SafeCLUSTER/HA for Oracle 導入運用ガイド V1.1L21B

目次

第4章 注意事項

SafeCLUSTER/HA for Oracle の注意事項について説明します。

環境設定

環境設定の注意事項について説明します。

• ORACLE_SID をSafeCLUSTERのリソースキーとして使用するため、以下の制限があります。
  ノード内での重複(同一の ORACLE_SID)した指定はできません。
  ASCII の英大文字、英小文字、数字、ハイフン(-)、アンダーライン(_)、ピリオド(.) 、スラッシュ (/) 、コロン (:) だけからなる文字列で、先頭の文字は ASCII の英大文字、英小文字、または数字のみ指定できます。また、大文字/小文字を区別します。

• Oracle データベースは、共用ディスク上に配置しなければなりません。

• Oracle をインストールする際に使用するユーザ、グループは、各ノードで同一でなければなりません。

• 環境定義ファイル(FJSVclora.ini)を修正した場合は、他ノードへ速やかに配布する必要があります。また、ノードごとに環境定義ファイルの設定が違う場合の動作は保証できません。

• ホスト名と IP アドレス
  Oracle の、ネットワーク定義において、Oracle のホスト名及び IP アドレスの設定に関連する項目は、論理 IP アドレス（あるいは論理 IPアドレスに対応するホスト名）を指定してください。それにより、ノード切替えが発生した場合に同一の設定でOracleに接続することができます。物理IPアドレスを記述した場合には、ノード切替え時に接続できなくなります。

• アーカイブログの出力先について
  Oracle 関連の資産については共用ディスクに配置することが前提となりますが、アーカイブログについては、ファイルサイズを考慮してローカルディスクへの配置を可能とします。
  その場合、クラッシュ等により Oracle のリカバリが発生した場合には、両系のノードにあるアーカイブログを集結してリカバリ作業を開始する必要があります。

• Oracle9i/Oracle 10g を使用する際、本製品の環境定義ファイルにsys ユーザのパスワードを誤りのないよう設定してください。sys ユーザのパスワードに誤りがあると、Oracle の起動/停止が正常に行われない場合があります。

• interMedia Text 用表領域に属するデータファイルは、共用ディスクに作成する必要がありますが、Oracle8.1.5のDatabase Configuration Assistant を使用して作成した場合、このデータファイルの作成位置を指定することができず、必ずローカルディスクに作成されます。
  Oracle interMedia を使用する場合は、以下のいずれかの対処方法を利用して、interMedia Text 用表領域を共用ディスクに作成してください。
  Datafileは%ORACLE_BASE%\oradata\%ORACLE_SID%\dr01.dbf です。

  対処方法1：
  interMedia Text 用表領域に属するデータファイルをローカルディスクに作成後、共有ディスク上に移動します。

  [手順]

  1. Oracle インスタンスを停止します。
  2. データファイルを共有ディスク上に移動します。
  3. Oracle をマウント状態まで起動します。
  4. 以下のSQLを使用して、データファイルの位置を変更します。

     Alter database rename file '<移動元>' to '<移動先>';

  対処方法2：
  Database Configuration Assistantの実行結果をファイルに保存し、該当表領域に属するデータファイルの位置を変更してから実行します。
  表領域の作成は、<SID>drsys.sql内で実行されますので、該当部分のパス指定を変更します。

  対処方法3：
  interMedia Text 用の表領域を作成せずに Database Configuration Assistant を実行した後に、手動で interMedia Text の環境を構築します。
  環境構築方法の詳細については、「Oracle8i Enterprise Edition for Windows NT スタート・ガイド リリース8.1.5」 を参照してください。

運用

運用の注意事項について説明します。

• インスタンスサービスとリスナーサービスのログオンユーザを同一にする必要があります。

• 監視モニタから Oracle インスタンスへの接続は SafeCLUSTER/HA for Oracle 起動時に行います。 監視間隔ごとの切断は行いません。再接続は１日に１回行います。

• 監視モニタが起動された直後、リスナーサービスプロセス、Oracle サービスプロセスを検出できない場合は、各サービスの再起動を行います。異常を検出した場合は、各サービスを停止させた後、監視モニタを終了します。

• Oracle の停止はデフォルトで shutdown abort を使用しています。Oracle 異常によるフェイルオーバ時に自動的に Oracle のリカバリを行うためです。

• 監視モニタは systemユーザのデフォルト表領域を使用して監視を行います。

• 監視モニタがOracleにアクセスし、Oracle から返却されるエラーを解析することによって、Oracle の異常を監視しています。そのため、Oracle から返却されたエラーに誤りがある場合は正しく監視できない場合があります。また、エラーが返却されないような異常については、監視できません。

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