SafeCLUSTER/HA for Oracle 導入運用手引書 V2.1
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目次
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第5章 留意事項
SafeCLUSTER/HA for Oracleの留意事項について説明します。
■留意事項
- ORACLE_SIDおよびリスナー名をリソースキーとして使用するため、以下の制限があります。
クラスタシステム内での重複(同一のORACLE_SIDやリスナー名)した指定はできません。
ASCIIの英大文字、英小文字、数字、"-"(ハイフン)、"_"(アンダーライン)、"." (ピリオド)、"/"(スラッシュ)、":"(コロン)だけからなる文字列で、先頭の文字はASCIIの英大文字、英小文字、または数字のみ指定できます。
- Oracleのデータベースは、共用ディスク上に配置する必要があります。
サポート対象のOracleは、V8系以降のOracleとします。それ以外のバージョン・レベルのOracleや異なったバージョン・レベルのOracle製品の混在は、対象外です。サポート対象の製品名称等の詳細については、"インストールガイド"を参照してください。
- Oracleをインストールする際に使用するユーザ名、ユーザID、グループ名、グループIDは、運用待機ノードで同一にする必要があります。
- 環境設定ファイル(FJSVclora.conf)を手動で修正した場合は、他ノードへ速やかに配布する必要があります。また、ノードごとに環境設定ファイルの設定が違う場合の動作は保証できません。
- ホスト名とIPアドレスの制限事項
Oracleは、ネットワークの設定を以下のファイルで行いますが、SafeCLUSTER/HA for Oracle環境で使用する場合には、Oracleのホスト名およびIPアドレスの設定に関連する項目は、全て引き継ぎ対象となる論理IPアドレス(例:11.222.33.44)あるいは/etc/hosts等で定義した論理IPアドレスに対応するホスト名を指定する必要があります。
サーバ環境
$ORACLE_HOME/network/admin/環境下の*.oraファイル
cman.ora, snmp_ro.ora, sqlnet.ora
listener.ora, snmp_rw.ora, tnsnames.ora
クライアント環境
tnsnames.ora
物理IPアドレスまたは、物理IPアドレスに対応するホスト名を記述した場合には、ノード切替え時にクライアントからの接続がエラーとなる場合があります
■注意事項
- SafeCLUSTER/HA for Oracleでは、Oracleインスタンスの異常監視のため、systemユーザでデータベースに接続します。また、systemユーザのデフォルトテーブル領域を使用してOracleの動作確認を行います。
- SafeCLUSTER/HA for Oracleでは、Oracleインスタンスを(デフォルトでは)shutdown abortで停止します。shutdown abortでの停止により、次回起動時にOracleが自動でリカバリを行うことができます。shutdown immediateの場合、Oracleの状態によっては停止できない場合がありますので注意してください。
- Oracle起動停止時のスクリプトを設定する場合は、タイムアウトが発生しないよう十分気をつけてください。また、スクリプトの設定については、ユーザの責任で行ってください。
- Oracleのアーカイブログファイルの出力先について
Oracle関連の資産については、共用ディスクに配置することが前提となりますが、Oracleのクラッシュ等によりリカバリ(REDOログファイルの適用)が必要な場合に使用するアーカイブログについては、ファイルサイズを考慮してローカルディスクへの配置を可能とします。
その場合、クラッシュ等によりOracleのリカバリが発生した場合には、両系のノードにあるOracleアーカイブファイルを集結してリカバリ作業を開始することが前提となります。
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