Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド (CORBAサービス編)
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第7章 アプリケーションの開発(COBOL)> 7.7 アプリケーションのテスト

7.7.1 サーバアプリケーションのテスト方法

 サーバアプリケーションのテストを行う場合、実際にクライアントアプリケーションと結合して行います。このとき、サーバアプリケーションをデバッガ配下で動作させることで、サーバアプリケーションが正しく作成されているか確認できます。
 COBOLデバッガと連携するときの動作の概要と、サーバアプリケーションをデバッガ配下でテストする場合の手順を、以下に示します。

テスト用モジュールの作成

 テストを行うサーバアプリケーションを、TESTオプションを指定してコンパイルします。リンクする場合は、リンクオプション"/DEBUG"、および"/DEBUGTYPE:COFF"を指定します。コンパイル方法の詳細についてはCOBOLのマニュアルを参照してください。

テストを行うサーバアプリケーションを、TESTオプションを指定してコンパイルします。コンパイル方法の詳細についてはCOBOLのマニュアルを参照してください。
 テスト用モジュールの作成例を以下に示します。

  %CORBA=/opt/FSUNod/include/COBOL
  %export CORBA
  %cobol -WC,"TEST" -M -c simple_s.cbl
  %cobol -L/opt/FSUNod/lib -lOMcbl -o simple_s simple_s.o
  %cobol -WC,"TEST" -c simple_sa.cbl simple_ODdemo_calculator_skel.cbl 
    simple_skel.cbl simple_cdr.cbl
  %cobol -G -dy -o libODDEMO-CALCULATOR.so -L/opt/FSUNod/lib -lOMcbl
    simple_sa.o simple_ODdemo_calculator_skel.o simple_skel.o simple_cdr.o

 手順はSolaris OEの場合と同じですが、パスの設定が異なります。

  %CORBA=/opt/FJSVod/include/COBOL
  %export CORBA
  %cobol -WC,"TEST" -M -c simple_s.cbl
  %cobol -L/opt/FJSVod/lib -lOMcbl -o simple_s simple_s.o
  %cobol -WC,"TEST" -c simple_sa.cbl simple_ODdemo_calculator_skel.cbl 
    simple_skel.cbl simple_cdr.cbl
  %cobol -G -dy -o libODDEMO-CALCULATOR.so -L/opt/FJSVod/lib -lOMcbl
    simple_sa.o simple_ODdemo_calculator_skel.o simple_skel.o simple_cdr.o

COBOLデバッガの起動

 コマンドプロンプトからwinsvdコマンドでCOBOLデバッガを起動し、サーバアプリケーションをCOBOLデバッガ配下で起動します。サーバアプリケーションをCOBOLデバッガ配下で起動する際のwinsvdコマンドのパラメタのうち、基本的なパラメタの指定方法を以下に示します。

  > winsvd  /G開始プログラム名  /Sソースファイル格納フォルダ名 
  /Dデバッグ情報格納フォルダ名 サーバアプリケーション名
/G開始プログラム名
デバッグを開始する外部プログラム名を指定します。
/Sソースファイル格納ディレクトリ名
COBOLソースプログラムの格納フォルダを指定します。
/Dデバッグ情報格納ディレクトリ名
デバッグ情報ファイルの格納フォルダを指定します。デバッグ情報ファイルはコンパイル時に生成される拡張子が“.svd”のファイルです。
サーバアプリケーション名
アプリケーション名を指定します。

COBOLデバッガの起動

 端末から、テスト対象のCOBOLプログラムを指定したsvdコマンドにより、COBOLデバッガを起動しサーバアプリケーションをそのデバッガ配下で起動します。サーバアプリケーションを起動する際のsvdコマンドのパラメタのうち、基本的なパラメタの指定方法を、以下に示します。

  % svd  -p 開始プログラム名  -s ソースファイル格納ディレクトリ名 
  -k デバッグ情報格納ディレクトリ名 サーバアプリケーション名
-p 開始プログラム名
デバッグを開始する外部プログラム名を指定します。
-s ソースファイル格納ディレクトリ名
COBOLソースプログラムの格納ディレクトリを指定します。
-k デバッグ情報格納ディレクトリ名
デバッグ情報ファイルの格納ディレクトリを指定します。デバッグ情報ファイルはコンパイル時に生成される拡張子が".svd"のファイルです。
サーバアプリケーション名
サーバアプリケーションを指定します。

 サーバアプリケーションの起動例を以下に示します。

  % PATH=/opt/FJSVCOBop/bin:${PATH}; export PATH
  % LD_LIBRARY_PATH=/opt/FJSVCOBop/lib:/usr/dt/lib:/usr/openwin/lib:${LD_LIBRARY 
  _PATH};export LD_LIBRARY_PATH
  % MANPATH=/opt/FJSVCOBop/man/%L:/opt/FJSVCOBop/man:${MANPATH}; export MANPATH
  % NLSPATH=/opt/FJSVCOBop/lib/nls/%1/%c/%N.cat:/opt/FJSVCOBop/lib/nls/C/%N.cat; 
  export NLSPATH
  % XUSERFILESEARCHPATH=/opt/FJSVCOBop/lib/app-defaults/%L/%N:/opt/FJSVCOBop/lib 
  /app-defaults/%N; export XUSERFILESEARCHPATH
  %
  % svd  -p SERVER-MAIN  -s /tmp/samples/CalcSample/COBOL
  -k /tmp/samples/CalcSample/COBOL simple_s

  % PATH=/opt/FJSVcbl/bin:${PATH}; export PATH
  % LD_LIBRARY_PATH=/opt/FJSVcbl/lib:/usr/dt/lib:/usr/openwin/lib:${LD_LIBRARY 
  _PATH};export LD_LIBRARY_PATH
  % MANPATH=/opt/FJSVcbl/man/%L:/opt/FJSVcbl/man:${MANPATH}; export MANPATH
  % NLSPATH=/opt/FJSVcbl/lib/nls/%1/%c/%N.cat:/opt/FJSVcbl/lib/nls/C/%N.cat; 
  export NLSPATH
  % XUSERFILESEARCHPATH=/opt/FJSVcbl/lib/app-defaults/%L/%N:/opt/FJSVcbl/lib 
  /app-defaults/%N; export XUSERFILESEARCHPATH
  %
  % svd  -p SERVER-MAIN  -s /tmp/samples/CalcSample/COBOL
  -k /tmp/samples/CalcSample/COBOL simple_s

 COBOLデバッガの詳細については、COBOLのマニュアルを参照してください。

テストの実施

 COBOLデバッガを起動すると、COBOLデバッガ画面が表示されます。画面の表示後、クライアントアプリケーションからサーバアプリケーションを呼び出し、処理を実行することで、サーバアプリケーションの動作状態をデバッガから確認することができます。これによりアプリケーションを実行することができ、ステップ単位でデバッグすることができます。なお、COBOLプログラムのデバッグ方法の詳細については、COBOLのマニュアルを参照してください。

 インタフェース実装関数をデバッグする場合は、winsvdコマンドの/Gオプションにインタフェース実装関数のプログラム名を指定してください。
 インタフェース実装関数をデバッグする場合は、svdコマンドの-pオプションにインタフェース実装関数のプログラム名を指定してください。

 COBOLデバッガにより、サーバアプリケーションをデバッグする場合の注意事項について示します。


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