Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド (イベントサービス編)
目次 索引 前ページ次ページ

第1章 機能> 1.3 基礎知識> 1.3.1 通信モデル

1.3.1.2 Pullモデルの概要

 Pullモデルは、コンシューマがイベントデータの送信要求待ちの状態にあるサプライヤにイベントデータの“引き出し”(pull)を要求します。要求した結果、送信するイベントデータがサプライヤにあれば、そのイベントデータをコンシューマに送信する通信モデルです。
 1台のサプライヤに対して複数のコンシューマが、データの取得を行う場合に有効です。

 Pullモデルの概要を以下に示します。なお、イベントデータの送信要求と送受信は、イベントチャネルのpullメソッドを使用します。

  1. サプライヤはコンシューマからのイベントデータの送信要求を受け付けるため、イベントチャネルに接続します。この時点で、サプライヤはイベントデータの受信要求待ちの状態になります。
  2. コンシューマがチャネルにイベントデータの送信要求を出します。
  3. イベントチャネルは、接続しているサプライヤに送信要求を出します。
  4. 送信要求を受け取ったサプライヤはイベントデータがあればイベントチャネルに送信し、次の送信要求を待ち合わせます。
  5. コンシューマは、サプライヤからのイベントデータをイベントチャネルから受信します。

 Pullモデルのコンシューマがイベントデータの“引き出し”をサプライヤへ要求する(2)には2つの形態があります。

 pullは、コンシューマがサプライヤに送信要求を出した際に、その時点でイベントデータがなければイベントデータがサプライヤで生成されるまで待ち合わせます。
 try_pullは、イベントデータがサプライヤにない場合は、すぐにコンシューマに制御を返します。


 Pullモデルでは、サプライヤ側のアプリケーションはサーバアプリケーションである必要があります。


目次 索引 前ページ次ページ

All Rights Reserved, Copyright(C) 富士通株式会社 2005