指定する特定世代のバックアップデータとその履歴情報が、ディスクとテープの両方に保存されている場合は、削除する媒体を指定することもできます。
以下のオプションを指定することができます。青色で記述している文字列は、実際にそのオプションに指定できる文字列であることを示します。
オプション |
説明 |
---|---|
-s |
削除に対する確認メッセージが出力されず、ただちにバックアップデータとその履歴情報の削除が行われます。 |
-g |
削除するバックアップデータの相対世代番号を10進数でgenerationに指定します。 |
-m |
削除するバックアップデータの世代のうち、どの媒体に格納されたデータを削除するかをmediaに指定します。
このオプションを省略すると、ディスクとテープの両方に保存されたバックアップデータとその履歴情報を削除します。 |
-a |
オペランドで指定した論理ユニットのすべてのバックアップデータとその履歴情報を削除します。 |
以下のオペランドを指定します。
オペランド |
説明 |
---|---|
GRname |
volume が存在するETERNUS ディスクアレイの名前を指定します。 |
volume |
バックアップデータとその履歴情報を削除する、論理ユニットの論理ユニット番号をOLUxxxx (xxxxは16進数) の形式で指定します。論理ユニット番号は、16進数3桁で"000〜fff"もしくは、16進数4桁で"0000〜3fff"が指定できます。 |
使用例を説明します。
# ludelhist -g 1 -m TAPE GR01:OLU0001
GR01:OLU0001: delete backup history ? [y/n]: y
ludelhist completed
#
# ludelhist -g 2 GR02:OLU0002
GR02:OLU0002: delete backup history ? [y/n]: y
ludelhist completed
#
# ludelhist -a GR01:OLU0003
GR01:OLU0003: delete backup history ? [y/n]: y
ludelhist completed
#
# ludelhist -s -a GR01:OLU0003
ludelhist completed
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
一度削除したバックアップデータとその履歴情報は元に戻せません。
バックアップポリシーの「複写数」に“1”以上を設定してテープにバックアップした場合、同じ世代のバックアップデータを複数のテープに保存 (クローン媒体) できます。しかし、このコマンドではクローン媒体に保存されている、同じ世代のバックアップデータに対して個別に削除を行えません。
|
クローン媒体の詳細については、「第6章 その他の機能」の「クローン媒体の管理」を参照してください。 |
「バックアップ履歴のコピー」で採取した同じ世代のバックアップデータを個別に削除できません。指定した世代のバックアップデータをすべて削除します。
このコマンドを強制終了させても、ダイレクトバックアップサーバが受け付け済みの削除要求をキャンセルすることはできません。
このコマンドでは、論理ユニットバックアップ以外のバックアップ運用において採取した、バックアップデータの履歴情報を削除することはできません。
lugethist、lubackup
lusetpolicy [-m media] [-g generation] [-b behavior] [-e [-s] [-a | -h] | -o [-w | -n] | -N] [-t term] [-c count] [-l names .. | -p name] [-P policy] [[-u pool ] ] volume | GRname:volume
このコマンドは、指定した論理ユニットに対してバックアップポリシーを設定するコマンドです。
|
バックアップポリシーの詳細については、「第3章 バックアップポリシー」を参照してください。 |
以下のオプションを指定することができます。青色で記述されている文字列は、実際にそのオプションに指定できる文字列であることを示しています。
オプション |
説明 |
---|---|
-m |
「バックアップ先」をmediaに指定します。
このオプションでは、「バックアップエンジン」に“EC (SUSPEND) ”を指定する場合に、mediaに“BOTH”を指定することはできません。 |
-g |
「ディスク保存世代数」をgenerationに指定します。 |
-b |
「ディスク保存世代超過処理」をbehaviorに指定します。
このオプションは、-mオプションに“DISK”を指定した場合に指定できます。 |
-e |
「バックアップエンジン」を “EC”に設定します。 |
-s |
「バックアップエンジン」を“EC (SUSPEND) ”に設定します。 |
-o |
「バックアップエンジン」を“OPC”に設定します。 |
-N |
「バックアップエンジン」を“未使用”に設定します。 |
-a |
「バックアップ同期処理開始」を“自動”に設定します。 |
-h |
「バックアップ同期処理開始」を“手動”に設定します。 |
-w |
「実コピー待ち合わせ」を“行う”に設定します。 |
-n |
「実コピー待ち合わせ」を“行わない”に設定します。 |
-t |
「有効期間」をtermに指定します。 |
-c |
「複写数」をcountに指定します。
|
-l |
「Tape書き込み対象」を“テープリスト”に設定します。その時の「Tape書き込み先名」は、namesに指定します。 このオプションと同時に-Pオプションを指定する場合、policyに“AUTO”を指定することはできません。 |
-p |
「Tape書き込み対象」を“テーププール”に設定します。その時の「Tape書き込み先名」は、nameに指定します。 |
-P |
「書き込みポリシー」をpolicyに指定します。
このオプションと同時に-lオプションを指定する場合、policyに“AUTO”を指定することはできません。 |
-u |
「バックアップ先ディスク」のバックアップ先論理ユニットプール名を pool に指定します。 |
以下のオペランドを指定します。
オペランド |
説明 |
---|---|
GRname |
volume が存在するETERNUS ディスクアレイの名前を指定します。 |
volume |
バックアップポリシーを設定する、論理ユニットの論理ユニット番号をOLUxxxx (xxxxは16進数) の形式で指定します。論理ユニット番号は、16進数3桁で"000〜fff"もしくは、16進数4桁で"0000〜3fff"が指定できます。 |
使用例を説明します。
# lusetpolicy -g 10 -b DEL GR01:OLU0001
lusetpolicy completed
#
# lusetpolicy -l tape1,tape2 GR01:OLU0001
lusetpolicy completed
#
# lusetpolicy -e -h GR01:OLU0001
lusetpolicy completed
#
# lusetpolicy -m TAPE -N GR01:OLU0001
lusetpolicy completed
#
# lusetpolicy -u pool1 GR01:OLU0001
lusetpolicy completed
#
# lusetpolicy -m TAPE -u pool2 GR01:OLU0001
lusetpolicy completed
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
このコマンドによるバックアップポリシーの初期設定において、指定したパラメタ以外の設定には、その時にダイレクトバックアップサーバで保持しているバックアップポリシーのデフォルト値が適用されます。
このコマンドでは、設定する時のパラメタの組合せ、すでに設定されているパラメタと設定しようとするパラメタの組合せによって、コマンドが失敗して設定が行われない場合があります。
例えば、-mオプション (バックアップ先) に“DISK”、-bオプション (ディスク保存世代超過処理) に“DEL”が設定されている状態では、テープ関連のパラメタを設定することができません。
|
設定されているバックアップポリシーの参照については、本章の「lugetpolicy(バックアップポリシーの表示)」を参照してください。 |
このコマンドでは、ダイレクトバックアップサーバが保持しているバックアップポリシーのデフォルト値を変更することはできません。
ECがサポートされていない ETERNUS3000、ETERNUS4000、ETERNUS GR seriesに存在する論理ユニットに対して、「バックアップエンジン」に“EC”または“EC (SUSPEND) ”を指定した場合、このコマンドはエラーとなります。
「バックアップエンジン」に“EC (SUSPEND) ”を指定する場合は以下の設定に注意してください。
このコマンドを強制終了させても、ダイレクトバックアップサーバが受け付け済みの要求をキャンセルすることはできません。
このコマンドでは、論理ユニットバックアップ以外のバックアップ運用において、バックアップポリシーの設定を行うことはできません。
lubackup、ludelpolicy、lugetpolicy
lugetpolicy [volume | GRname:volume]
lugetpolicy [-d]
このコマンドは、論理ユニットに設定されているバックアップポリシーを表示するコマンドです。
このコマンドが出力する情報の意味は以下のとおりです。
他のパラメタとの組合せで無効化されている項目にはハイフン「−」が表示されます。
表示項目 |
説明 |
|||
---|---|---|---|---|
GR Name |
ETERNUS ディスクアレイの名前を表示します。 |
|||
Backup Engine |
「バックアップエンジン」を表示します。以下のいずれかが表示されます。 |
|||
|
“OPC”に設定されていることを示します。 |
|||
|
“EC”に設定されていることを示します。 |
|||
|
“EC (SUSPEND) ”に設定されていることを示します。 |
|||
|
“未設定”に設定されていることを示します。 |
|||
Backup Media |
「バックアップ先」を表示します。以下のいずれかが表示されます。 |
|||
|
“ディスク”に設定されていることを示します。 |
|||
|
“テープ”に設定されていることを示します。 |
|||
|
“両方”に設定されていることを示します。 |
|||
OPC Real Copy Wait |
「実コピー待ち合わせ」を表示します。以下のいずれかが表示されます。 |
|||
|
“行う”に設定されていることを示します。 |
|||
|
“行わない”に設定されていることを示します。 |
|||
EC Start Mode |
「バックアップ同期処理開始」を表示します。以下のいずれかが表示されます。 |
|||
|
“自動”に設定されていることを示します。 |
|||
|
“手動”に設定されていることを示します。 |
|||
Disk Generation |
「ディスク保存世代数」です。 |
|||
Disk Overflow |
「ディスク保存世代超過処理」を表示します。以下のいずれかが表示されます。 |
|||
|
“最古世代を削除”に設定されていることを示します。 |
|||
|
“最古世代をテープに退避”に設定されていることをします。 |
|||
Tape Expiration |
「有効期間」です。単位は日数です。 |
|||
Tape Copy Amount |
「複写数」です。 |
|||
Tape Write Policy |
「書き込みポリシー」を表示します。以下のいずれかが表示されます。 |
|||
|
“新規テープの先頭から”に設定されていることを示します。 |
|||
|
“可能な限り追加書き込み”に設定されていることを示します。 |
|||
|
“自動”に設定されていることを示します。 |
|||
Tape Destination |
「Tape書き込み対象」です。 |
|||
|
“テーププール”に設定されていることを示します。 |
|||
|
“テープリスト”に設定されていることを示します。 |
|||
LU Pool |
論理ユニットプールについて、以下のいずれかが表示されます。 |
|||
|
|
|||
|
|
|||
|
|
|||
LU Name |
「バックアップ先ディスク」の “専用論理ユニット”が設定されている場合、その論理ユニットが表示されます。 |
|||
Tape Name |
「Tape書き込み先名」を表示します。以下のいずれかが表示されます。 |
|||
|
|
|||
|
|
以下のオプションを指定することができます。このオプションは省略することもできます。
オプション |
説明 |
---|---|
-d |
ダイレクトバックアップサーバが保持しているバックアップポリシーのデフォルト値を表示します。 |
以下のオペランドを指定することができます。このオペランドは省略することもできます。
オペランド |
説明 |
---|---|
GRname |
volume が存在するETERNUS ディスクアレイの名前を指定します。 |
volume |
バックアップポリシーを表示する、論理ユニットの論理ユニット番号をOLUxxxx (xxxxは16進数) の形式で指定します。論理ユニット番号は、16進数3桁で"000〜fff"もしくは、16進数4桁で"0000〜3fff"が指定できます。 |
使用例を説明します。
# lugetpolicy GR01:OLU0001
---------------------------------------------------------------------------- |
|||||
OLU0001 |
| |
Backup Engine |
: OPC |
Backup Media |
: TAPE |
| |
OPC RealCopy Wait |
: yes |
EC Start Mode |
: - |
|
| |
Disk Generation |
: - |
Disk Overflow |
: - |
|
| |
Tape Expiration |
: 0 |
Tape Copy Amount |
: 0 |
|
| |
Tape Write Policy |
: ADD |
Tape Destination |
: LIST |
|
| |
LU Pool |
: lu_pool1 |
|||
| |
LU Name |
: - |
|||
| |
Tape Name |
: tape1,tape2 |
|||
---------------------------------------------------------------------------- |
#
# lugetpolicy
GR Name :GR01 |
|||||
---------------------------------------------------------------------------- |
|||||
OLU0001 |
| |
Backup Engine |
: OPC |
Backup Media |
: TAPE |
| |
OPC RealCopy Wait |
: yes |
EC Start Mode |
: - |
|
| |
Disk Generation |
: - |
Disk Overflow |
: - |
|
| |
Tape Expiration |
: 0 |
Tape Copy Amount |
: 0 |
|
| |
Tape Write Policy |
: ADD |
Tape Destination |
: LIST |
|
| |
LU Pool |
: lu_pool1 |
|||
| |
LU Name |
: - |
|||
| |
Tape Name |
: tape1,tape2 |
|||
---------------------------------------------------------------------------- |
|||||
|
|||||
GR Name :GR02 |
|||||
---------------------------------------------------------------------------- |
|||||
OLU0002 |
| |
Backup Engine |
: OPC |
Backup Media |
: DISK |
| |
OPC RealCopy Wait |
: yes |
EC Start Mode |
: - |
|
| |
Disk Generation |
: 5 |
Disk Overflow |
: TOTAPE |
|
| |
Tape Expiration |
: 0 |
Tape Copy Amount |
: 0 |
|
| |
Tape Write Policy |
: AUTO |
Tape Destination |
: pool |
|
| |
LU Pool |
: lu_pool2 |
|||
| |
LU Name |
: - |
|||
| |
Tape Name |
: tapepool1 |
|||
---------------------------------------------------------------------------- |
#
# lugetpolicy -d
---------------------------------------------------------------------------- |
|||
Backup Engine |
: EC(SUSPEND) |
Backup Media |
: DISK |
OPC RealCopy Wait |
: yes |
EC Start Mode |
: MANUAL |
Disk Generation |
: 5 |
Disk Overflow |
: DEL |
Tape Expiration |
: 0 |
Tape Copy Amount |
: 0 |
Tape Write Policy |
: AUTO |
Tape Destination |
: POOL |
LU Pool |
: lu_pool1 |
||
Tape Name |
: tapepool1 |
||
---------------------------------------------------------------------------- |
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
このコマンドに、バックアップポリシーが設定されていない論理ユニットを指定した場合は、その時にダイレクトバックアップサーバが保持しているバックアップポリシーのデフォルト値を基に、バックアップポリシーとして整合性をとった状態で表示されます。
|
バックアップポリシーが設定されていない論理ユニットをバックアップする場合は、この状態で表示されるバックアップポリシーでバックアップ処理が行われます。 |
|
|
|
パラメタの整合性については、「第3章 バックアップポリシー」の「バックアップポリシーのデフォルト値に関する注意事項」を参照してください。 |
このコマンドでは、論理ユニットバックアップ以外のバックアップ運用において設定されている、バックアップポリシーを表示することはできません。
lubackup、ludelpolicy、lusetpolicy
ludelpolicy [-s] volume | GRname:volume
このコマンドは、指定した論理ユニットに設定されているバックアップポリシーを削除するコマンドです。
このコマンドを実行すると、バックアップポリシーの削除に対する確認メッセージが出力されます。メッセージが出力された後、以下の選択をしてください。
以下のオプションを指定することができます。このオプションは省略することもできます。
オプション |
説明 |
---|---|
-s |
バックアップポリシーの削除に対する確認メッセージが出力されず、ただちにバックアップポリシーの削除が行われます。 |
以下のオペランドを指定します。
オペランド |
説明 |
---|---|
GRname |
volume が存在するETERNUS ディスクアレイの名前を指定します。 |
volume |
バックアップポリシーを削除する、論理ユニットの論理ユニット番号をOLUxxxx (xxxxは16進数) の形式で指定します。論理ユニット番号は、16進数3桁で"000〜fff"もしくは、16進数4桁で"0000〜3fff"が指定できます。 |
使用例を説明します。
# ludelpolicy GR01:OLU0001
GR01:OLU0001: delete backup policy ? [y/n]: y
ludelpolicy completed
#
# ludelpolicy -s GR01:OLU0001
ludelpolicy completed
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
バックアップ同期処理が開始されている状態でこのコマンドを実行すると、指定した論理ユニットに対するバックアップ同期処理のキャンセルを行ってからバックアップポリシーの削除を行います。
指定した論理ユニットに対するバックアップデータとその履歴情報が存在する場合は、コマンドはエラーとなります。バックアップポリシーを削除する前に、バックアップデータとその履歴情報を削除してください。
|
バックアップデータとその履歴情報の削除については、「第10章 論理ユニットバックアップの運用操作」の「バックアップデータの削除」を参照してください。 |
バックアップポリシーが設定されていない論理ユニットを指定して、コマンドを実行した場合は、コマンドはエラーとなります。
このコマンドを強制終了させても、ダイレクトバックアップサーバが受け付け済みの削除要求をキャンセルすることはできません。
このコマンドでは、論理ユニットバックアップ以外のバックアップ運用において設定されている、バックアップポリシーを削除することはできません。
lubackup、ludelhist、lugetpolicy、lusetpolicy
lustartec volume | GRname:volume
このコマンドは、指定した論理ユニットに対してバックアップ同期処理の開始およびレジューム(再開)を指示するコマンドです。
このコマンドは、バックアップポリシーの「バックアップエンジン」が“EC”または“EC (SUSPEND) ”、および「バックアップ同期処理開始」が“手動”に設定されている場合に実行できます。
以下のオペランドを指定します。
オペランド |
説明 |
---|---|
GRname |
volume が存在するETERNUS ディスクアレイの名前を指定します。 |
volume |
バックアップ同期処理を開始する、論理ユニットの論理ユニット番号をOLUxxxx (xxxxは16進数) の形式で指定します。論理ユニット番号は、16進数3桁で"000〜fff"もしくは、16進数4桁で"0000〜3fff"が指定できます。 |
使用例を説明します。
# lustartec GR01:OLU0001
lustartec completed
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
バックアップポリシーが設定されていない論理ユニットを指定して、このコマンドを実行した場合は、その時にダイレクトバックアップサーバが保持しているバックアップポリシーのデフォルト値を基に、バックアップ同期処理を開始できる状態か判断されます。
バックアップ運用においてECまたはECのSuspend/Resume機能を利用する場合は、バックアップを行う前にこのコマンドにより、論理ユニットを等価性維持状態にしておいてください。
すでに等価性維持状態の論理ユニットに対してこのコマンドを実行できません。
バックアップポリシーの「バックアップ同期処理開始」に“自動”を設定した場合は、自動的にバックアップ同期処理が開始されるため、このコマンドを実行しないでください。
ECがサポートされていない ETERNUS3000、ETERNUS4000、ETERNUS GR seriesに存在する論理ユニットを指定して実行すると、このコマンドはエラーとなります。
このコマンドを強制終了させても、ダイレクトバックアップサーバが受け付け済みのバックアップ同期処理の開始要求をキャンセルすることはできません。
|
バックアップ同期処理のキャンセルについては、「第10章 論理ユニットバックアップの運用操作」の「バックアップ同期処理のキャンセル」を参照してください。 |
このコマンドでは、論理ユニットバックアップ以外のバックアップ運用において、バックアップ同期処理を開始することはできません。
lubackup、lucancelec、lusetpolicy
lucancelec [-s] [-E EC-ID] volume | GRname:volume
このコマンドは、指定した論理ユニットに対するバックアップ同期処理をキャンセルするコマンドです。
このコマンドを実行すると、バックアップ同期処理のキャンセルに対する確認メッセージが出力されます。メッセージが出力された後、以下の選択をしてください。
以下のオプションを指定することができます。このオプションは省略することもできます。
オプション |
説明 |
---|---|
-s |
バックアップ同期処理のキャンセルに対する確認メッセージが出力されず、ただちにバックアップ同期処理のキャンセルが行われます。 |
-E |
バックアップ同期処理IDをEC-IDに指定してバックアップ同期処理のキャンセルを行います。 |
|
-Eオプションを指定しなかった場合は、バックアップ同期処理IDが最小のバックアップ同期処理がキャンセルされます。 |
|
|
|
EC-IDで指定するバックアップ同期処理IDは、「第10章 論理ユニットバックアップの運用操作」の「バックアップ同期処理の実行状況の参照」で確認してください。 |
以下のオペランドを指定します。
オペランド |
説明 |
---|---|
GRname |
volume が存在するETERNUS ディスクアレイの名前を指定します。 |
volume |
バックアップ同期処理をキャンセルする、論理ユニットの論理ユニット番号をOLUxxxx (xxxxは16進数) の形式で指定します。論理ユニット番号は、16進数3桁で"000〜fff"もしくは、16進数4桁で"0000〜3fff"が指定できます。 |
使用例を説明します。
# lucancelec GR01:OLU0001
GR01:OLU0001: stop EC ? [y/n]: y
lucancelec completed
#
# lucancelec -s GR01:OLU0001
lucancelec completed
#
# lucancelec -s -E 2 GR01:OLU0001
lucancelec completed
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
バックアップ同期処理を開始していない論理ユニットに対してこのコマンドを実行すると、このコマンドはエラーになります。
バックアップポリシーの「バックアップ同期処理開始」が“自動”に設定されている場合は、このコマンドでバックアップ同期処理をキャンセルすることはできません。バックアップ同期処理をキャンセルするには、バックアップポリシーの「バックアップ同期処理開始」を“手動”に変更します。この操作を行うことで、自動的にバックアップ同期処理がキャンセルされます。
バックアップ同期処理をキャンセルすると、論理ユニットの等価性維持状態およびサスペンド状態が失われます。再度バックアップ同期処理を開始しても、等価性維持状態にするための処理が最初から行われます。キャンセルを行う前に、等価性維持状態にするのにかかる時間のことを十分考慮してください。
ECがサポートされていない ETERNUS3000、ETERNUS4000、ETERNUS GR seriesに存在する論理ユニットを指定して実行すると、このコマンドはエラーとなります。
このコマンドを強制終了させても、ダイレクトバックアップサーバが受け付け済みのバックアップ同期処理のキャンセル要求をキャンセルすることはできません。
このコマンドでは、論理ユニットバックアップ以外のバックアップ運用において開始された、バックアップ同期処理をキャンセルすることはできません。
lubackup、lusetpolicy、lustartec
luecstat [volume | GRname:volume]
このコマンドは、指定した論理ユニットに対して開始されている、バックアップ同期処理の状況を表示するコマンドです。
このコマンドが出力する情報の意味は以下のとおりです。
表示項目 |
説明 |
|
---|---|---|
Volume |
ETERNUS ディスクアレイの名前、および論理ユニット名を表示します。 |
|
Backup-Disk |
バックアップ先の論理ユニット名を表示します。以下のいずれかが表示されます。 |
|
|
論理ユニット名称を「ディスクアレイ装置名:論理ユニット名」の形式で表示します。 |
|
|
「----」を表示します。 |
|
Status |
バックアップ同期処理の実行状態を表示します。以下のいずれかが表示されます。 |
|
|
同期処理中ではありません。 |
|
|
同期処理中です。 |
|
|
サスペンドしています。 |
|
|
等価性維持状態です。 |
|
|
同期処理が異常終了しています。 |
|
|
同期処理の処理が存在しません。ダイレクトバックアップは同期処理の開始を指令したにもかかわらず、指令が受け付けられていない状態です。 |
|
Execute |
バックアップ同期処理のコピー実行状況を表示します。以下のいずれかが表示されます。 |
|
|
コピー実行状況をパーセンテージ“nn%” (0〜99) で、表示します。 |
|
|
コピー実行状況は、“100%” と表示します。 |
|
|
「----」を表示します。 |
|
EC-ID |
バックアップ同期処理IDを表示します。 |
以下のオペランドを指定することができます。このオペランドは省略することもできます。
オペランド |
説明 |
---|---|
GRname |
volume が存在するETERNUS ディスクアレイの名前を指定します。 |
volume |
バックアップ同期処理状況を表示する、論理ユニットの論理ユニット番号をOLUxxxx (xxxxは16進数) の形式で指定します。論理ユニット番号は、16進数3桁で"000〜fff"もしくは、16進数4桁で"0000〜3fff"が指定できます。 |
使用例を説明します。
# luecstat GR01:OLU0001
Volume |
Backup-Disk |
Status |
Execute |
EC-ID |
GR01:OLU0001 |
GR01:OLU0003 |
executing |
80% |
1 |
#
# luecstat GR01:OLU0001
Volume |
Backup-Disk |
Status |
Execute |
EC-ID |
GR01:OLU0001 |
GR01:OLU0003 |
executing |
80% |
1 |
GR01:OLU0001 |
GR01:OLU0004 |
suspended |
---- |
2 |
GR01:OLU0001 |
GR01:OLU0005 |
suspended |
---- |
3 |
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
バックアップ同期処理の実行状態(“Status”欄に表示される状態)が“failed” または“nosession”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。富士通技術員に連絡してください。
ハードウェアトラブルが解消した後、「バックアップ同期処理のキャンセル」の操作を行ってください。
このコマンドでは、論理ユニットバックアップ以外のバックアップ運用において開始された、バックアップ同期処理の実行状況を表示することはできません。
lustartec
luhistcopy [-g generation ] -d dt [-P policy ] [-l names | -p name ] [-t term ] {volume | GRname:volume}
このコマンドは、指定した論理ユニットのバックアップデータをテープにコピーするコマンドです。
以下のオプションを指定することができます。青色で記述されている文字列は、実際にそのオプションに指定できる文字列であることを示しています。
オプション |
説明 |
---|---|
-g |
コピーするバックアップデータの相対世代番号を generation に指定します。 |
-d |
バックアップ履歴のコピー形態を指定します。 |
-P |
テープへの「書き込みポリシー」として、policy に以下のいずれかを指定します。
このオプションと同時に-lオプションを指定する場合、policyに“AUTO”を指定することはできません。 |
-l |
「コピー先」として、names に“テープ名”を指定します。 |
-p |
「コピー先」として、name に“テーププール名”を指定します。 |
-t |
「テープ保存期間」をterm に指定します。 |
以下のオペランドを指定することができます。
オペランド |
説明 |
---|---|
GRname |
volume が存在するETERNUS ディスクアレイの名前を指定します。 |
volume |
バックアップデータをコピーする、論理ユニットの論理ユニット番号をOLUxxxx (xxxxは16進数) の形式で指定します。論理ユニット番号は、16進数3桁で"000〜fff"もしくは、16進数4桁で"0000〜3fff"が指定できます。 |
使用例を説明します。
# luhistcopy -g 2 -d dt -P AUTO -p tape_pool1 GR01:OLU0001
luhistcopy completed
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
-g オプションを省略した場合は、最新世代のバックアップデータがコピーされます。
バックアップ元の論理ユニットに対して、バックアップポリシーの「バックアップ先」が“DISK”に設定されている場合、 -lオプションまたは -p オプションを指定する必要があります。
このコマンドで以下のオプションを省略した場合、テープへのコピーには、バックアップポリシーの値が使用されます。なお、バックアップポリシーの「複写数」の値は、無条件に使用されます。
よって、テープに関するバックアップポリシーの設定を行う時に、指定した値を記録するようにしてください。また、バックアップポリシーの設定でテープに関する設定を行わない場合は、その時点のバックアップポリシーのデフォルト値も記録するようにしてください。
-lオプションによってコピー先に“テープ名”を指定する場合、-Pオプションに“AUTO”を指定するとコマンドはエラーになります。また、この時に-Pオプションを省略した場合は、バックアップポリシーの「書き込みポリシー」が“AUTO”に設定されていないことを確認してください。
-tオプションを省略した場合は、バックアップポリシーの「有効期間」に設定されている値が、「テープ保存期間」に設定されます。
このコマンドを強制終了させても、ダイレクトバックアップサーバが受け付け済みのバックアップデータのテープへのコピー要求をキャンセルすることはできません。
|
バックアップデータのテープへのコピー処理のキャンセルについては、「第10章 論理ユニットバックアップの運用操作」の「テープへのコピー処理のキャンセル」を参照してください。 |
このコマンドでは、論理ユニットバックアップ以外のバックアップ運用において採取された、バックアップデータをテープにコピーすることはできません。
lubackup、lugethist
目次
索引
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