Interstage Application Server チューニングガイド
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付録D イベントサービスの動作環境ファイル

D.1 traceconfig

概要

 traceconfigファイルは、イベントサービスのトレース動作環境に関する定義が格納されたファイルです。

ファイル名

(インストールパスはデフォルト)

 /etc/opt/FJSVes/traceconfig

ファイル内情報

形式:

 traceconfigは、以下の形式で値を設定します。

 パラメタ名 = 設定値

パラメタ:

 以下の動作環境について、パラメタ設定値を変更することができます。

パラメタ名

初期値

意味

指定範囲

trace_size

1024

トレース情報の採取に使用するバッファのサイズをキロバイト単位で指定します。(注1)

512〜102400

trace_file_number

50

採取するトレース情報ファイルの最大数を指定します。トレース情報ファイルの数が指定値を超えた場合は、古いトレース情報ファイルに上書きされます。

50〜1000

trace_auto

yes

トレース情報の自動採取を有効にするかを指定します。
 “yes”:トレース情報の自動採取を有効とする。
 “no”:トレース情報の自動採取を無効とする。

yes, no

(注1)
 トレース情報の出力サイズは、チャネル数、コンシューマ数、サプライヤ数、および通信頻度によって異なります。
 各処理で使用するトレース情報のバッファサイズを以下に記載します。

 トレース情報バッファサイズをdefault設定で運用した場合の計算例を以下に示します。


【1チャネルで、Consumer数/Supplier数が1:1の場合】

 1回の通信(push/pull)で2.0KB(0.8KB+1.2KB)のバッファサイズが必要となります。

 トレース情報バッファは、バッファを半分ずつサイクリックに使用するため、トレース情報バッファ(サイズ:1024KB)に格納できる通信のトレース情報数は256回となります。
  (トレース情報バッファサイズ / 2) / 1回の通信に必要なバッファサイズ = (1024KB / 2) / 2.0KB = 256回

 40秒に1回の通信を行うと仮定した場合、約2.8時間の通信をロギングできることになります。
  256 × 40秒 = 10240秒 = 約2.8時間
 上記の例では、トレース情報を自動採取する事象が発生するまでの約2.8時間分のトレース情報を採取することができます。

 トレース情報バッファサイズは、少なくとも5分以上のトレース情報が採取可能なサイズを指定してください。
 トレース情報バッファサイズを初期値から変更した場合、その増分だけ共用メモリ使用量が増加します(キロバイト単位)。


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