Apdesigner プログラマーズガイド
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第3部 Apdesigner利用編> 第11章 Javaアプリケーション処理手続きを記述する

11.3 情報を受渡しする

処理を記述するときには、さまざまな目的で情報の受渡しを行います。ここでは、情報の受渡しの種類に応じて以下の形式で記述しています。

なお、各説明は以下の形式で記述しています。

目的: 変数の使用目的。

書き方: ソースの記述方法。

スコープ: 変数を参照および設定できる場所。

ライフタイム: 変数を参照および設定できるタイミング。

同名の変数が宣言されていた場合の検索順序

同名の変数が宣言されていた場合の検索順序を以下に示します。

1.ローカル変数
2.同一クラスのフィールド
3.派生元クラスのフィールド

+イベント処理内に閉じて情報を受渡しする(ローカル変数を使用する)

目的

イベント処理内に閉じて情報を保管したい場合や、ほかのメソッドを呼び出したい場合のパラメタを作成する場合にはローカル変数を使用します。

書き方

イベント単位のメソッド内に以下のように記述します。

int a;

スコープ

イベント処理内だけで参照および設定できます。

ライフタイム

イベント処理が実行されている間。

+Javaフォーム内に閉じて情報を受渡しする(クラスフィールドを使用する)

目的

イベント処理の結果をイベント処理が終わったあとも保管したい場合やほかのイベント処理で利用したい場合にはクラスフィールドを使用します。

書き方

クラスフィールドとして以下のように記述します。

int a;

スコープ

Javaフォーム内のすべてのイベント処理から参照および設定できます。

ライフタイム

Javaフォームのインスタンスを生成したあと、Javaフォームを閉じるまでの間。

+スコープの一覧

Javaの場合のスコープの一覧を以下に示します。

変数の宣言

変数の参照/設定場所

宣言場所

宣言方法

static宣言

メインプログラム

イベント

メインプログラム

public

なし

×

×

あり

private

なし

×

×

あり

×

protected

なし

× 注1)

×

あり

○ 注2)

イベント

public

なし

あり

private

なし

×

あり

×

protected

なし

○ 注2)

あり

○ 注2)

○:参照および設定可能
×:参照および設定不可

注1) package宣言がある場合は、参照は○(可能)です。
注2) package宣言がある場合は、参照および設定は×(不可)です。


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