Interstage Application Server 高信頼性システム運用ガイド
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3.5 ワークユニット停止時の縮退運用
■ワークユニット停止時の縮退運用
Traffic Directorと連携したワークユニットに対する負荷分散システムでは、特定の監視対象ワークユニットが停止した場合に、そのサーバを負荷分散対象サーバから切り離した縮退運用が行えます。
特定オブジェクトでクライアントアプリケーションからの要求を受け付け、その要求を他のオブジェクトへ分配するような形態で業務を運用する場合には、クライアントアプリケーションからの要求を受け付けるオブジェクトのワークユニットを監視対象とします。また、その他に、業務上の重要なワークユニットを監視対象とする方法もあります。
監視対象として指定できるワークユニットは、CORBAワークユニットとトランザクションアプリケーションのワークユニット、EJBワークユニット、ユーティリティワークユニットです。Interstage Application Server V6.0のIJServerは、監視対象として指定できません。
以下の図では、ワークユニット異常終了時の縮退運用について説明します。

■監視対象ワークユニットの設定方法
監視対象ワークユニットの設定方法には、以下の2つの方法があります。
- ワークユニット定義を使用した設定方法
ワークユニット定義に対して、当該ワークユニットに対する監視の実施有無を指定します。
本設定方法では、複数のワークユニットを監視対象として指定できます。
本設定方法で運用を行う場合、Interstage JMXサービスをインストールしておく必要があります。
- Traffic Director負荷計測エージェントの機能を使用した設定方法
Traffic Director負荷計測エージェントの機能を用いて、監視対象とするワークユニットを指定します。
本設定方法で指定できる監視対象ワークユニットは1つです。
詳細は、“Interstage Traffic Directorのマニュアル”を参照してください。
上記の2つの設定方法を併用した場合、「Traffic Director負荷計測エージェントの機能を使用した設定方法」で設定した内容が有効となります。
以下に、ワークユニット定義を使用した設定方法について説明します。
- ワークユニットをTraffic Directorの監視対象とする場合
ワークユニット定義の[Control Option]セクションの“Traffic Director Monitor Mode”に、“YES"を設定し、isaddwudefコマンドでワークユニット定義を登録してください。
- ワークユニットをTraffic Directorの監視対象としない場合(デフォルト)
ワークユニット定義の[Control Option]セクションの“Traffic Director Monitor Mode”に、“NO"を設定するか、または、本定義項目を指定せずにisaddwudefコマンドでワークユニット定義を登録してください。

- ワークユニットの活性変更処理中や起動処理中、停止処理中にも縮退運用が行われます。
- マルチシステム機能を使用する場合、拡張システムには、ワークユニット定義を使用した設定を行えません。拡張システムに対しては、「Traffic Director負荷計測エージェントの機能を使用した設定方法」で設定を行ってください。
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