IIOPアプリケーションゲートウェイ説明書 (運用管理Webサーバ編)
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目次
索引

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1.1 機能概要
以下にInterstage Proxyの機能について説明します。
Interstage Proxyは、CORBAクライアントとCORBAサーバ間の通信プロトコルであるIIOP(Internet Inter-ORB Protocol)を解釈し、中継する機能をサポートします。これにより、イントラネット内のCORBAクライアントやインターネットに接続されたCORBAクライアントを使用しイントラネット内のCORBAサーバを安全に使用することができます。
- IIOP中継機能
CORBAクライアントから、CORBAサーバに対して、CORBA標準プロトコルであるIIOPによりファイアウォールを越えて接続することを可能とする機能です。
- アクセス制御機能
システム管理者がInterstage Proxyを利用できるCORBAクライアントホスト、アクセス先のCORBAサーバホスト・オブジェクト・オペレーションを制限することで、セキュリティの強化を可能とする機能です。
- DNSキャッシュ機能
一度取得したDNS情報をメモリに保持することでDNS情報の取得回数を軽減すると共に高速な応答を可能とする機能です。
- 別名変換機能
ファイアウォール内部のCORBAサーバとPROXYサーバのホスト情報およびファイアウォール内部のネーミングサービスから取得したCORBAサーバのホスト情報を別のホスト情報に変換することを可能とする機能です。
- ログ採取/統計機能
Interstage Proxyのログを採取し、その統計情報をWWWブラウザから参照することができ、容易にInterstage Proxyの利用状況を把握できる機能です。
- 運用管理機能
Interstage Proxyの環境設定を、WWWブラウザから簡単に設定、参照できる機能です。また、Interstage Proxyの起動・終了の処理もWWWブラウザから行うことができます。
- SSL中継機能
CORBAクライアントとInterstage Proxy間で、SSLにより通信データの暗号化と認証を行うことを可能とする機能です。
[備考]
- IIOP(Internet Inter-ORB Protocol)とは、OMG(Object Management Group)が策定したCORBA(Common Object Request Broker Architecture)のための通信プロトコルです。
- CORBAサーバとはCORBAサービスをもつサーバであり、サーバとはInterstage上で作成されたサーバアプリケーションです。
- CORBAクライアントとはCORBAサービスをもつクライアントであり、クライアントとはInterstage上で作成されたクライアントアプリケーションのことです。
- CORBAサービスとは、CORBAの仕様を採用した通信基盤です。
- 本書でのSSLとは、SSL(Secure Sockets Layer)プロトコルを使用し、認証/暗号化機能を付加したIIOP通信のことです。
- ファイアウォール(Firewall)とは、組織内のネットワークに接続する際、システムの安全性を確保するためのサービスを備えたハードウェア/ソフトウェアの総称です。
- ネーミングサービスとは、サーバアプリケーションの位置を名前とオブジェクトリファレンスで管理するサービスのことです。
- オブジェクトリファレンスとは、ネットワーク上のオブジェクトを一意に識別するための識別子です。
- オブジェクトとは、データとプログラムを一体化させたものです。データとプログラムを一体化して取扱う考え方を、オブジェクト指向(または、オブジェクト指向技術)といいます。
- オペレーションとは、アプリケーション内のオブジェクトを操作するための手続き(メソッド)です。
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