Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド (CORBAサービス編)
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付録F 動的スケルトンインタフェースのプログラミング> F.1 C言語の開発

F.1.6 パラメタの獲得/解放

 動的スケルトンインタフェースを使用して動的にパラメタを作成する方法について説明します。
 パラメタはCORBA_NVList_add_item()で設定します。

inパラメタ

 クライアントアプリケーションからinパラメタを受け取る場合、パラメタ領域の獲得/解放を行う必要はありません。CORBA_NVList_add_item()は以下のように指定します。

  CORBA_NVList_add_item(
        arg_list, 
        name,                /* IDLで指定したパラメタの名前を設定します。 */
        type,                /* パラメタのTypeCodeを設定します。 */
        NULL,                /* NULLを設定します */
        0,                   /* 0を設定します */
        CORBA_ARG_IN,        /* CORBA_ARG_INを設定します */
        &env );

outパラメタ

 サーバアプリケーションの処理結果をoutパラメタでクライアントアプリケーションに渡す場合、各データ領域獲得関数(CORBA_long_alloc()等)で領域を獲得し、そのポインタをCORBA_NVList_add_item()の第4パラメタに指定します。

  CORBA_NVList_add_item(
        arg_list, 
        name,                  /* IDLで指定したパラメタの名前を設定します。 */
        type,                  /* パラメタのTypeCodeを設定します。 */
        &param,                /* パラメタ領域へのポインタを設定します */
        sizeof( CORBA_long ),  /* パラメタのサイズを設定します */
        CORBA_ARG_OUT,         /* CORBA_ARG_OUTを設定します */
        &env );

 獲得した領域は、CORBAサービス内でリクエスト復帰後に解放されます。

inoutパラメタ

 クライアントアプリケーションからinoutパラメタを受け取る場合には、パラメタ領域の獲得/解放を行う必要はありません。CORBA_NVList_add_item()は以下のように指定します。

  CORBA_NVList_add_item(
        arg_list, 
        name,                  /* IDLで指定したパラメタの名前を設定します。 */
        type,                  /* パラメタのTypeCodeを設定します。 */
        NULL,                  /* NULLを設定します */
        0,                     /* 0を設定します */
        CORBA_ARG_INOUT,       /* CORBA_ARG_INOUTを設定します */
        &env );

 サーバアプリケーションの処理結果をinoutパラメタでクライアントアプリケーションに渡す場合は、以下のようにします。

 固定長データの場合
 CORBA_ServerRequest_params()で通知されたパラメタ領域に値を設定します。
 可変長データの場合
 CORBA_ServerRequest_params()で通知されたパラメタ領域を、CORBA_free()でいったん解放した後、データ域獲得関数(CORBA_string_alloc()等)により領域を獲得し、そのポインタを再設定します。受け渡すデータはその領域に設定します。

 inoutパラメタの領域は、リクエスト復帰後にスケルトンで解放されます。

復帰パラメタ

 サーバアプリケーションの処理結果を復帰パラメタ渡す場合、データ域獲得関数(CORBA_long_alloc()等)で領域を獲得します。


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