PRIMECLUSTER Wizard for NAS 導入運用手引書 4.1 - Solaris(TM) Operating Environment -
目次 前ページ次ページ

第1章 機能概要

1.1 機能概要

本製品は、PRIMECLUSTER上で NAS装置のクラスタ運用を行うためのソフトウェア製品です。PRIMECLUSTER 上で NetApp Filer(ETERNUS NR1000F series)を用いたスタンバイ運用(コールドスタンバイ)や、Oracle9i Real Application Clusters等を用いたスケーラブル運用(以後、スケーラブル運用と記載します)を行うことができます。

以後、NetApp Filer(ETERNUS NR1000F series)をNAS装置と記載します。

■モジュール構成

PRIMECLUSTER 上で NAS装置の運用を行うための 以下のモジュールで構成されています。

環境設定 Wizard

PRIMECLUSTER 上で NAS装置 の運用を行うための環境設定ツール

Detector

スケーラブル動作時に NAS装置 のファイルロックを解除する
NASクラスタ自動takeover監視を行う(オプション)

Scripts

NAS装置 のexport制御、ファイルロックの解除をする

■環境設定

PRIMECLUSTER RMS の環境設定において、userApplication を作成する "Netapp" Wizardおよび"NETAPP" turnkey wizardを提供します。

■スケーラブル動作時のファイルロック解除

NAS 装置に接続された各クラスタノードの状態を監視し、あるノードで異常が発生した場合には、そのノードが保持していたファイルロックを他の正常動作しているノードから解除します。

■起動・停止制御

NAS装置のボリュームを userApplication の状態遷移に従って、自動的にexport/unexport制御します。また、スタンバイ運用時には、起動時に旧運用ノードが保持していたファイルロックを解除します。

■NASクラスタをPRIMECLUSTERから制御する機能(NASクラスタの自動takeover機能)

2台のNAS装置によるコントローラの2重化を行うNASクラスタ構成において、クラスタノード- NAS装置間の通信経路異常などによりデータアクセスができない場合でも、NASクラスタのフェイルオーバを行い業務を継続することができます。
(NASクラスタはNAS装置内のコントローラ故障時にはフェイルオーバしますが、NAS装置への通信経路の異常ではフェイルオーバしません。)

以後、“NASクラスタをPRIMECLUSTERから制御する機能“を“NASクラスタの自動takeover機能”と記載いたします。

NASクラスタの自動takeover機能によるtakeover発生後の復旧手順は、"3.4 自動takeover発生後の復旧手順"を参照してください。


目次 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright (C) FUJITSU LIMITED 2003-2004