Systemwalker Operation Manager 導入手引書 - UNIX共通 - - Microsoft(R) Windows NT(R)/Windows(R) 2000/Windows Server(TM) 2003 -
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第2章 Systemwalker Operation Managerの動作環境を定義する> 2.2 システムの定義

2.2.3 システムパラメタのチューニング【UNIX】

Systemwalker Operation Managerを安定した状態で動作させるため、UNIX版の場合は、システムパラメタのチューニンを行う必要があります。

システムパラメタの設定方法の詳細は、OSのマニュアルを参照してください。

■Solaris 10の場合のシステムパラメタのチューニング

ここでは、Solaris 10の場合のシステムパラメタのチューニングについて説明します。Solaris 7/8/9、HP-UX、Linux/Linux for Itaniumの場合のシステムパラメタのチューニングについては、“メッセージキューの拡張”、“共有メモリのチューニング”、“セマフォのチューニング”を参照してください。

Solaris 10には、プロジェクトという概念があります。Systemwalker Operation Managerは、以下のプロジェクトで動作します。

◆チューニングが必要なシステムパラメタ

Solaris 10では以下のシステムパラメタをチューニングします。

システムパラメタをチューニングする場合は、表の加算/最大値に応じて、システムパラメタの値を変更してください。

加算の場合:
すでに設定されている以下の値に、表の値を加算してください。
最大値の場合:
Systemwalker Operation Managerのみで運用する場合は、システムのデフォルト値のままで問題ありません。

他製品とともに運用する場合は、他製品の最大値とあわせてシステムパラメタをチューニングしてください。

メッセージキューの拡張

/etc/projectファイルの設定値を、以下の値にしてください。

process.max-msg-qbytes=(privileged,同時起動ジョブネット数(注1)×200(注2),deny)
project.max-msg-ids=(privileged,4×利用サブシステム数(注3),deny)

注1)ジョブ実行制御属性のジョブを利用する場合は、同時起動ジョブ数も足して計算してください。
注2)“200”は標準的な値であり、ホスト名や出力ファイルへのパスの長さに依存して変化します。
十分に検証を行って、適切な値を設定してください。
注3)EE版の場合です。SE版の場合は、利用サブシステム数を1としてください。
備考.max-msg-qbytesとmax-msg-idsのOSのデフォルト値は、以下のとおりです。
max-msg-qbytes:64KB
max-msg-ids:128

共有メモリのチューニング

ジョブスケジューラは共有メモリを利用しています。/etc/projectファイルのsystemおよびuser.rootエントリのproject.max-shm-memoryは、以下の値で設定してください。正しく設定されていない場合、ジョブスケジューラデーモンは起動できません。

project.max-shm-memory = OS物理メモリサイズ(バイト)/4+50000 以上の値

セマフォのチューニング

プロジェクト設定値

加算/最大値

OS初期値

project.max-sem-ids

2

加算

128

process.max-sem-ops

2

最大値

512

process.max-sem-nsems

1

最大値

512

スタックサイズのチューニング

/etc/projectファイルのsystemとuser.rootエントリに以下を追加してください。

プロジェクト設定値

加算/最大値

OS初期値

process.max-stack-size

2000000

最大値

8

◆設定例

以下は、同時起動ジョブネット数800、利用サブシステム数5の場合の設定例です。物理メモリは、1Gを搭載しています。

system:0:System account:::project.max-msg-ids=(privileged,148,deny);process.max-msg-qbytes=(privileged,225536,deny);project.max-sem-ids=(privileged,130,deny);process.max-sem-ops=(privileged,512,deny);process.max-sem-nsems=(privileged,512,deny);project.max-shm-memory=(privileged,268485456,deny);process.max-stack-size=(basic,8388608,deny);;
user.root:1:root user:root:root:project.max-msg-ids=(privileged,148,deny);process.max-msg-qbytes=(privileged,225536,deny);project.max-sem-ids=(privileged,130,deny);process.max-sem-ops=(privileged,512,deny);process.max-sem-nsems=(privileged,512,deny);project.max-shm-memory=(privileged,268485456,deny);process.max-stack-size=(basic,8388608,deny);;
noproject:2::::
default:3:Default project setting:::

project.max-msg-ids =OSのデフォルト値+4×5 = 128+20 = 148
process.max-msg-qbytes=OSのデフォルト値+800×200 = 64KB + 160000 = 225536
project.max-sem-ids =OSのデフォルト値+2 = 128+2 = 130
process.max-sem-ops =(OSのデフォルト値,2) = max(512,2) = 512
process.max-sem-nsems=max(OSのデフォルト値,1) = max(512,1) = 512
project.max-shm-memory=OS物理メモリ/4+50000 = 1GB/4+50000 = 268485456
process.max-stack-size=max(OSのデフォルト値,2000000) = max(8MB,2000000) = 8388608


下へ2.2.3.1 メッセージキューの拡張
下へ2.2.3.2 共有メモリのチューニング
下へ2.2.3.3 セマフォのチューニング

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