キャッシュ機能説明書 (運用管理Webサーバ編)
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目次
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11.7 URL変換設定
本節では、URL変換設定の設定項目、
URL変換制御設定の設定項目があります。
以下にURL変換設定の設定項目について説明します。
- 変換前URL
- 変換後URL
- 変換前、および変換後のURLを指定します(省略できません)。
- 指定形式を以下に示します。
-
scheme:// [ホスト名[: ポート番号][ディレクトリ、ファイル]]
注:括弧[]で囲まれた部分は省略可能
- 説明
- scheme
- スキームを指定します。"https"は指定できません。
- 例:http,ftp
- スキームとは、URI(Uniform Resource Identifier)中に定義されており、ネットワークの資源を識別するために用いられるものです。
- ホスト名
- 通常は、ホスト名、またはIPアドレスを指定します。
- ‘*’が指定可能。‘*’以降に文字を続けることはできません。
- PROXY サーバは、ポート番号の‘:' の前、ディレクトリ、ファイルの前、または終わりまでをホスト名と判断します。
- ポート番号
- 通常は、ポート番号を指定します。
- ‘*' が指定可能。‘*' 以降に文字を続けることはできません。
- PROXY サーバは、ディレクトリ、ファイルの前、または終わりまでをポート番号と判断します。
- ディレクトリ、ファイル
- 通常は、ディレクトリ、ファイルを指定します。
- 先頭は‘/' で始まる必要があります。
- ‘*' が指定可能。‘*' 以降に文字を続けることはできません。
- [注意]
- 変換前URL、変換後URLは、‘*’以降に文字を続けることはがきません。
- URL変換では英数字と一部特殊文字(特殊文字セット4)で126文字まで指定できます。
- インターネットエクスプローラから、65536以上のポート番号を指定してPROXYサーバにアクセスを行うと、PROXYサーバへポート番号が正しく送信されない場合があります。
- 変換後URLに、“/../”、“/./”、“//”などのディレクトリの相対関係に関する文字列を含む値を指定しないように注意してください。後述のURLパスの短縮設定によりURLパス名を変換した場合でも、URL変換の実施によりアクセス制御やリバース変換などの対象として意図したとおりに認識されなくなるおそれがあります。
- [補足]
- PROXYサーバでは、クライアントからの要求(URL)を内部的に変換したものと、環境設定の“変換前URL”に指定されたURLを比較します。比較の方法は、ホスト名までは、大文字と小文字の区別をせず、内部ですべて小文字に変換した後、“変換前URL”で指定されたところまで(‘*’を除く)を比較します。ホスト名以降は大文字と小文字を区別して比較します。URLの変換方法については、“付録F.1 ホスト名、URLの変換方法”を参照してください。(ホスト名にIPアドレスを指定した場合にも、文字列として扱います。)
- 比較し一致した場合は、‘*' 指定があるかどうかで、変換結果が変わります。
- 例1:変換前URL に‘*' を使用
変換前URL : http://host1/*
変換後URL : http://host2/
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- URL がhttp://host1/dir1/index.htmlの場合、
- http://host2/ へ変換します。
- 例2:‘*' を使用しない
変換前URL : http://host1/
変換後URL : http://host2/
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- URL がhttp://host1/dir1/index.htmlの場合、
- 変換されません。
- URL がhttp://host1/ の場合のみ、http://host2/ に変換します。
- 例3:変換後URL に‘*' を使用
変換前URL : http://host1/
変換後URL : http://host2/*
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- URL がhttp://host1/dir1/index.htmlの場合、
- 変換されません。
- URL がhttp://host1/ の場合のみ、http://host2/ へ変換します。
- 例2の場合と同じになります。
- 例4:変換前と変換後のURL に‘*' を使用
変換前URL : http://host1/*
変換後URL : http://host2/*
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- http://host1/dir1/index.htmlへの要求は、
- http://host2/dir1/index.htmlへの要求に変換されます。
図11.13にURL変換設定の設定例を示します。なお、設定時には、現在設定されている情報が表示されます。
図11.13 URL変換設定の設定例
以下にURL変換制御設定の設定項目の説明を示します。
- URL変換を行う
- URL変換機能を使用する場合に、“URL変換を行う”のチェックボックスをチェックします。
- 初期値はURL変換を行わない設定となっています。
- URLパスの短縮を行う
- URLパスの短縮処理を行う場合に、“URLパスの短縮を行う”のチェックボックスをチェックします。
- 初期値は、“行わない”です。
- URLパスの短縮とは、受信したリクエストに含まれるURLパスの部分を解釈し、ディレクトリの構造を考慮して冗長な記述を削除してURLパス名を必要最低限な長さに短縮する処理です。これにより、アクセス制御やリバース変換処理のURLパスの比較処理で、意図しないURLパスのパターンが条件一致と判断されるのを防ぎます。
- URLパスの短縮処理では、以下のパターンを変換します。
変換前 | 変換後 | 変換例 |
%2E | . | /index%2Ehtml → /index.html |
%2F | / | /dir1%2Findex.html → /dir1/index.html |
// | / | /dir2//index.html → /dir2/index.html |
/./ | / | /dir3/./index.html → /dir3/index.html |
/dir/../※"dir"は任意のディレクトリ名 | / | /dir4/../index.html → /index.html |
- [補足]
- ‘%2E’、‘%2F’をそれぞれ‘.’、‘/'に変換した後で、‘/./'および`‘/../'の変換処理を行います。
- URLパスの末尾が‘/.'または‘/..'であった場合でも、同様に処理を行います。
- ‘/../'の変換処理中に、ルートディレクトリ(‘/’)よりも上位のディレクトリを指した場合は、エラーと判断して以下のメッセージを返します。
- 404 Not Found
- The requested URL was not found on this server
図11.14にURL変換制御設定の設定例を示します。
図11.14 URL変換制御設定の設定例
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