PRIMECLUSTER Global File Services 説明書 4.1 (Solaris(TM) オペレーティング環境版)
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第2部 Global File Services ローカルファイルシステム> 第7章 GFSローカルファイルシステムの使用制限管理> 7.4 quota機能の設定

7.4.1 quota機能の設定手順

1. quotas ファイの作成

 スーパユーザ権限でquota 機能を使用する GFS ローカルファイルシステムのルートディレクトリにtouch(1) コマンドで「quotas」ファイルを作成します。また、chmod(1) コマンドで quotas ファイルのアクセス権を「rw-------」に設定します。以下は、マウントポイント /sfxfs ディレクトリに quotas ファイルを作成する例です。

 なお、対象のファイルシステムはあらかじめマウントしてください。


# cd /sfxfs

# touch quotas

# chmod 0600 quotas


2. ユーザの制限値の設定

 スーパユーザ権限で sfxedquota(1M) を使用してユーザの制限値を設定します。以下は、user1 に制限値を設定する例です。


# sfxedquota user1


 上記を実行するとエディタが以下の内容を表示します。それぞれの制限値を設定します。


fs /sfxfs  blocks (soft = 0, hard = 0) inodes (soft = 0, hard = 0)


 以下は、使用可能なブロック数を 5 メガバイト未満(3メガバイトで警告)、作成可能なファイル数を 99個 (80 個で警告)に制限する場合の設定例です。


fs /sfxfs  blocks (soft = 3072, hard = 5120) inodes (soft = 80, hard = 100)


3. ユーザの制限値の複写

 user1 に設定した制限値を他のユーザに複写したい場合には、sfxedquota(1M) の -p オプションを使用します。以下は、user1 に設定した制限値を user2、user3 に設定する例です。


# sfxedquota -p user1 user2 user3

                       ----- -----------

                         ↑       ↑

                         |       +−コピー先のユーザ名

                         |

                         +−コピー元のユーザ名


4. ソフトリミット値以上になった場合の制限時間の設定

 制限時間を設定するには、sfxedquota(1M) の -t オプションを使用します。この設定はスーパユーザを除く全ユーザが対象になります。以下は、制限時間を設定する例です。


# sfxedquota -t


 上記を実行するとエディタが以下の内容を表示します。それぞれの制限時間を設定します。


fs /sfxfs  blocks time limit = 0 (default),files time limit = 0 (default)


 デフォルト「0」は 1 週間を表します。数字の後に単位を指定してください。使用可能な単位は、month、week、day、hour、min、sec です。

 以下は、ブロック数の制限時間を 2 週間、ファイル数の制限時間を 16 日に設定する例です。


fs /sfxfs  blocks time limit = 2 week, files time limit = 16 day


5. quota 機能の有効化

 quota 機能を有効化するには、スーパユーザ権限でsfxquotaon(1M)を使用します。以下は、/sfxfs を有効化する例です。


# sfxquotaon /sfxfs


6. quota 情報の使用状況の確認


# sfxquota -v user1

Disk quotas for user1 (uid 1000):

Filesystem     usage  quota  limit    timeleft  files  quota  limit    timeleft

/sfxfs          2258   3072   5120                 71     80    100



# sfxrepquota -v /sfxfs

/dev/sfdsk/gfs/dsk/vol1400 (/sfxfs):

                      Block limits                      File limits

User           used   soft   hard    timeleft    used   soft   hard    timeleft

user1     --   2258   3072   5120                  71     80    100

user2     --   1345   3072   5120                  38     80    100

user3     ++   3424   3072   5120    7.0 days      81     80    100    7.0 days

   :


7. /etc/vfstab の編集

 /etc/vfstab に対象のファイルシステムに関するエントリを追加します。詳細については、“7.5.1 システムのブート時に有効化する場合”を参照してください。

 なお、編集作業は、“quotas ファイルの作成”より前に行ってもかまいません。複数の GFS ローカルファイルシステムに quota 機能を設定する場合は、効率的に設定することができます。


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