SafeCLUSTER/HA for Oracle 導入運用ガイド V1.1L20
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目次

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第4章 注意事項
HAOracleの注意事項について説明します。
- ORACLE_SIDをリソースキーとして使用するため、以下の制限があります。
ノード内での重複(同一のORACLE_SID)した指定はできません。
ASCIIの英大文字、英小文字、数字、ハイフン(-)、アンダーライン(_)、ピリオド(.) 、スラッシュ (/) 、コロン (:)だけからなる文字列で、先頭の文字はASCIIの英大文字、英小文字、または数字のみ指定できます。また、大文字/小文字を区別します。
- Oracleのデータベースは、共用ディスク上に配置しなければなりません。
- サポート対象のOracleは、Oracle 8.0.5以降、Oracle8.1.5以降、Oracle9.0.1です。それ以外のバージョン・レベルのOracleや異なったバージョン・レベルの混在は、対象外です。
- Oracleをインストールする際に使用するユーザ、グループは、各ノードで同一でなければなりません。
- 環境定義ファイル(FJSVclora.ini)を修正した場合は、他ノードへ速やかに配布する必要があります。また、ノードごとに環境定義ファイルの設定が違う場合の動作は保証できません。
- ホスト名とIPアドレスの制限事項
Oracleは、Network環境定義の設定を以下のファイルで行いますが、HAOracle環境で使用する場合には、Oracleのホスト名及びIPアドレスの設定に関連する項目は、すべて引き継ぎ対象となる論理IPアドレスあるいは、%SystemRoot%\system32\drivers\etc\hosts等で定義した論理IPアドレスに対応するホスト名を指定しなければなりません。
サーバ環境
Oracle8の場合は、%ORACLE_HOME%\net80\admin\環境下の拡張子が“.ora”であるファイル
Oracle8i/Oracle9iの場合は、%ORACLE_HOME%\network\admin\環境下の拡張子が“.ora”であるファイル
クライアント環境
tnsnames.ora
物理IPまたは、物理IPに対応するホスト名を記述した場合には、ノード切替え時に接続エラーとなります。
- 異常監視モニタでエラー検出するSQL実行対象領域は、データベース上のSYSTEMユーザのデフォルトテーブル領域を使用します。
- ORACLEのアーカイブログファイルの出力先について
Oracle関連の資産については、共用ディスクに配置することが前提となりますが、Oracleのクラッシュ等によりリカバリ(REDOログファイルの適用)が必要な場合に使用するアーカイブログについては、ファイルサイズを考慮してローカルディスクへの配置を可能とします。
その場合、クラッシュ等によりOracleのリカバリが発生した場合には、両系のノードにあるOracleアーカイブファイルを集結してリカバリ作業を開始することが前提となります。
- HAOracleでは異常監視モニタがOracleにアクセスし、Oracleから返却されるエラーを解析することによって、Oracleの異常を監視しています。
Oracleの異常監視機能は、Oracleから返却されるエラーに依存しているため、Oracleから返却されたエラーに誤りがある場合は正しく監視できない場合があります。また、エラーが返却されないような異常については、監視できません。
- InterMedia Text用表領域は、共用ディスクに作成する必要がありますが、Oracle8.1.5のDatabase Configuration Assistantを使用して作成した場合、InterMedia Text用表領域の作成位置を指定することができず、必ずローカルディスクに作成されます。
InterMedia機能を使用する場合は、以下のいずれかの対処方法を利用して、InterMedia Text用表領域を共用ディスクに作成してください。
Datafileは%ORACLE_BASE%\oradata\%ORACLE_SID%\dr01.dbfです。
対処方法1:
InterMedia Text用表領域をLocalに作成後、共有DISK上に移動します。
[手順]
1) DatabaseをShutdownします。
2) Datafileを共有DISK上に移動します。
3) Startup Mountします。
4) 以下のSQLを使用して、Datafileの位置を変更します。
Alter database rename file '<移動元>' to '<移動先>';
対処方法2:
Database Configuration Assistantの実行結果をファイルに保存し、該当表領域の位置を変更してから実行します。
表領域の作成は、<SID>drsys.sql内で実行されますので、該当部分のパス指定を変更します。
対処方法3:
InterMedia Text用の表領域を作成せずにDatabase Configuration Assistantを実行した後に、手動でInterMedia Textの環境を構築します。
環境構築方法の詳細は、「Oracle8i Enterprise Edition リリース 8.1.5 for Windows NT スタートガイド」を参照してください。
- HAOracleの運用中に、Oracleのインストールやアップデートは行わないでください。
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