Symfoware(R) Server SQLビギナーズガイド - FUJITSU - |
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以下に示すデータ操作を行うためにFETCH文を使用します。
FETCH文の指定例を以下に示します。
例1
在庫表から、倉庫番号が“2”の製品の製品番号と在庫数量を取り出すカーソルが宣言されているとします。このカーソルを1行分移動し値を取り出します。
注) FETCH文は表から複数の行のデータを取り出すために繰り返し実行します。一般的には、この位置にホスト言語で繰返しを制御するための文を指定します。
例1のFETCH文を実行した結果を“図:FETCH文によるカーソルの位置づけの例”に示します。なお、すでに同じFETCH文が2回実行されており、カーソルは2行目を位置づけている状態とします。
カーソル名で指定するカーソルの宣言は、応用プログラムの記述の順序でこのFETCH文よりも先に記述されていることが必要です。FETCH文で指定するカーソルは、オープンされていることが必要です。オープンされていないカーソルを指定するとエラーになります。また、カーソルが最終行を位置づけている状態でFETCH文を実行すると、結果の状態は“データなし”になります。カーソルが最終行の直後を位置づけている状態で、FETCH文を実行した場合は“カーソル不当状態”になります。
取出し相手リストに、カーソルを位置づけた行の値を格納するホスト変数を指定します。ホスト変数は、カーソル表の列と同じ数だけ指定することが必要です。取り出した列のデータは、左から数えて同じ順番のホスト変数に格納されます。
ナル値のデータを取り出すには、取り出したデータを格納するホスト変数に、標識変数を対にして指定します。指定例を以下に示します。
例2
例1のFETCH文に標識変数を指定した例です。
FETCH 在庫表カーソル INTO :ITMNO INDICATOR :ITMNO_INDICATOR , :STOCKQTY INDICATOR :STOCKQTY_INDICATOR例2では、“ITMNO_INDICATOR”および“STOCKQTY_INDICATOR”が標識変数です。FETCH文で標識変数に格納される値は“表:列の値と標識変数に格納される値”を参照してください。
標識変数を指定しないで、取り出すデータがナル値になると、FETCH文はエラーになります。列の値にナル値が含まれるかどうかが分からない場合には、必ず標識変数を指定してください。
FETCH文の取出し方向の指定により、いろいろな方向にカーソルを移動することができます。取出し方向を指定するときは、カーソル宣言にSCROLLを指定します。取出し方向を省略した場合は、NEXTが指定されたものとみなします。
それぞれの指定例を以下に示します。b.からf.のカーソル宣言は、a.と同様とします。
例
DECLARE CSR1 SCROLL CURSOR FOR SELECT C1, C2 FROM S1.T1 … OPEN CSR1 … FETCH NEXT FROM CSR1 INTO :H1, :H2 (1) |
(1) 取出し方向
例
FETCH PRIOR FROM CSR1 INTO :H1,:H2 |
例
FETCH FIRST FROM CSR1 INTO :H1,:H2 |
例
FETCH LAST FROM CSR1 INTO :H1,:H2 |
例
FETCH ABSOLUTE 2 FROM CSR1 INTO :H1,:H2 |
例
FETCH ABSOLUTE -2 FROM CSR1 INTO :H1,:H2 |
例
FETCH RELATIVE 2 FROM CSR1 INTO :H1,:H2 |
例
FETCH RELATIVE -3 FROM CSR1 INTO :H1,:H2 |
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