PRIMECLUSTER Global File Services 説明書 4.1 (Linux版)
目次 索引 前ページ

用語集

■[あ行]


 

アップデートロ

高速ファイルシステム回復を行うための、ファイルシステム構造への変更の履歴情報を格納します。

この領域をアップデートログ領域と呼び、循環ログとして使用します。


 

アップデートログバッフ

メモリ上に展開するアップデートログデータ。


 

アップデートログリプレ

アップデートログ領域にあるメタデータの未更新部分をメタデータに更新する処理です。システムダウン等の異常が発生した場合の、ファイルシステムの修復に使用します。


 

アップデートログ領

アップデートログを格納する領域です。


 

アレイディス

複数の物理ディスクをまとめて、仮想的な1つのディスクとして扱えるディスクファイル装置。アクセスを複数の物理ディスクに分散させることによって、性能向上や高信頼化が実現できます。通常、複数のアクセス方式が用意されており、その方式のことをRAID(Redundant Array of Inexpensive Disks)レベルと呼びます。主なRAIDレベルとして、RAID0(ストライピング)、RAID1(ミラーリング)、RAID5(パリティ付きストライピング)、RAID0+1(ストライピングセットのミラーリング)があります。


 

エクステン

1つの単位として扱われる連続ファイルシステムデータブロックのグループ。

エクステントは、開始ブロックと長さで定義されます。


 

エクステントベー

ファイルシステムデータをエクステントで管理する方式。

 

■[か行]


 

管理パーティショ

GFS 共用ファイルシステムを運用する上で必要な情報を管理しています。また、ファイルシステム監視機構が情報の整合性を保つ為にもこれを用いています。管理パーティションには以下の情報が含まれています。

1. GFS 共用ファイルシステムを構成する各ノードの情報

2. 各 GFS 共用ファイルシステムの共用ノードと共用デバイスの対応情報

3. 各 GFS 共用ファイルシステムの MDS 配置情報


 

共用オブジェク

共用タイプのディスククラスに属するオブジェクト群。オブジェクトごとに、共用クラス、共用グループ、共用ディスクといった呼び方をする場合もあります。


 

共用ディス

共用ディスク装置の使用形態の1つ。各ノードのアプリケーションの責任により、同時にアクセス可能な形態(共用ディスク装置と、共用ディスクは意味が異なることに注意。明確に区別するために"共用ディスク”を"同時アクセス用の共用ディスク”と呼ぶこともあります)。


 

共用ディスク装

複数のノードに接続されるディスク装置。PRIMECLUSTER での共用ディスク装置には、FDU/FUとディスクアレイ装置がある。複数のノードから同時にアクセスさせるか/させないかという使用形態によって、共用ディスクと、切り替えディスクの2つに分類できます(共用ディスク装置と、共用ディスクは意味が異なることに注意)。


 

共用ノー

GFS共用ファイルシステムを共用するノード。4ノードまで設定/追加できます。


 

切替えファイルシステ

RMSクラスタ運用により、運用ノードと待機ノード間で排他使用される共用ディスク装置上に作成されたファイルシステム。運用ノードで異常または依頼が発生し、運用ノードが停止した場合に、運用ノード側のファイルシステム運用を待機ノード側へ引き継げます。

 

■[さ行]


 

システムディス

動作中のLinuxオペレーティングシステムがインストールされたディスク。以下のいずれかのファイルシステム領域を含むディスク全体を指します。

  1. /
  2. /usr
  3. /var
  4. スワップ域

 

スコー

共用タイプのディスククラスでオブジェクトを共用できるノード群の範囲を表わします。


 

スーパブロッ

ファイルシステムタイプ、作成、更新の日付、ラベル情報、ファイルシステムのサイズとレイアウト、空き領域情報のサマリを含んでいます。


 

スーパブロックの複

ディスクデバイスのブロック故障が発生し、スーパブロックが破壊された場合に、ファイルシステムの処理が継続できるための複製として存在します。


 

スライス

パーティションの別の呼び方。


 

セカンダリサー

クラスタシステムで、プライマリサーバに異常が発生した場合にMDSの機能を引き継ぐサーバ。ファイルシステム登録時に設定しておくことにより、プライマリサーバに異常が発生するとセカンダサーバがMDSの機能を引き継ます。そして、ファイルシステムの状態を正常に回復して、各ACからの継続的なアクセスを保証します。


 

セカンダリ管理サー

プライマリ管理サーバに異常が発生した場合に、Web-Based Admin Viewの管理サーバデーモンが動作するノード。Web-Based Admin View 動作環境設定でセカンダリ管理サーバを設定します。そうすることにより、プライマリ管理サーバに異常が発生した場合に、Web-Based Admin Viewの管理サーバ機能がセカンダリ管理サーバに引き継がれます。

 

■[た行]


 

待機MDSノー

プライマリMDSノードとセカンダリMDSノード以外のMDSノード。


 

代表パーティショ

ファイルシステムを構成するパーティションです。ファイルシステム作成時に指定します。ファイルシステムに対して操作する場合は、この代表パーティションを指定します。


 

ダイレクトI/O

データのカーネルバッファリングを回避するバッファを使用しない入出力の形式。


 

データ

ファイルデータに同じ。


 

データ領

ファイルデータ領域に同じ。

 

■[な行]


 

ノー

(1つのオペレーティングシステムが動作する)1つの計算機。


 

ノード識別

PRIMECLUSTER システムで、各ノードにとって普遍となるように付ける名前。

通常は、各ノードのノード名と同一で構わない。しかし、ホットスタンバイなどでノード名を待機ノードに引き継いだりすると、物理的な名称とノード名の対応が一時的に変更されてしまう。そのようなときに物理的な名称であるノード識別名で管理することができます。

クラスタ運用管理ビューで、各ノードを指す名前として表示されます。


 

ノード

uname -n で表示される、通信ネットワークに認識されている名前。

詳細はオンラインマニュアルの uname(1) を参照してください。

 

■[は行]


 

パーティショ

物理的、または、論理的なディスクのスライスのことを指します。


 

パーティション構成情

GFS ファイルシステムを構成するパーティションのパーティション情報を持ちます。構成パーティションの、メタデータ領域、アップデートログ領域、ファイルデータ領域(データ領域)のサイズ、配置の情報を保持します。


 

パーティション構成情報の複

ディスクデバイスのブロック故障が発生し、パーティション構成情報が破壊された場合に、ファイルシステムの処理が継続できるための複製として存在します。


 

ファイルデー

ファイルのデータ部分です。


 

ファイルデータ領

ファイルのデータを格納する領域です。データ領域と呼ぶ場合があります。


 

ファイバーチャネ

伝送媒体として光ファイバーケーブルを使用するインタフェースの1つ。クラスタシステムでは

RAIDの接続に使用されます。


 

ファイルロッ

同一のファイルのデータに同時にアクセスする協調プロセス間で同期をとるための手段。

強制(mandatory)ロックと推奨(advisory)ロックがあります。

 

■[ま行]


 

プライマリサー

クラスタシステムで、通常運用時にMDSが動作するノード。ファイルシステム登録時に設定する必要があります。


 

プライマリ管理サー

通常運用時に、Web-Based Admin Viewの管理サーバデーモンが動作するノード。クライアントからGFS運用管理ビューのメニューを使用して、操作要求や表示要求を受け付けると同時に、監視対象ノードに対してその要求を伝えます。


 

メタデー

ファイルシステムの管理データをまとめていいます。このなかには空き領域情報、iノード、間接エクステントブロック、ディレクトリ情報、シンボリックリンク情報が含まれます。


 

メタデータ領

メタデータを格納する領域です。


 

メタ領域

メタデータ領域に同じ。

 

■[ら行]


 

領域管理情

iノード、Vデータ、ファイルデータの割付情報を格納します。メタデータ領域内に存在します。

 

■[英数字]


 

64bitファイルシステムインターフェー

2ギガバイトよりも大きなファイルを扱えるインタフェース。


 

AC

アクセス・クライアント。GFS共用ファイルシステムを共用するノードごとにカーネル層(ファイルシステム層)で動作するモジュール。それぞれのノード上で動作するユーザーアプリケーションからシステムコールを通じてアクセス要求があると、各ACはMDSと通信を行う。MDSから渡されるメタデータと、直接アクセスする実データを用いてファイル操作を行います。


 

ACCL

ACに同じ。


 

GDS

GDS (Global Disk Services) は、SAN環境におけるディスクストレージデバイスを統一的に管理し、データを確実に守るボリューム管理ソフトウェアです。詳細については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”を参照してください。


 

GFS運用管理ビュ

GFS (Global File Services) の構成設定から運用管理までの操作を Web 画面を利用して行うソフトウェア。


 

GLS

GLS (Global Link Services) は、複数のNIC (Network Interface Card) により、自システムが接続されるネットワークの伝送路を冗長化して、通信全体の高信頼化を実現するソフトウェアです。詳細については、“PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書”を参照してください。


 

iノー

ディスク上のファイルの場所、ファイルサイズ、最後に使用された時間、他の識別情報を保持します。


 

iノード領

iノードを格納します。メタデータ領域内に存在します。


 

MDS

メタ・データ・サーバ。ファイルシステムの制御情報(メタデータ)を一元管理するプログラム。プライマリサーバおよびセカンダリサーバで動作します。各ACはMDSと通信を行い、MDSによって渡されるメタデータをもとにファイル操作を行います。


 

MDSノー

MDSが動作する可能性のあるノード。ファイルシステムを構成するノードの中から、あらかじめ2つ以上のノードがMDSノードとして定義されている場合は、MDSはこのいずれかのノード上で動作します。特に設定していない場合は、プライマリMDSノードとセカンダリMDSノードの2つのみです。


 

MDS配置ノー

MDSノードに同じ。


 

sfcfrmd

コマンド - sfcfsd からの要求を受け付け、コマンド - sfcfsd, コマンド - sfcprmd, ノード間通信を実現するための通信路を提供します。構成データベースの管理、管理パーティション I/O 機能を提供します。


 

sfcfsd

GFS 共用ファイルシステムの運用開始/運用停止、MDS の引継運用(フェールオーバー)、等、MDS/AC を制御する機能を提供します。


 

sfcprmd

GFS 共用ファイルシステムを構成するプロセスの起動/停止/ダウン監視を行います。構成プロセスが他のデーモンやコマンドを起動/実行する場合、sfcprmd に要求を送信し、sfcprmd は要求に応じデーモンやコマンドを実行します。

要求を送信するプロセスをクライアントプロセスと呼び、要求に応じて sfcprmd から起動されるプロセスをターゲットプロセスと呼びます。

ターゲットプロセスは sfcprmd によって監視され、プロセスが正常終了/異常終了した場合、その状況をクライアントプロセスに通知します。


 

Vデー

ディレクトリブロック、シンボリックリンクのパス名、間接ブロックの領域をまとめてVデータ領域といいます。メタデータ領域内に存在します。


 

Vデータ領

Vデータを格納します。メタデータ領域内に存在します。


 

Web-Based Admin View

Web 画面でシステムの運用管理を行うソフトウェア。


目次 索引 前ページ

All Rights Reserved, Copyright(C) 富士通株式会社 2004