Interstage Application Server リファレンスマニュアル(API編)
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第7章 Interstage運用API> 7.1 環境操作関数

7.1.1 ISOPenv()

機能説明

 本関数は、以下の機能を提供します。

Interstage運用API環境初期化

 Interstage運用API環境を初期化します。運用APIの初期化は、アプリケーションで1度だけ発行してください。

Interstage運用API環境回収

 Interstage運用API環境を回収します。運用API環境の回収は、アプリケーションで1度だけ発行してください。

サーブレットAPI環境初期化

 サーブレットAPI環境を初期化します。
 本機能は、以下の方法でInterstageを初期化した場合のみ有効となります。

 本APIは、管理者権限を持つユーザが起動したプロセスから発行してください。

サーブレットAPI環境回収

 サーブレットAPI環境を回収します。

形式

 #include  "ISOP.h"
 void  ISOPenv(char *reqparm)

 引数reqparmは、パラメタ構造体を指すポインタです。パラメタ構造体は使用する機能ごとに、指定された形式の構造体を獲得し、設定してください。
 パラメタ構造体へのポインタをchar*型にキャストして、引数としてください。
 獲得した領域は、あらかじめゼロクリアしてください。

1)Interstage運用API環境初期化

パラメタ構造体

 下記のISOP_CTRL構造体を獲得し、パラメタを設定してください。

typedef struct _isop_ctrl_t {             /* 基本情報制御表定義       */
   long              request;          /* 要求コード               */
   unsigned long     pktvl;            /* 本制御表のバージョン情報 */
   long              result;           /* 実行結果                 */
   long              detail;           /* 原因コード               */
   char              sysname[12];      /* 操作対象システム(Solarisのみ) */
   char              rsv[52];          /* リザーブ                 */
} ISOP_CTRL;

設定情報

メンバ名

設定値

意味

request

long

ISOP_RINIENV

要求コード:
Interstage運用API環境初期化

pktvl

unsigned long

ISOP_006

制御表のバージョン情報


sysname(注)

char

システム名

操作対象とするシステム名

注)
 
システム名が省略された場合は、環境変数IS_SYSTEMに設定されているシステム名が有効となります。システム名と環境変数IS_SYSTEMが省略された場合は、デフォルトシステムが有効となります。
 Standard Editionでは、システム名は無視されます。

復帰情報

メンバ名

復帰値

意味

pktvl(注1)

unsigned long

ISOP_006

復帰した制御表のバージョン情報

result

long

0

正常終了

-1

異常終了
エラーの詳細はdetailを参照

detail(注2)

long

原因コード

エラーの詳細情報(実行結果詳細値を参照)

注1)
 
APIが復帰時に通知する制御表のバージョン情報については、“OLTPサーバ運用ガイド”を参照してください。

注2)
 異常終了した場合はdetailのみ正しい値を設定します。その他の値の内容は不定です。

実行結果詳細値

define値

意味

ISOP_EINVAL_REQ

2101

要求コードに誤りがあります。

ISOP_ENOMEM

3002

メモリ不足が発生しました。

ISOP_ESYSERR

4001

システムエラー。

ISOP_ESTPIS

4102

Interstageが起動されていません。


ISOP_ENOSYSTEM

4110

操作対象システムが存在しません。(注)


ISOP_EDIFFSYSTEM

4111

異なるシステムに対して環境初期化APIを発行しました。現在、環境初期化済みのシステムに対して、環境回収APIを発行後、再度発行してください。(注)

注)
 Enterprise Editionで、pktvlがISOP_005以降の場合に有効。

2)Interstage運用API環境回収

パラメタ構造体

 下記のISOP_CTRL構造体を獲得し、パラメタを設定してください。

typedef struct _isop_ctrl_t {                    /* 基本情報制御表定義       */
   long               request;                /* 要求コード               */
   unsigned long      pktvl;                  /* 本制御表のバージョン情報 */
   long               result;                 /* 実行結果                 */
   long               detail;                 /* 原因コード               */
   char              sysname[12];             /* 操作対象システム(Solaris OEのみ)*/
   char              rsv[52];                 /* リザーブ                 */
} ISOP_CTRL;

設定情報

メンバ名

設定値

意味

request

long

ISOP_RTRMENV

要求コード:
Interstage運用API環境回収

pktvl

unsigned long

ISOP_006

制御表のバージョン情報

復帰情報

メンバ名

復帰値

意味

pktvl(注1)

unsigned long

ISOP_006

復帰した制御表のバージョン情報

result

long

0

正常終了

-1

異常終了
エラーの詳細はdetailを参照

detail(注2)

long

原因コード

エラーの詳細情報(実行結果詳細値を参照)

注1)
 APIが復帰時に通知する制御表のバージョン情報については、“OLTPサーバ運用ガイド”を参照してください。

注2)
 異常終了した場合はdetailのみ正しい値を設定します。その他の値の内容は不定です。

実行結果詳細値

define値

意味

ISOP_ENOINIT

2003

API環境が初期化されていません。

ISOP_EINVAL_REQ

2101

要求コードに誤りがあります。

ISOP_ESYSERR

4001

システムエラー。

ISOP_ESTPIS

4102

Interstageが起動されていません。


ISOP_EINTR

4107

割り込みが発生しました 。

3)サーブレットAPI環境初期化

パラメタ構造体

 下記のISOP_CTRL構造体を獲得し、パラメタを設定してください。

typedef struct _isop_ctrl_t {             /* パラメタ設定用制御表定義 */
   long            request;            /* 要求コード */
   unsigned long   pktvl;              /* 本制御表のバージョン情報 */
   long            result;             /* 実行結果 */
   long            detail;             /* 原因コード */
   char            sysname[12];        /* システム名(Solaris OEのみ) */
   char            rsv[52];            /* リザーブ */
} ISOP_CTRL;

設定情報

メンバ名

設定値

意味

request

long

ISOP_RINIJS

要求コード:
サーブレットAPI環境初期化

pktvl

unsigned long

ISOP_006

制御表のバージョン情報


sysname

char*

システム名

操作対象とするシステム名(注)

注)システム名が省略された場合は、環境変数IS_SYSTEMに設定されているシステム名が有効となります。システム名と環境変数IS_SYSTEMが省略された場合は、デフォルトシステムが有効となります。Standard Editionでは、システム名は無視されます。

復帰情報

メンバ名

復帰値

意味

pktvl

unsigned long

ISOP_006

復帰した制御表のバージョン情報

result

long

0

正常終了

-1

異常終了
エラーの詳細はdetailを参照

detail

long

原因コード

エラーの詳細情報

実行結果詳細値

define値

意味

ISOP_ENORIGHTX

2005

本ユーザには実行権がありません

ISOP_EINVAL_REQ

2101

要求コードに誤りがあります

ISOP_ENOMEM

3002

メモリ不足が発生しました

ISOP_ESYSERR

4001

システムエラー

ISOP_ESTPIS

4102

Interstageが起動されていません


ISOP_ENOSYSTEM

4110

操作対象システムが存在しません。(注)


ISOP_EDIFFSYSTEM

4111

異なるシステムに対してAPI環境初期化APIを発行しました。
初期化済みシステムに対してAPI環境回収APIを発行後、再度実施してください。(注)

ISOP_ENOINST

4123

Servletが未インストールです

注)Enterprise Editionの場合に有効。

4)サーブレットAPI環境回収

パラメタ構造体

 環境初期化時に獲得したISOP_CTRL構造体のポインタを、パラメタに設定してください。

設定情報

メンバ名

設定値

意味

request

long

ISOP_RTRMJS

要求コード:
サーブレットAPI環境回収

pktvl

unsigned long

ISOP_006

制御表のバージョン情報

復帰情報

メンバ名

復帰値

意味

pktvl

unsigned long

ISOP_006

復帰した制御表のバージョン情報

result

long

0

正常終了

-1

異常終了
エラーの詳細はdetailを参照

detail

long

原因コード

エラーの詳細情報

実行結果詳細値

define値

意味

ISOP_ENOINIT

2003

API環境が初期化されていません

ISOP_EINVAL_REQ

2101

要求コードに誤りがあります

ISOP_EAGAIN

3001

システム資源不足が発生しました
しばらくしてから再度実行してください

ISOP_ENOMEM

3002

メモリ不足が発生しました

ISOP_ESYSERR

4001

システムエラー

ISOP_ESTPIS

4102

Interstageが起動されていません

ISOP_EINTR

4107

割り込みが発生しました

注意事項

 本関数を使用するには、isstartコマンドを使用し、Interstageの起動を行う必要があります。各コンポーネントから提供されている起動コマンドは使用しないでください。

 なお、クラスタ構成で運用する場合には、isstartコマンドを使用する必要はありません。


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