SafeCLUSTER/HA for Oracle 導入運用ガイド V1.1L21B
|
目次

|
3.3.1 メンテナンスモードについて
クラスタシステムにおいては、Oracle の起動/停止と Oracle のデータが格納されている共用ディスク装置の活性/非活性制御が連動して行われます。また、クラスタサービス運用中は、Oracle の監視を行っているため、Oracle を手動で停止すると、Oracle の異常とみなされ再起動やフェイルオーバが発生します。つまり、クラスタサービス運用中は Oracle を手動で停止することができず、クラスタサービス停止中は、共用ディスク装置へのアクセスができない状態になります。
Oracle のメンテナンスやバックアップ等の保守作業を行う場合は、SafeCLUSTER/HA for Oracle の以下のコマンドを使用して、保守モードの設定を行ってください。
%HAORACLE_PATH%\cloramente.bat |
- クラスタサービス運用中の保守モードへの移行
クラスタサービス運用中に保守モードへ移行すると、SafeCLUSTER/HA for Oracle の異常監視モニタが停止します。この状態では、Oracle や リスナーの停止等を行ってもフェイルオーバが発生しません。
しかし、クラスタサービスに含まれる他のリソースに異常が発生した場合は、フェイルオーバが発生します。本コマンドは SafeCLUSTER/HA for Oracle が管理している Oracle インスタンスやリスナーの監視にのみ影響します。
保守モードの状態でクラスタサービスを停止した場合でも、Oracle インスタンスやリスナーの停止処理は実行します。クラスタサービスが停止すると、ディスク装置が非活性化されるため、万一 Oracle インスタンスが起動されていて、ディスク装置へアクセスした状態のまま、ディスク装置の非活性処理が行われるのを防ぐためです。
クラスタサービス運用中に保守モードから通常の運用状態に戻す場合は、Oracle インスタンスやリスナーが正しく起動されている必要があります。運用状態に戻した場合、SafeCLUSTER/HA for Oracle の異常監視モニタが起動され、もしOracle インスタンスが起動されていない場合、異常を検出して、フェイルオーバする場合があります。
- クラスタサービス停止中の保守モードへの移行
クラスタサービス停止中に保守モードへ移行した場合、その状態でクラスタサービスを起動しても、Oracle インスタンスやリスナーは起動されません。またSafeCLUSTER/HA for Oracle の異常監視モニタも起動されません。

保守状態の管理は以下のファイルの有無により行っています。
%HAORACLE_PATH%\mente_%ORACLE_SID%.lck
このファイルが存在している場合、保守モードと判断します。
保守モードは、コマンドを実行したノード上でのみ有効となります。
コマンドの使用方法等については、"付録A コマンドリファレンス” を参照してください。
All Rights Reserved, Copyright(C) 富士通株式会社 2006