PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書 4.1 (Linux版)
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付録H 共用ディスク装置の登録について

H.3 共用ディスク装置の登録手順

ここでは、共用ディスク装置のリソースデータベースへの登録手順について説明します。

[図:共用ディスク装置の登録の流れ]

  1. リソースデータベースのリセット

    clinitreset(8)コマンドで、リソースデータベースのリセットを行います。


    clinitreset(8)コマンドの詳細は、clinitreset(8)コマンドのマニュアルページを参照してください。

  2. ノードの再起動

    ノードを再起動します。


    詳細は、「PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書」を参照してください。


  1. CF, CIP, リソースデータベースの設定が全ノードで完了していること


    詳細は、「PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書」を参照してください。
  2. 全ノードと共用ディスク装置が接続された状態であること
  3. 全ノードがマルチユーザモードで起動されていること
  4. マルチパスの共用ディスク装置を使用する場合は、マルチパスの設定が完了していること


■共用ディスク装置の登録

クラスタシステムを構成する任意の1ノードで、以下の手順を行います。

1. システム管理者権限でログイン

クラスタシステムのいずれかのノードにシステム管理者権限でログインします。

2. 共用ディスク定義ファイルの作成

共用ディスク定義ファイルとは、クラスタシステムを構成するすべてのノードに接続されている共用ディスク装置の情報を定義したファイルです。

共用ディスク定義ファイルは、以下の形式で作成します。

リソースキー名 デバイス名 ノード識別名
リソースキー名 デバイス名 ノード識別名
                    :

各情報には、以下を設定します。

リソースキー名
リソースキー名には、共用ディスク装置のデバイスごとの共用関係を示すリソースの名前を指定します。リソースキー名は、ノード間で共用しているデバイスごとに同じ名前を指定してください。リソースキー名は、“shd番号”の形式で指定します。“shd"は固定文字列です。“番号”は4桁の任意の数字を指定します。複数のデバイスをノード間で共用している場合は、“番号”に異なる数字を指定してください。
[例] /dev/sdb と /dev/sdc をノード間で共用している場合
    /dev/sdb のリソースキー名: shd0001
    /dev/sdc のリソースキー名: shd0002
デバイス名
デバイス名には、共用ディスク装置のデバイスの名前を指定します。デバイス名は、“/dev/デバイス"の形式で指定します。
[例] /dev/sdb の場合
/dev/sdb
ノード識別名
共用ディスク装置のデバイスが存在するノード識別名を指定します。ノード識別名は、clgettree(1)コマンドで確認してください。


clgettree(1)コマンドの詳細は、clgettree(1)コマンドのマニュアルページを参照してください。

[例] 以下の場合、node1 と node2 がノード識別名です。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clgettree
Cluster 1 cluster
    Domain 2 PRIME
            Shared 7 SHD_PRIME
            Node 3 node1 ON
            Node 5 node2 ON

以下に、node1 と node2 で、共用ディスク装置のデバイス /dev/sdb と /dev/sdc を共用している場合の共用ディスク定義ファイルの例を示します。

shd0001 /dev/sdb node1
shd0001 /dev/sdb node2
shd0002 /dev/sdc node1
shd0002 /dev/sdc node2

3. clautoconfig(8)コマンドの実行

clautoconfig(8)コマンドを実行し、“(2)”で作成した共用ディスク定義ファイルの共用ディスク装置の情報をリソースデータベースに登録します。

clautoconfig(8)コマンドは、以下の形式で指定します。

[形式]
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clautoconfig -f 共用ディスク定義ファイルのフルパス
[例]
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clautoconfig -f /var/tmp/diskfile

  1. リソースデータベースのリセット

    clinitreset(8)コマンドで、リソースデータベースのリセットを行います。clinitreset(8)コマンドの詳細は、clinitreset(8)コマンドのマニュアルページを参照してください。

  2. ノードの再起動

    ノードを再起動します。

4. 登録情報の確認

リソースデータベースに登録した共用ディスク装置の情報を確認してください。登録された情報を確認するには、clgettree(1)コマンドを使用します。

[例] 以下はnode1 と node2 で、共用ディスク装置のデバイス /dev/sdb と /dev/sdc を共用している場合の例です。

"DISK"クラスのリソースが共用ディスク装置のデバイスのリソースです。"SHD_DISK"クラスのリソースが共用ディスク装置のデバイスの共用関係を示すリソースです。

# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clgettree
    Cluster 1 cluster
      Domain 2 PRIME
         Shared 7 SHD_PRIME
                SHD_DISK 14 SHD_Disk14 UNKNOWN
                        DISK 15 sdb UNKNOWN node1
                        DISK 16 sdb UNKNOWN node2
                SHD_DISK 17 SHD_Disk17 UNKNOWN
                        DISK 18 sdc UNKNOWN node1
                        DISK 19 sdc UNKNOWN node2
        Node 3 node1 ON
                DISK 15 sdb UNKNOWN
                DISK 18 sdc UNKNOWN
        Node 5 node2 ON
                DISK 16 sdb UNKNOWN
                DISK 19 sdc UNKNOWN

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